[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」

 
 霧の英国ロック ★英国マニア【つぎの一枚】
  60s 70s BRITISH ROCK REVIEWS (70年代のブリティッシュ・ロックを中心に紹介します)
 英国の忘却レヴュー
英国の深淵レヴュー
英国の王道レヴュー
 嬉しい発見と出会い
PROMO/TEST
HELP!
LINKS
掲載しているアルバムの写真とデータは英国アナログ原盤です。 画像はGIFで粗いですが、高画質の印刷データもあります(ご相談ください)。


★レヴューは毎日更新しています(土曜休日を除いて)★TODAY'S REVIEW★

掲載後は、NICHE POP REVIEWの各コーナーにのせてあります。

TODAY'S REVIEW 2008/7/7
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

BEAU
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ブリジット・セント・ジョンの男性版のようなシンガー・ソングライターのボウのデビュー作。ダンデライオンを運営するDJのジョン・ピールがいかにも好みそうな朴訥とした作品である。シングル「1917 Revolution」はレバノンでナンバー・ワン・ヒットを記録しているが、アルバム全体を包んでいるのはそんなヒットとは無縁のサウンド。彼が60年代から演奏してきたレッドベリーやボブ・ディランのブルースやフォークの遺伝子が受け継がれたフォーク・ブルースである。もちろん米国の音ではなく、英国のどんよりとした湿り気のあるサウンド。かなり地味な印象だが、素朴な弾き語りのなかに強烈な魅力がある。(藤崎 登)

1969
Dandelion 63751

ZOU
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ベルナール・ビュッフェの絵画を使用したアーティスティックなジャケットにまず目が釘付けになってしまう(絵画を壊しているタイトルのレタリングは残念)。ZOUは、フランスのレア・グルーヴとして近年再評価されているジャズ・ロック・グループのZOOのメンバーだったアンドリューとミッシェルのエルヴェ兄弟が結成したグループ。マグマやアラン・スティーヴェルにも参加する女性ヴォーカリストのMARIA POPKIEWICZをフィーチャーし、プログレッシヴでファンキーなジャズ・ロックを指向している。フュージョン的なテイストの1曲目、ノスタルジックな2曲目、B面の大半を占めるドラマティックでプログレッシヴな組曲など聴きどころは多い。(藤崎 登)

1975
Polydor 2393 103

BASIL KIRCHIN/WORLDS WITHIN WORLDS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★アイランドのヘルプ・レーベルからリリースされたアブストラクトな1枚。ベイジル・カーチンはスイス出身のパーカショニスト兼コンポーザーで、40年代から活動しているベテランである。ロックンロールやジャズ、現代音楽など幅広い作品を制作しており、66年のジャズ・アルバムが再発されて、再評価されている。本作は73年に制作された「ワールズ・ウィズイン・ワールズ」の3部と4部。1部と2部がジャズ・バンドとコンクリート・ミュージックのために書かれた曲だったが、3部と4部は金管楽器、木管楽器、チェロ、ベース、オルガン、それにさまざまな自然界のサウンドをコラージュしたアヴァンギャルド・ミュージックになっている。イーノが解説を書いているが、彼のオブスキュアにも通じる完成度の高い音楽である。(藤崎 登)

1974 Help (Island) HELP 18

FAUST/FAUST
―――――――――――――――――――――――――――――――
★透明のジャケット、透明のインナー、透明のレコードで有名なファウストのデビュー作。ジャーマン・ロックを代表するグループである。当時、アモン・デュールとカンを聴きながら、ファウストの初期の2枚とグルグルの『UFO』を血眼になって捜したものだ。そうした若いころの思い入れもあり、自分のなかでは初恋のような存在である。コラージュやインプロヴィゼーションを主体にした遊びとも現代音楽ともいえないユニークさがあり、混沌のなかに顔を出すすっとぼけた青空が愉快だったりする。『VI』の邦題の『廃墟と青空』がぴったりくるサウンドである。関係ないけれど、無知だった学生を音楽に導いてくれたのは、中村とうようでも東郷かおる子でもなく、間彰や阿木譲だった。暗いわけだ(笑い)。(藤崎 登)

1971
Polydor 2310 142

MONSTERS OF ROCK
―――――――――――――――――――――――――――――――
★80年8月にイギリスのドニントンで開催された「モンスターズ・オブ・ロック」フェスティヴァルの模様を収めたもの。全7グループが参加し、へヴィ・メタルの全盛期を飾るライブになっている。本作にはジューダス・プリーストを除く、レインボー、スコーピオンズ、アイプル・ワイン、サクソン、タッチ、ライオットの6グループが収録され、熱い演奏はファンを歓喜させた。何よりもうれしかったのはレインボーの「スターゲイザー」の収録だった。コージー・パウエルのお気に入りにも関わらず、リッチー・ブラックモアが演奏を封印した曲である。それをこのツアーを最後に脱退するコージーのために演奏したというのだ。この一曲のために持っていてもいいアルバムだ。(藤崎 登)

