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BigBommeR's 泌尿器科相談室

包茎について   

包茎やペニスに関するFAQ 
小児の包茎に関して


はじめに.

勃起している時していない時関係なく,包皮が亀頭部にかぶっている状態を包茎と言います.
手で包皮を陰茎の根元側にたぐれば容易に亀頭を出す事が出来れば仮性包茎,
出せなければ真性包茎,
出せる事は出せるけど包皮の作る出口部分が狭くて,
抵抗があったり痛みを伴う場合は包皮輪狭窄と言う状態です.
真性包茎や包皮輪狭窄が強い仮性包茎では,何かのはずみで亀頭が完全に出てしまって戻せなくなり
強い痛みがあり,包皮のいつもは亀頭に接している面は,めくれて血行が悪くなり
水分が貯まった状態になる事があります.これを嵌頓(カントン)包茎と言います.

真性包茎,包皮輪狭窄が強い仮性包茎,嵌頓包茎を起こした時の3つの場合に手術すべきです.
もっとも大きな理由は包皮と亀頭の間が充分に洗えずに垢が貯まり不潔になる事です.
不潔になる事で亀頭包皮炎やコンジローマ,陰茎癌など様々な病気にかかりやすくなります.
またパートナーの子宮頚部癌の発生にも真性包茎が関係する可能性が指摘されています.

特殊な例として,尖圭コンジローマと言う性病で,広範にコンジローマがある場合は
仮性包茎で包皮が余っている場合に限り包茎の手術を行う事があります.
健康保険上,真性包茎の場合は保険による手術が可能ですが,他の場合は認めれていません.
先生の考え方によって異なりますが,包皮輪狭窄を伴う仮性包茎や嵌頓包茎の場合は,
真性包茎に分類し保険の適用とする場合もあります.
何の問題もない仮性包茎なのに真性包茎と言う保険請求用の病名を付けて
保険適用で手術している病院があると聞きますがこれは明らかな不正です.


このホームページ作成の直接の動機は,
包茎に関する不正確な情報が広く一般に流布しており,
不必要な手術が多く行われている事でした.
基本的に手術が必要となる包茎の男性はあまりいません.
また,多くはありませんが,包茎の手術で色々な問題を起こす事もあります.
週刊誌の美容外科の宣伝で,仮性包茎が非常に悪い事であるかのような印象を持ち
その為に悩んでいる若い男性が多く居ます.
多くの美容外科の犯罪スレスレの問題点を列記します.

 ● 仮性包茎は性的に問題があるかのような不安をあおる宣伝を行う.
 ● 不安をあおって需要を作っておいて,手術を行う.
 ● 手術の際に,本来全く何の根拠も必要もない手術を付加し最初の説明以外の事をする.
 ● 高額な治療費を要求する.払えない場合はローンを組ませる.

良心的な美容外科もあるのかも知れませんが,現在ほとんど野放し状態で,
法的な規制や厚生省の指導等がなぜ行われないのか,非常に不思議です.
包茎とはどのようなもので,どのような場合に手術が必要なのか
学校の性教育等の項目としても教えるべきだと考えます.
重要な点は,仮性包茎であればなんの問題もない.と言う事です.
仮性包茎に対する手術が保険の適用外になっているのは,
健康保険上それは治療とは言えないと認識されているからです.


 小児の包茎はページを別にしました.
陰茎各部の名称
縦断面penis腹側からpenis
包皮小帯

●冠状溝;亀頭のすぐ手前にある浅い溝状の部分です.

●包皮小帯(小体);陰茎腹側中央で亀頭部から包皮に伸びるスジ状の部分です.
 いわゆる裏スジと呼ばれる部分です.

●振子部;ペニスの亀頭部より体に近い棒状の部分です.

●亀頭部;ペニス先端の亀の頭のような形をした部分です.

●外 板;亀頭を包む皮膚を包皮と言いますが,外界に接する面を外板と言います.

●内 板;包皮の亀頭に接する面を内板と言います

●包皮輪;包皮が内板から外板に移行する折り返しで,
 尿の出口を作っている部分です.


思春期以後の包茎

● 包茎なし→図1.

