BigBommeR's 泌尿器科相談室

小児の包茎について   


新生児は生れながら包茎です.包皮を反転しようとしても亀頭が顔を出さない包茎であっても,亀頭と包皮内板が癒着している事による場合が多く,手術が必要な事はめったにありません.但し,【亀頭包皮炎】と言う病気を繰り返し起こしたり【嵌頓包茎】を起こすようなら手術すべきです.

また,稀には包皮輪部が非常に狭い場合には二次性徴でペニスが発育する時に亀頭部の発育が悪く,ペニス全体として砲弾型になる事があるので,これも手術した方が良いのかも知れません.

但し,ペニスが先細りの形になったり,ペニスの成長が阻害されたりするので思春期前に手術した方が良い,と言う考え方が根強くあるようですが,ペニスの先細りや成長が良くないと言う状態は真性包茎の人にも包茎で無い人にも見られる事です.また真性包茎でもペニスの大きさや形に関しては立派な人も少なくはありません.これ等の事は,包茎とは無関係に遺伝的に決定される面が強いのではないかと考えています.

亀頭包皮炎とは,亀頭や包皮にバイキンが付いてペニスの先が赤く腫れ,頻尿や排尿痛を訴える状態です.亀頭包皮炎の原因が包茎にある可能性が高く,これを予防する為に手術をすべきです.また,この状態が繰り返すようであれば,亀頭と包皮の癒着がひどくなり思春期になってもペニスが成長してきても亀頭と包皮が自然に剥がれなくなる可能性があるからです.

従来手術が必要と考えられていた小児の包茎の多くは亀頭包皮癒着によるもので,思春期がくれば自然に解決するものがほとんどです.またそのような包茎であれば軟膏を使う事で治療可能な場合も多くあります.

手術を行うべき年齢は,思春期の急速なペニスの成長期を避けたいので,遅くとも10才までには済ませた方が良いと考えています.3才〜5才くらいで行うのが理想的です.
思春期にさしかかっていると判断される場合は思春期が終って成人に対する包茎の手術として行った方が良いでしょう.
思春期はいつ頃終るのかと言う事になりますが,ペニスの成長に関しては平均的には20才頃にほぼ完了すると考えて良いので,18才以上になって手術すべきと思います.
(勃起時のペニスの大きさは35才くらいまでは僅かながらも大きくなり続けると言う調査結果があります.)
包皮輪の狭窄が非常に強く亀頭を覗かせる事も出来ないような場合には思春期であっても背面切開を行い,思春期が完了する頃に環状切除を行うようにすれば良いと言う考え方もあります.

●手術

全身麻酔下で,通常背面切開と言う方法を取ります.
手術時間は熟練した医師であれば15分未満です.

背面切開の長所は
・手術時間が短く切除する部分が無いので比較的痛みや体に加わる負担が少ない.

背面切開の短所は
・せっかく狭い部分を広げたのに傷が癒着して,手術した効果がなくなってしまう事がある.
・術後に手術した部分に水分が貯まって大きく腫れる事がある.
・切除する部分が無い為に余った皮膚が左右に垂れ下がり,見た目が格好悪い.(これをdog earと呼びます)
 友達のものと較べて変な形だ,と気にする事があり得ます.

短所が多すぎるような印象を持たれるかも知れませんが,そう言う事が稀にあるよ,と言う事で
負担の少ない良い手術法です.

 

下図は私が行っている背面切開法です.(厳密に言えば減張切開法)

Dorsalcision

1.術前の状態.亀頭と包皮内板の癒着を剥いで包皮を反転させます.

2.包皮輪が作っている狭窄の為にクビレができます.このクビレに直角に切開をいれます.

3.狭窄の原因となる線維を少しづつ切って行くと切開した部分は菱形に開きクビレは取れてきます.

4.これを切開を入れた線とは直角の向きに縫合します.

5.反転した包皮を元に戻して終了です.

もっと簡単に行う方法として,1.の亀頭と包皮の癒着を剥がした段階で
包皮背面部に縦にハサミで切開を入れ縫い合わせると言う方法もあります.
本来の背面切開とはこの方法を指して言います.

私が前記の方法を取るのは同じ効果を得られるのに
切らなくてはいけない部分は少なくて済み
無駄に皮下組織を切らないで済むので,術後の腫れが少ないからです.


   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


[PR]《完全無料》ゲームサイト登場:追加料金一切なしで安心遊び放題