1980
Polydor 2488 810

WILLIAM RUSSO AND THE LONDON JAZZ ORCHESTRA/STONEHENGE
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ウィリアム・ルッソ(ビル・ルッソ)は28年生まれの米国のジャズ・ミュージシャン。40年代からジャズ・オーケストラを率いて活躍したコンポーザー兼アレンジャーでもある。60年代初頭に渡英して、レオン・カルヴァートやケニー・ホイーラーなど英国のジャズ・ミュージシャンによるロンドン・ジャズ・オーケストラを率いて活動していた。本作はその代表作といえるもの。A面にストーンヘンジ組曲、B面に5曲の小品を収録した意欲作になっている。とくに前者の組曲は当時の英国のジャズ・オーケストラ作品を象徴するような先鋭でコンセプチュアルな曲。ジャズだけでなく、クラシックや現代音楽に精通した理論派のルッソらしい幽玄な世界を表現している。本作制作後、帰国してシカゴ・ジャズ・アンサンブルを編成している。(藤崎 登)

1965
Columbia 33SX 1758

GRAHAM COLLIER WITH GRAHAM COLLIER MUSIC/JAZZ ILLUSTRATIONS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★グラハム・コリア・ミュージックのユニークなアルバム。『ジャズ・リズム・セクション』や『ジャズ・レクチャー・コンサート』と並ぶリソース・オブ・ミュージックのシリーズの1枚。学生と先生向けにジャズの実践ガイドとしてリリースされた教則アルバムで、ケンブリッジ大学プレスで制作されている。収録された全17曲には別売りの書籍のページ・ナンバーがふられており、さまざまなモードとコードのインプロヴァイジングがサンプリングされている。コリアのこれまでにリリースされたアルバムが幅広い知識に裏づけされたものだったことを物語る作品である。ファンには『ソングス・フォー・マイ・ファーザー』などに収録されたマテリアルが聴けるのがうれしい。 (藤崎 登)

1975
Cambridge University Press 0 521 20564 6

THOUGHTS & WORDS/THOUGHTS & WORDS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★サイケ期にCBSからフリークビートとポップサイケのシングルを3枚リリースし、コレクターを虜にしたパンダモニアムの中心的人物のふたり、ボブ・ポントンとマーティン・カーティスがグループ解散後に結成したデュオ。バーズの曲からデュオ名をとっていいるように、ウエストコースト・サウンドを意識したフォーク・ロックを目指したグループだった。第3のメンバーともいえるマイク・バットのアレンジがほどよくポップ感を付加し、英国の米国憧憬音楽の好例といえるサウンドに仕上がっている。ドリーミーなヴォーカル・ハーモニーとエヴァーグリーンなソングライティングは、ハニーバスのピート・デロを彷彿とさせるもので素晴らしい(曲によってはハニーバスといわれてもわからないかも)。(藤崎 登)

1969
Liberty LBL 83224E (Blue)

G. F. FITZ-GERALD/MOUSEPROOF
―――――――――――――――――――――――――――――――
★サイケデリック・マニアに人気のレア盤。フィッツ・ジェラルドは最近ロル・コックスヒルとのコラボレーション・アルバムの音源が発掘されて話題を呼んだ不思議なミュージシャンだ。唯一のソロ・アルバムである本作では、フラワー・ポップ、フォーク・ロック、サイケデリック・ミュージック、現代音楽、トイ・ミュージック、メディテーション・サウンドなどを未消化のまま表現している。それが返って実験的な雰囲気をつくり、ユニークなものにしている。メロディ主体のフォーク・ソングとインプロヴィゼーションによる演奏にわかれるが、彼の指向は後者だろう。好事家の心を刺激する音である。サム・ゴパルやブライアン・コールなどのサポートも興味深いところだ。クレジットはないがジュディ・ダイブルも参加しているらしい。(藤崎 登)

1970
Uni (MCA) UNLS 115

AMON DUUL II/MADE IN GERMANY
―――――――――――――――――――――――――――――――
★75年にリリースされたアモン・デュール2の9作目のアルバム。彼らのなかでは『カーニヴァル・イン・バビロン』と『ウルフ・シティ』がお気に入りなので、このアルバムも大好きな作品である。ロウター・マイトはいないが、サウンドはUA時代の延長線上にあり、形式化していく彼らの魅力が遺憾なく発揮されている。本作は2枚組の一大コンセプト・アルバムになっている。よれたサウンドにストリングスをフィーチャーするなど、曲によっては大仰なアレンジになっているが、そのミスマッチ加減がいい味を出しており、またポップな曲もやはりどこか普通ではない。この自然に湧き出てくるユニークさがたまらない。ポップになっていくアモン・デュールも悪くない。当時出回っていた1枚に編集された米盤ではこの良さは伝わらないので要注意。 (藤崎 登)

1975
Nova (Ger) 6.28350

ROBERT JOHN GODFREY/FALL OF HYPERION
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国シンフォニー・ロックとクラシカル・ロックを代表するアルバム。エニドの中心人物で、初期バークレー・ジェームズ・ハーヴェストのオーケストラ・アレンジでも知られるキーボード奏者のロバート・ジョン・ゴドフリーのソロ・アルバムである。クラシカルなメロディ、キーボード群を中心にしたサウンド、クリストファー・ルイスの厳かなヴォーカルなど、壮大なスケールで描く荘厳なロック・シンフォニーである。ロックというよりもクラシックをロックにしたといったほうがしっくりくる音楽で、同様のアプローチのナイスよりもクラシカルである。エニドに受け継がれるスタイルのプロトタイプ。また、ジャケットのイラストも古代神話をイメージさせるファンタジックなもので音楽にぴったり。このジャケットの美しい色と調子はCDでは再現できないのでは。(藤崎 登)