勃起している時もしていない時も
常に亀頭部が図1.のように完全に
剥き出しになっている状態

図1.

● 仮性包茎→図2,図3

普段は図2.または図3の状態でも,
包皮を反転すれば
勃起している時もしていない時も
常に図1.の状態に出来れるもの.

図2.

● 真性包茎→図3,図4.

包皮を反転しようとしても図3.の状態で亀頭部が顔を見せない.

または,図4.のように亀頭部の先端は顔をみせるが,これ以上は亀頭部を剥き出す事が出来ない.

図3.の状態で亀頭を出せる場合は図5.のような状態になる事が多くこれは仮性包茎に分類されますが包皮輪狭窄を伴っている状態です.

図4.の状態は包皮輪の狭窄が強く
嵌頓(かんとん)包茎の原因になります.

図3.
図4.

● 包皮輪狭窄(仮性包茎のひとつ)→図5

亀頭部を完全に剥き出しに出来ても図5.のように振子部に狭い包皮輪の為にクビレが出来る状態は包皮輪狭窄で,嵌頓(かんとん)包茎の原因になります.

図5.

● 嵌頓(かんとん)包茎→図6

嵌頓包茎と言う包茎の分類があるのではありません.包茎の分類は“仮性包茎”と“真性包茎”のふたつしかありません.
嵌頓包茎とは包皮輪が狭い包茎の人に起きる事がある病的な状態の名称です.
嵌頓とは,“はまり込んで抜けなくなる”と言う意味です.嵌頓包茎とは,亀頭が狭い包皮輪の外側に嵌屯して元に戻らなくなった状態です.
嵌頓包茎を起こせば,強い痛みがあり,血行が悪くなる為に包皮輪より外側になった内板部は図6のように水膨れ状に腫れ上がり,卵大からひどいときにはソフトボール大になってしまいます.

痛みが強いので病院に駆け込むのが普通ですが,放置すると,血行不全で包皮の一部が組織として死んだ状態になってしまう事があります.

図6.

手術の必要がない場合.

日本人男性のおよそ60%は仮性包茎だと言われています.
包皮輪の狭窄が無ければ,垢がたまらないように入浴時に良く洗っていれば手術の必要は全くありませんし,そのままで全く問題ありません.尿で蒸れてイヤな臭いがする,と言う方は排尿時に包皮を剥くようにすれば良いのです.

手術方法

 ● 背面切開 → 小児の包茎をごらん下さい.

 ● 環状切除

麻酔;通常は陰茎根部麻酔と言う局所麻酔で行います.切開する部分に局所麻酔薬を注射する方法をとる事もあるようですが,デザインが不正確になってしまう事と,縫う時にズレが起きやすいので私は根部麻酔で行っています. ペニスの根元に近い部分をグルリと取り囲むように局所麻酔薬を皮下注射します.ペニスの根元の部分はドーナツ状に膨らみます.ここを5分程揉んでいると40分から60分程度持続する麻酔効果がえられます.

手術は要するに,狭い部分を切除する事です.仮性包茎の場合は余っている皮膚を切除すると言う事になります.

 切除する部分によって真性包茎であれば,

1.内板部切除
2.包皮輪部切除
3.外板部切除

の3種類の方法になります.

 仮性包茎で包皮輪狭窄がなければこれに

4.振子部切除
5.根部切除

の2種類の方法と1.の内板部切除の切除部分を更に亀頭部に近付けた方法(いわゆる亀頭直下法)が加わります.

手術方法は手術を行う医師の考え方で選択されています.それぞれの手術方法に長所・短所があり,患者さんに合わせた方法を選択するべきでしょう.

大きくわければ上の5種類の手術方法ですが,“包皮小帯を残す”,“縫合を小さく密に行う”とか,“縫合に溶けるタイプの糸を使う”など色々なオプションがあります.

手術の後遺症・合併症

● 術後の通院

私は日帰り手術の場合,翌日に一度受診後,3-4日目,1週間目,3週間目,3ヶ月後に受診,としています.退院後は消毒セットを買ってもらい自分で消毒する事にしています.術後1週間は化膿しないように抗生物質を内服してもらいます.
抜糸は患者さん本人が希望すれば行いますが原則的には行っていません.バイクリルと言う体の中で解ける糸を使っているので10日目くらいから糸はほどけて取れてきます.3週間程でほぼすべて糸は取れてしまいます.

