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閼伽出甕 論考集「八岐大蛇と草薙剣について」目次

[但し書き]

「八岐大蛇と草薙剣について」(全10回)

【概略】

 まず、「八岐大蛇」「草薙剣」の諸説の検討から、『古事記』『日本書紀』が「スサノヲのヲロチ退治」伝説の舞台を出雲国の斐伊川の上流としているを誤伝とし、『出雲国風土記』の「神門川」(現、神戸川)の上流で起こった出来事がベースになっていると推定。また、『古事記』にのみ記されている《高志(こし)の八俣遠呂智》を高志国ではなく、同川下流にあった出雲国神門郡の古志に比定し、合わせて上流の飯石郡の須佐に居た産鉄鍛冶集団の王をスサノヲ(「須佐の王」の転訛)に比定。

 次に、『出雲国風土記』に「スサノヲのヲロチ退治」が掲載されなかったのは、この伝承が、須佐系の人びとによる伝承であったのに対し、『出雲国風土記』が農耕民やその支配者による伝承に基づいていたためとしている。

 続いて、スサノヲがヲロチを斬った剣に異伝の多いことに注目。「クサナギの剣=ヲロチを倒した剣」と解釈し、

  1. 八岐大蛇を倒す前の呼称:十握剣、十拳剣
  2. 倒した後の呼称:草薙剣、蛇之麁正、蛇韓鋤之剣、天蠅斫之剣

という変化があったのが、伝承中に混乱したのだとする。

 最後に、出雲国神門郡の古志の人びとがヲロチとされたのは、彼らが「蛇」トーテムだったためとしている。


[論考集 目次]


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