1974
Charisma (B&C) CAS 1084 (Mad Hutter)

JAZZTRACK AND NORMA WINSTONE/FLYING STORK
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ドイツを代表するベース奏者のシギ・ブッシュ率いるジャズ・ロック・グループ。本作はジャズトラックの3作目。ドイツのクールな雰囲気を持ったサウンドとテンションの高いアンサンブルが特徴で、曲によっては重厚で激しいグルーヴも披露するグループである。本作は、共演者として英国の女性ジャズ・ヴォーカリストのノーマ・ウィンストンが参加したコラボレーション・アルバム。彼女のファンにはドイツのみのリリースのためにレアなアイテムになっているが、探す価値のある内容だ。透明感のある曲相と硬質なサウンドにノーマのクリスタル・ヴォイスがマッチし、いかにもヨーロッパ的なフュージョンを展開している。(藤崎 登)

1978
EMI Electrola (Ger) 1C 066-45 422

THE JOHNNY ARTHEY ORCHESTRA/THE GOLDEN SONGS OF DONOVANS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ドノヴァンのヒット・ソング集。60年代の英国ではスインギング・ロンドンの流れもあり、ヒットした曲をオーケストラで表現したアルバムが多数あった。アンドリュー・ルーグ・オールダムやラリー・ペイジなどが有名だが、本作は叙情的でドラマティックなアレンジで人気があったジョニー・アーシーによるもの。「メロウ・イエロー」や「サンシャイン・スーパーマン」、それに「ハーディ・ガーディ・マン」といった成功を収めたポップ期のドノヴァンの曲を収録。本家のアンレジャーのジョン・キャメロンのようなポップ・ミュージック寄りのテイストではなく、オーソドックスで落ち着いたオーケストラ・サウンドになっている。オルガンとファズ・ギターをフィーチャーした曲もある。 (藤崎 登)

1968
RCA (Decca) SF 7975 (Black)

MICKEY JUPP/LONG DISTANCE ROMANCER
―――――――――――――――――――――――――――――――
★赤いブーツのジャケットで有名なレジェンドのミッキー・ジャップ。70年代中期の休憩を挟んで、スティッフから再デビューして、ファンを喜ばせたロックンローラーである。本作は79年にリリースされた復帰3作目。ブルースに根ざしたロックンロールやパワーポップをスティッフでは演奏していたが、ここでは少し味付けを変えたロックをみせている。プロデュースと中心的メンバーに10ccのゴドレー&クレームを迎えており、普通のロックを演奏していても、どこかひねくれた感じがする。全曲をミッキーが書いているものの、ゴドレー&クレームのヴォーカル・ハーモニーと演奏が印象に残る。ミッキー・ファンよりも、英国ロック・ファンのほうが楽しめる1枚だ。ロキシーのアンディ・マッケイも参加している。 (藤崎 登)

1979
Chrysalis (Holland) 511261

TRAVELLING FOLK
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国フォーク、レア・レーベルからの1枚。6組のフォーク・グループによるオムニバス形式のアルバム。女性ヴォーカルをフィーチャーしたフォーク・ミュージックとダンス・ミュージックが半々という構成だが、前者のフィメール・フォークの瑞々しさが素晴らしい。その部分だけでもアルバム1枚分以上の価値がある。3組のうち少し知られているのはハドスン夫妻によるツンドラで、理想的な美しいフォーク・ソングを聴かせている。そして白眉といえるのが、イナたい天使のような歌声のステファニー・クラークとバシュティ・ブニヤンに通じる不思議な魅力を持つコンテポラリー・フォークのMerruwynである。両者とも自主制作盤や女性シンガー・マニア心をくすぐる魔力がある。(藤崎 登)

1976
Eron ERON 006

IAN CARR WITH NUCLEUS/SOLAR PLEXUS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ニュークリアスの71年にリリースされた3作目。カール・ジェンキンス、ジョン・マーシャル、クリス・スペディング、ブライアン・スミス、ジェフ・クラインという基本メンバーは変わっていないが、イアン・カー名義のニュークリアスになっている。ハリー・ベケットやケニー・ホイーラーなどがゲスト参加し、全曲をカーが作曲しているからだろうか。アーツ・カウンシルのために書かれた2つのテーマをA面に配し、ダンサーのスネークヒップス・ジョンソンを題材にした大作の「スネークヒップス・ドリーム」をB面に収録。湿り気のあるファンキーなサウンドで数種のソロ・パートを交えながら盛り上げていくスタイルを確立している。冒頭の「エレメンツ」には当時では先を行くVCS3を導入している。 (藤崎 登)