溶けないタイプの糸を使った場合,通常1週間から10日程度で抜糸します.

● 術後の痛み

手術によるの痛みは通常3〜4日で軽いものになり,勃起した場合の痛みも1週間以内にほとんどなくなります.
今まで亀頭が包皮で包まれていた為,亀頭部の皮膚が薄く過敏な事があり,下着にこすれるだけで不快な痛みや刺戟がある場合があります. このような痛みは4〜6週間程で慣れてきます.

● 術後の腫れ

包茎手術の後に腫れるのは,普通に起こる事です.
包茎手術後の状態は少なくとも3カ月以上経たないと評価出来ません.
多くの場合,縫合した部分が腫れますが,一カ月以内程度でこの腫れは引いてきます.
3カ月経っても腫れが残っていると言う事であれば何等かの問題があるのかも知れません.

腫れた部分の皮膚が肥厚してタルミが残る事があります.

● 性感の障害

まれに性感が損なわれると言う方がいます.

但し,射精に至る為の皮膚感覚は亀頭部の触覚と振子部の圧力覚が最も重要な要素であり,内板部分に感覚神経の受容体(センサー)が非常に多く分布していると言うような事はありません. 皮膚が薄い為に触覚を強く感じるような錯覚がありますが,内板部の切除程度で強く性感が損なわれたり射精障害が起きたりする事は考えにくいのです.多分に心理的な影響もあるようです.

また,逆に敏感になり過ぎて早漏の傾向になる事もありますが,この様な場合は数カ月で慣れてくるようです. 

振子部切除や根部切除で,皮膚表面近くを走る感覚神経を切断した場合は振子部や亀頭部の感覚が鈍くなってしまう事があります.

更にまれには,原因ははっきりしませんが,亀頭に近い部分で吻合した人に,排尿時や射精時の尿道の感覚が著しく鈍くなった,と言う方がいます.このような場合に,感覚が元に戻ると言う事は無いようですが,数年経てばあまり気にならなくなるようです.

● 手術の傷跡と色の問題

多くの場合,丁寧な手術であれば,数年たてば傷跡や内板部と振子部の色の差等で,手術の後が目立つと言うような事はなくなって来ます.

稀に,いわゆるケロイド体質と言う傷が残りやすい体質の人がいて,そのような人では,どんなに丁寧に手術を行っても,傷が目立って残る事があります.

通常は,sexのパートナーの目から見れば,自分が感じているほど手術の傷跡は目立たないものです.

包茎の手術に関して

上に書かれた事は“平均的には”と言う立場で書いています.痛みが長引いたり,
思ったほどきれいな仕上りではなかったり悪質な美容外科で,不要な手術を
追加されて高額な治療費を請求されたり,手術後に傷が開いたり,等々例外的な問題も
けして少なくはありません.
場合によっては包茎の手術後に性的な感覚が著しく低下してしまい,
射精しなくなったと言う方もいます.
仮性包茎で手術を受けようと考えている方は下記のリンクで
【日本包茎研究所】と言うホームページをごらん下さい.

すべての包茎手術に慎重と言う立場で作ってあるHPで,
極力正確な情報を提供出来るように誠実に作っています.
掲示板もあり,色々な経験談が書かれています.

私はすべての包茎手術に慎重と言う立場には少し疑問を感じます.
手術をおこなうべき真性包茎も数多くあり,
また仮性包茎でも,強い包皮輪狭窄がある場合や
尖圭コンジローマと言う性病に対する手術として環状切除を行う事もあります.

ただ,週刊誌に広告を出して仮性包茎が非常に悪い事かのような宣伝によって
間違った常識を作り,需要をみずから作り出して手術を行うと言う反社会的な
やり方は非常に問題があると思います.
仮性包茎は悪いことでは無く,包茎の手術自体全く問題がないわけでは無いと言う事を
このホームページで知って頂きたいと思います.

日本包茎研究所へのリンク


 

 

 

 

 

 

 

 


 


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