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閼伽出甕 論考集「古墳出土の大型鏡について」目次

[但し書き]

「古墳出土の大型鏡について」(全3回)

【概略】

 ここでは古墳から出土するもののうち、21cm以上の薄手の鏡を「大型鏡」、15cm以下の厚手の鏡を「漢式鏡」と、便宜上呼びわけている。

 それらのうち、三角縁神獣鏡に代表される「大型鏡」が、“中国的ではない”、“中国本土からは出土していない”などから、倭国産であるとする説を紹介。

 しかし、3〜4世紀の中国にも大型の鏡が存在していたことを示す史料を紹介し、今後そのような鏡が中国本土からも出土する可能性があることを示唆する。

 なお、問題の史料は、『三国志』を著した陳寿(233〜297)とほぼ同時代の葛洪(283〜343頃)により著された『抱朴子』に記された以下の記述。

[1]或問「将来吉凶、安危去就、知之可全身、為有道乎?」 抱朴子曰、「‥‥。
或用明鏡九寸以上自照、有所思存、七日七夕則見神仙、或男或女、或老或少、一
示之後、心中自知千里之外、方来之事也。明鏡或用一、或用二、謂之日月鏡。或
用四、謂之四規鏡。四規者、照之時、前後左右各施一也。用四規所見来神甚多。
‥‥」〔巻十五、雑応〕

[2]或問登山之道。抱朴子曰、「‥‥。又万物之老者、其精悉能仮託人形、以眩 惑人目而常試人、唯不能於鏡中易其真形耳。是以古之入山道士、皆以明鏡径九寸 已上、懸於背後、則老魅不敢近人。或有来試人者、則当顧視鏡中、其是仙人及山 中好神者、顧鏡中故如人形。若是鳥獣邪魅、則其形貌皆見鏡中矣。又老魅若来、 其去必却行、行可転鏡対之、其後而視之、若是老魅者、必無踵也、其有踵者、則 山神也。‥‥」〔巻十七、登渉〕

 ちなみに、この《九寸》が魏尺だとすると、21.7cmに当る。


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