1971
Vertigo (Phonogram) 6360 039 (Big Spiral)

BLACK CAT BONES/BARED WIRE SANDWICH
―――――――――――――――――――――――――――――――
★フリーのポール・コゾフとサイモン・カークが在籍したことで語られるブルース・ロック・グループ。本作制作時にはブライアン・ショート、フォガットのロッド・プライス、ブルックス兄弟、スティーヴ・トゥークのグループに参加するフィル・レノアというメンバーになっている。ブルース・ブームの絶頂期とアンダーグラウンド・ブームが交差するときにレコーディングされているので、先鋭に向かったブルース・ロックという趣である。ゴツゴツしたブギ・ウギやブルース・ナンバーのなかに泣きのギターをフィーチャーし、ヘヴィでダウナーなサウンドを披露。アードヴァーグのスティーヴ・ミリナーとエンジニアをしていたビザンティウムのロビン・シルヴェスターもピアノで参加。この後、ブルックス兄弟はピーター・フレンチらを加えて、レア・グループのリーフ・ハウンドにシフトさせる。 (藤崎 登)

1970
Decca Nova SDN 15

JON RAVEN/HARVEST
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国トラッド・シンガーの76年の作品。本作にはジョン以外に2人のミュージシャンが参加しているが、このアルバムを異質にしているのは、引きずるようなドローン音をエレクトリック・ギターで表現しているナイジェル・マズリン・ジョーンズである。彼はコーンウォールでアシッド・フォークとポップ・フォークのソロ・アルバムを制作後、プログレッシヴ・フォークのソルスティスを率いる人物。ここではジョンの骨太の落ち着いたヴォーカルとゆったりとした英国的な陰りのあるソングタイティングにロック・ミュージックのクールさと先鋭さを加えている。それがごく自然に馴染んでおり、ユニークなシンガー・ソングライター作品になっている。2曲目のレイドバックした渋い叙情性などはアニー・のソロ作品と同じテイストだ。何回も聴きたくなる名盤。(藤崎 登)

1976
Broadside BRO ST 117

RAY RUSSELL/WHY NOT NOW
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ジャズとロック・シーンをボダーレスで演奏するギタリスト、レイ・ラッセルの88年のアルバム。オランダ・プレスの英国販売盤。メンバーはモ・フォスター、フランク・リコッティ、マーク・アイシャム、それに大御所のギル・エヴァンスが2曲で参加している。基本レコーディングはロンドンのラスト・チャンス・レコーディングスで行われ、一部のミュージシャンのパートなどは米国のスタジオで追加されている。時代を反映してアンビエント風のニューエイジ作品になっており、レイの時代を意識した感覚が表現されたアルバムである。ギターだけでなく、シンセサイザーも演奏した異色作。83年に英国で共演しているギル・エヴァンスの曲やギルに捧げた曲が聴きもの。
(藤崎 登)

1988
Theta TET 003

ARGENT/CIRCUS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★アージェントの『ネクサス』に続く、6作目。ハード・ポップを指向するラス・バラードとプログレッシヴ・ロックを追求するロッド・アージェントの溝が深まり、ついにバラードが脱退。同時にソングライティング・チームを組んでいたクリス・ホワイトの居場所もなくなり、完全にロッドのグループと化した作品でもある。バラードの代わりにジョン・ヴェリティとジョン・グリマルディ(元レア・グループの00)が参加。グリマルディのフュージョン系の早弾きギター・ワークはロッドが望んだものである。ポップなメロディとヴォーカル・ハーモニー、プログレッシヴな構成とサウンドはロッドが理想としたものだろう。アプローチはアース・バンドに近いかもしれないが、10ccのようなモダンさがある。ジム・ロッドフォードの大曲「トラピーズ」収録。 (藤崎 登)

1975
Epic (CBS) EPC 80691 (Yellow Logo)

BONNIE DOBSON
―――――――――――――――――――――――――――――――
★40年、カナダのトロント生まれのフィメール・シンガー・ソングライター。本作は72年に英国でリリースされたアルバム。69年に英国に移り住んで最初に制作したアルバムになる。自作曲はなく、ゴードン・ライトフットとイアン・タイソンのカバーを2曲ずつ収録するほかはすべてトラッド・ミュージックである。カナディアン・トラッドということもあり、陰湿な感じはなく、木漏れ日のような心地よさとドリーミーさがある。英国的な土着と陰影とは異なるたおやかさである。心に染み渡るようなしっとりとした歌声は美しく、聴くものを穏やかな気持ちにしてくれる。
(藤崎 登)

1972
Argo ZFB 79

HUGH HOPPER/HOPPER TUNITY BOX (ph:CD)
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ヒュー・ホッパーの2作目。1作目から5年を経て77年にリリースされたアルバム。その間、ホッパーはソフト・マシーンを経て、ツトム・ヤマシタのイースト・ウインドに加入。現代音楽とジャズのミックスを演奏していたが、イースト・ウインドのゲイリー・ボイルとナイジェル・モリスとフュージョン・バンドのアイソトープを結成している。そして、76年にセッション・アルバムの『ホッパー・ディーン・ティペット・ギャリヴァン』を制作したのち、本作をレコーディングしている。ホッパーの前衛指向はやや抑えられ、アイソトープのフュージョン風味があるが、独特のベース・ラインやテープ操作は健在。2曲目では1作目の「ミニラヴ」が再演されている。オーネット・コールマンの代表曲「ロンリー・ウーマン」は、前衛音楽を好むホッパーにはぴったりのカバー。(藤崎 登)

1977
Compendium FIDARDO 7

DEAR MR TIME/GRANDFATHER
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国の70年前後を象徴するプログレッシヴ・サウンドを表現したグループの唯一のアルバム。ある男性の一生を題材にした構成は、ムーディー・ブルースやクワイエット・ワールドに近く、典型的なコンセプト・アルバムと呼べるもの。とはいっても小難しい部分はなく、感性を優先した音楽なので聴きやすい。フォーク・ミュージックを軸に、ジャズ・ロックを取り入れたドラマティックなサウンドである。メロディ・ラインも叙情的なものが多く、いかにも英国的な響きがある。どこかで聴いたことのある雰囲気の音塊が顔を出すが、それは時代の音といってもいいだろう。混沌としたアンダーグラウンド・ミュージックから浮上した可能性のあるグループだった。 (藤崎 登)

1970
Square (EMI) SQA 101

ELTON DEAN (ph:CD)
―――――――――――――――――――――――――――――――
★エルトン・ディーンはソフト・マシーンでの活躍で知られるサックス奏者。英国ジャズ・ファンにはお馴染みの人物。本作はソフツ脱退前に制作した最初のソロ・アルバム。キース・ティペット・グループを経て、69年に加入したソフツで『サード』、『フォース』、『5』の3枚のアルバムを残しているが、その『5』当時の作品である。メンバーはマーク・チャリグ、ネヴィル・ホウィトヘッド、フィル・ハワード、ロイ・バビントン、ニック・エヴァンス、ジェフ・グリーン、ルイス・モホロという英国を代表する新鋭が揃っている。全編にソフツの雰囲気が漂っているのは、当時のディーンの指向がジャズに向かうソフツとシンクロしていたからだろう。マイク・ラトリッジが参加した2曲もあり(ソフツでも演奏されている)、まさにソフツといえるサウンドも聴ける。(藤崎 登)

1971
CBS 64539

PAUL BRETT/PAUL BRETT
―――――――――――――――――――――――――――――――
★エルマー・ガントリーの抜けたヴェルヴェット・オペラのギタリストを務めたポール・ブレット。パイ・レーベルとドーン・レーベルを経て、ブラッドリー・レーベルに移籍しての第一作。通算4作目になる。ソロ名義だが、ジャケット写真やクレジットからもわかるようにヴァイオリン奏者のマイク・ピゴットとのデュオ・アルバムに近いもの。サウンドというよりスピリチュアルな面でのデュオといったほうがいいかもしれない。英国的でややダウナーなフォーク・ミュージックは以前と変わらず個性的である。少し洗練された感もあるが、ヴァイオリンやフルートがフィーチャーされた英国の森の雰囲気を持つ曲がいい。マイク・ギブスの重厚なアレンジ、エキゾティックな「ザ・スパニッシュ・メイン」でのデヴィッド・パルマーのアレンジも素敵。(藤崎 登)

1972
Bradleys BRADL 1001 (Illust)

PHOENIX/PHOENIX
―――――――――――――――――――――――――――――――
★中心人物のロッド・アージェントが抜けたアージェントの残りの3人、ジョン・ヴェリティ、ジム・ロッドフォード、ロバート・ヘンリットが結成したグループ。本作はアージェント解散直後に制作された1作目。アージェントからキーボードを除いたようなハード・ポップで、叙情的でキャッチーなメロディを持ったハード・ロックを聴かせている。メジャー指向が強く表れたサウンド・プロダクションである。メイン・ソングライターはヴェリティだが、ロッドフォードとヘンリットの2人も曲を書いており、ニッチ・ポップ風の「ミシシッピ・ネックボーン」など意外なセンスをみることができるのがうれしい。この後、グループは休止。2作目のリリースは4年後の80年になる。(藤崎 登)

1976
CBS
81621 (Orange & Yellow)

COLIN BLUNSTONE/ONE YEAR
―――――――――――――――――――――――――――――――
★コリン・ブランストーンはゾンビーズのヴォーカリスト。ゾンビーズ解散後、ニール・マッカーサー名義でシングルをリリースしていたが、その活動が終わりに差しかかったときに、アージェントのクリス・ホワイトからプロデュースの話があり、本作が制作されている。疎遠になっていたロッド・アージェントをはじめ、アージェントのメンバー全員が参加しており、復縁のきっかけにもなっている。ゾンビーズの未発売アルバム『R.I.P.』の冒頭の曲を1曲目に配し、同アルバム曲のA3も収録しているところに、そうした気概が現れている。サウンドもゾンビーズのマイナー調の曲想を意識したようなメランコリックなもので、裏ゾンビーズといえるアルバムである。また、マイク・ダボやデニー・レインなどのカバーが英国ポップ・ファンにはうれしい。(藤崎 登)

1971
Epic (CBS) EPC 64557 (Yellow Logo)

ARGENT/IN DEEP
―――――――――――――――――――――――――――――――
★73年にリリースされた4作目。キッスがカバーしてヒットさせた名曲「ゴッド・ゲイヴ・ロックンロール・トゥ・ユー」に象徴されるように、ゾンビーズ時代を引きずったポップ・チューンが影を潜め、ロック・バンドとしての力強いサウンドを確立したアルバム。大きな要因はモータウン・クラシックをアレンジした「イッツ・オンリー・マネー」など、アルバムの半数を占めるラス・バラードの楽曲によるものだろう。もちろん、ELPを彷彿とさせるプログレ指向の曲などもあるが、それよりもエンターテインメントな響きを持つロック・サウンドのほうが印象に残る。ロッド・アージェントのプログレ指向とラス・バラードのポップ指向がバランスよくミックスされた完成度の高いアルバムだ。 (藤崎 登)

1973
Epic 65475

ARGENT/NEXUS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ラス・バラードが在籍した最後のアルバム。グループのソングライティングはロッド・アージェント、クリス・ホワイト、バラードの3人が担当しているが、冒頭のコホーテク彗星をコンセプトにした3部構成のプログレッシヴな大曲に代表されるように本作ではロッドのプログレ指向が強くなっている。連名クレジットだが、ホワイトはほとんど参加しておらず、半数を占めるバラードのストレートなハード・ポップも短いためか、ロッドの大作に負けている。バラードの脱退はこうした音楽性の違いをアージェントとというグループで折衷できなくなったことが理由だろう。ロッドに加入の話もあったイエスやELPなどのプログレッシヴ・ロックの作品と並べて聴いてもまったく遜色のないアルバムである。(藤崎 登)

1974
Epic (CBS) EPC 65924 (Yellow Logo)

ALLAN HOLDSWORTH/HARD HAT AREA (ph:CD)
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ソフト・マシーンやUK、ブラッフォードへの参加で知られる超絶技巧派ギタリスト。アラン・ホールスワースの『SECRETS』と『WORDENCLIFF TOWER』に続く、9作目。来日もしたスティーヴ・ハントやゲイリー・ハズバンドといった気心の知れたメンバーによるアンサンブルは前作の延長線上にあるものだが、シンタックスというギター型シンセを多用したそれまでの数作とは異なり、ギター・サウンドのフィーチャー度が高くなったアルバム。その手の熱心なファンも満足できる内容になっている。「Ruhkukah」やタイトル・ソングで聴ける鋼質なファンクネスをはじめ、ロック・フィールを感じさせるギター・ソロがはやりうれしい。写真は日本盤のみのオリジナル・ジャケット。(藤崎 登)

1993
Polydor (Jap) POCP 1376

SOFT WORKS/ABRACADABRA (ph:CD)
―――――――――――――――――――――――――――――――
★81年に幕を閉じたソフト・マシーンがエルトン・ディーンとヒュー・ホッパーを中心に01年に再始動。メンバーはソフツ人脈からアラン・ホールスワース、ジョン・マーシャル、それにマイク・ラトリッジが参加。しかし、ラトリッジはツアーに参加できなかったので、4人編成のソフツになっている。グループ名がソフト・ワークスになっているのは、ソフト・マシーンの使用権の半分を持っているカール・ジャンキンスがノーを出したためで、次に使っていたソフト・ウェアもクラウス・シュルツが登録していたかららしい。サウンドの中心はディーンとホッパーで、彼らが在籍した時代のソフツやディーンのナインセンスのようなジャズを演奏しているのだが、マーシャルやホールスワースのフュージョン期のソフツを感じることができる。ナインセンスやハットフィールドのリメイク曲も。ジャケット・デザインはアメリカ、ヨーロッパ、アジアの3種類が用意されている。(藤崎 登)

2003
Universal (Jap) UICE1029

IN CAHOOTS/86-89 (ph:CD)
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ハットフィールド・アンド・ザ・ノースやナショナル・ヘルスのギタリスト、フィル・ミラーが83年から率いていたプロジェクト。メンバーは流動的だったようだが、メーンはフー・ホッパー、エルトン・ディーン、ピップ・パイル、ピート・レマーというカンタベリー・ジャズ・シーンを代表するミュージシャンである。本作は88年の『CUTTING BOTH WAYS』と89年の『SPRIT SECONDS』に続く3作目。86年のブレーメン、89年のオランダはナイメーヘンとイギリスのロンドンでのライブを収録したもの。ホッパー作の冒頭の15分近い大曲などに代表されるように、ミラーが自己主張してバンドを牽引していくタイプではなく、バンド・アンサンブルの調和を大切にした音づくりがなされている。ときにディーンが中心のように感じるときがあるが、それはアンサンブルを重視した結果だろう。それゆえにテンションと完成度は高い。91年に来日をしている。(藤崎 登)

1991
Virgin VJCP 28081 (JP)

PHIL MILLER/CUTTING BOTH WAYS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★カンタベリー・シーンの中核を成すギタリスト。デリヴァリーやロバート・ワイアットのマッチング・モールを経て、73年にハットフィールド・アンド・ザ・ノースを結成。その後、ギルガメッシュのアラン・ガウエンを加えてナショナル・ヘルスを率いていた人物である。本作はインカフーツとして活動している87年にリリースしたアルバム。内容は85年のセッションを集めたもので、ソロ作品という位置づけだが、3曲がピップ・パイル、エルトン・ディーン、ヒュー・ホッパーというインカフーツのメンバーによる音源。2曲がデイヴ・ステュアートとバーバラ・ガスキンによる音源になっている。両方もカンタベリー・ミュージックの本流的フュージョン・サウンドだが、なかでもインカフーツによる16分におよぶ冒頭の大作がハットフィールドを彷彿とさせる。(藤崎 登)

1987
Impetus IMP 18615

THE BLACK MIKADO
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ブラック・ミカドはギルバート・アンド・サリヴァン作のポピュラーなミュージカル。本作はいく度となく上演されたミカドの75年版ヴァージョンといえるものだろうか。ジャケット裏には9人のキャストがクレジットされており、彼らが物語を進めていく。舞台はカリブ海の島で、英国人役を除いた全員が黒人という設定である。演奏にはジョン・ヴァーノムなど7名のミュージシャンが参加しており、ラテン風リズムに乗ったファンキーなサウンドを演奏している。レゲエやカリプソなどのエキゾチックな音楽をロック・オペラに消化してストーリーが展開する様はユニークである。トランスアトラティックの隠れた珍品。
(藤崎 登)

1975
Transatlantic TRA300

SAMANTHA JONES/SING IT AGAIN SAM
―――――――――――――――――――――――――――――――
★60年代にヴァーノンズ・ガールズの一員としてヒットを飛ばしているサマンサ・ジョーンズ。本作は4枚目にあたるアルバムだろうか(ベストや編集盤があり、よくわからない)。70年代初頭のマーク・ワーツがアレンジを担当し、ハニーバスのピート・デロの曲をカバーしているペニー・ファーシング時代が有名だが、74年の本作もガールズ・ポップとして円熟味を増した作品になっている。キュートな部分とコケティッシュな雰囲気が共存した愛らしさが魅力の彼女だが、本作では楽曲とアレンジがMOR風で、やや大人びたサウンドが魅力になっている。
(藤崎 登)

1974
Columbia SCX 6567

DEAD SEA FRUIT/DEAD SEA FRUIT
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国の有名レコード店ビーノのオーナーで知られるデヴィッド・ラシュマーが60年代に結成していたグループ。フランスで「Lulu Put Another Record On」のナンバー・ワン・ヒットを記録しているので英国よりもヨーロッパのほうが知名度が高い(活動の大半がフランスだった)。50年代のミュージック・ホールの音楽とサイケデリック・ミュージックを合わせたようなユニークな音楽性は、ボンゾ・ドッグ・バンドをもっと真面目にアンダーグラウンドにしたような雰囲気で、その古色蒼然としたサウンドのなかにロマンと哀愁を感じさせるところがなんとも味わい深い。現在もマニアに根強い人気があるのはそのあたりだろう。メンバーのクライヴ・ケネディはカントリー・ミュージックのシンガー・ソングライターとして現在も活躍している。(藤崎 登)

1967
Camp (Polydor) 603 001

FINN MAC CUILL/SINK YE-SWIM YE
―――――――――――――――――――――――――――――――
★女性ヴォーカルを含む4人編成のスコットランドのフォーク・グループ。エディンバラのマイナー・レーベルからリリースされたためにフォーク・マニアの間では垂涎のコレクター・アイテムになっている。トラッドがほとんどなので、トラディショナルなグループなのだろうか。演奏とヴォーカルもトラディストを目指しているようである。しかし、そのなかに自作曲が2曲含まれており、それがドラマティックな構成と斬新なヴォーカル・アレンジでプログレッシヴ・フォークの雰囲気を醸し出しているのである。こうした自作曲のみでアルバムができていたなら、スパイロジャイラと並ぶ好事家向けのモンスター級アルバムになっていたかも。(藤崎 登)

1978
REL RecordsREL460

FAIRPORT CONVENTION/TOUR SAMPLER
―――――――――――――――――――――――――――――――
★フェアポート・コンヴェンションの75年の秋のツアーに向けて、アイランド・レコードが拡販用に制作したサンプラー・アルバム。500枚のプレスらしい。そのため、彼らのなかではやっかいなレア・アイテムになっている。表面には75年の10月6日から11月3日までのツアー・スケジュールが書かれており、裏面にはオーストラリアやアメリカ・ツアーの成功などの近況と当時のメンバーが記されている。収録曲は69年の「Mr Lacey」から新作『RISING FOR THE MOON』の曲まで、それにサンディ・デニーのソロ・アルバムからも収録されている。これで彼らの代表曲が聴ける仕組みになっている。また、カタログ番号のISS1はアイランドのサンプラー『SUMMER 75』。(藤崎 登)

1975
Island ISS 2

JOHN DAWSON READ/A FRIEND OF MINE
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国の静かなシンガー・ソングライター、ジョン・ドーソン・リードの1作目。いくつかのグループを経て、25歳のときに制作したソロ・アルバム。失明していく音楽仲間のトミー・デヴィッドソンのことを歌ったコンセプト作品で、優しく語りかけるように物語が進んでいく。ストリングスやホーン・セクションもフィーチャーされているが、繊細で上品なアレンジなので、彼のジェントルな歌唱を上手く包んでいる。ナイーブで感動的な作品だ。派手さやインパクトはないが、朴訥とした佇まいがいかにも英国然としている。翌年に2作目の『READ ON』をリリースしたのち、音沙汰がなくなってしまうが、05年に29年ぶりの3作目『NOW…WHERE WERE WE?』を発表している。(藤崎 登)

1975
Chrysalis CHR 1075

PASTY PETERS/DOWN COUNTRY ROADS
―――――――――――――――――――――――――――――――
★アイルランド出身の女性フォーク・シンガー。カントリー・ミュージックを主体にしたフォーク・ロックは彼女の好みなのだろう。腰の据わったヴォーカルには大地の母的な風格があり、オールド・カントリー・スタイルが似合う。でもどこかカラッとしない英国の秋空のような音楽というのがほほえましい。ストリングスをフィーチャーした曲が多いけれど、そのなかにレイドバックしたヘヴィな演奏とダルなヴォーカルの「Ode to Billy Jo」があり、これがまたカッコよかったりする。どちらかというとカントリーよりもこういうアーシーな雰囲気のR&Bのほうに魅力があると思うのだが。ミュージシャンのクレジットがないけれど、演奏もいい。録音は70年代初頭だろうか。(藤崎 登)

1979
Mam TPR 260

POLI PALMER/ HUMAN ERROR
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ブロッサム・トゥーズやファミリーのポリ・パーマーのソロ・アルバム。85年の作品。キング・クリムゾンやバッド・カンパニーなどのボズ・バレル、イフやファンタジーのジェフ・ホワイトホーン、スリム・チャンスのスティーヴ・シンプソン、ニック・ペンテローというメンバーは同時期のチャック・ファーリーの面子。ほかに英国ジャズの重鎮のジョン・サーマンやジョディ・グラインドのバーニー・ホーランドなども参加している。ニューエイジ・ミュージック、フュージョン、アンビエント、エレクトロニクスなどをミックスした異色な内容で、以前のグループのような人間臭さを感じさせない。フェアライトを使用した清涼感と広がりのある音空間は80年代を象徴するもの。(藤崎 登)

1985
Erdenklang (Germany) 6.26208

HUGH HOPPER/1984
―――――――――――――――――――――――――――――――
★ジョージ・オーウェルの小説をコンセプトにしたヒュー・ホッパーのソロ第一作。まだ、ソフト・マシーンに在籍していた72年の7月から8月にかけてレコーディングしたもの。ジョン・マーシャルやニック・エヴァンスなどの英国のジャズ・メンとロル・コックスヒルやパイ・ヘスティングスといったカンタベリー系ミュージシャンも参加しているが、彼らはあくまでもゲストであり、ここにあるのはホッパーが感受性豊かなときに影響を受けていたサンプリングとテープ操作による前衛音楽である。テリー・ライリーからデヴィッド・アレンへ受け継がれた実験音楽をホッパー流に消化したループ音楽である。ジェームス・ブラウンをサンプリングしたA面2曲目やニュークリアスやソフツを彷彿とさせるB面1曲目もあるが、全編アヴァンギャルド・ミュージックに包まれている。名作。(藤崎 登)

1973
CBS 65466

PRAYING MANTIS/TIME TELLS NO LIES
―――――――――――――――――――――――――――――――
★NWOBHMを代表するグループ。結成時はグループ名の由来であるカマキリ男のヴォーカリストなどが在籍していたが、デビュー・アルバムの本作を制作するときにはティノとクリスのトロイ兄弟を中心にした4人組になっている。叙情的なメロディとハードな演奏、ドラマティックな曲想といった彼らの魅力が詰まった本作は、名曲「Children Of The Earth」も収録しており、代表作といえる内容である。プロデュースはトーク・トークなどのティム・フリーズ・グリーン。ところで、このオリジナル・アルバムのマトリックスがA1とB1の盤は、なぜか曲順が異なる。A面4曲目の「Rich City Kids」がB面1曲目に、B面1曲目の「Panic In The Streets」がA面の1曲目に収録されている。当初その曲順の予定だったのか、単純な間違いなのか、レコード会社とのトラブルの産物なのか、マニアには興味深いところだろう。(藤崎)

1981
Arista SPART 1153

MARIE LITTLE/MY ELDORADO
―――――――――――――――――――――――――――――――
★英国のフィメール・フォークのなかでも人気の高いシンガー。71年と73年にアーゴとトレイラー・レーベルにひっそりとアルバムを残し、その作品がまた味わい深いというマニアライクな人だ。本作は87年の2月に制作された3作目。このアルバムもニューカッスルでレコーディングされ、地元のプライヴェート・レーベルから密かにリリースされており、埋もれた存在の作品である(前2作よりもレアかも)。スティーヴン・フォスターやウディー・ガスリーなどの米国への憧れを表現した作品で、オールド・カントリー・ミュージックの雰囲気が色濃いアルバムになっている。彼女の指向がレイドバックしたシンプルな本物の音楽に向かっているようで、落ち着いたシンギングが選曲にぴったりハマっている。(藤崎 登)

1987
Greenage HGN 001

 


TOSHIO-RIOさんの音源
http://gbuc.net/modules/myalbum/viewcat.php?uid=1869
7/7「閉じ込められて」:じつは閉所恐怖症。さまざまなシーンをイメージしてしまう緊張感が!

potmanさんの音源
http://gbuc.net/modules/myalbum/viewcat.php?uid=2059
6/30「屁の8番」 :魅惑のドカドカ・グルーヴ!ヘヴィ・ムード?

動作確認 Internet Explorer 5.5 著作権情報 : Copyright(C) 2002 Evangel as Noboru Fujisaki

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SINCE 2003/02/03