
いすゞ Tx 消防車
いすゞTxシリーズは1946年に生産を開始して以来、6回のフルモデルチェンジをしながら、1970年代まで生産されたシャーシです。他社と比べ、当時からいすゞは消防車シャーシに積極的で、全国にポンプ車から梯子車まで多くの車両が配備されていました。ディーゼルエンジンはTXD、ガソリンエンジンはTXGと呼ばれています。この消え行く美しい消防車を特集いたします。
BD-U型消防ポンプ自動車

東京消防庁三鷹消防署配備 シャーシ:いすゞTXD20 エンジン:DA120FA 製作:1970年 日造市原ポンプ
自治体消防50周年を記念して1988年にレストアされた車両です。現在は消防博物館に動態保存されています。20年前はポンプ車と言えばこれで、当時はBD−Uという規格が存在していました。この車両はTXシリーズの最終型で東京消防庁で最後のボンネット型消防車だったようです。ポンプ車は耐用年数が短い為、現在、現役で活躍している物は一部消防団や自衛消防隊で使用している車輌を除き、ほとんど見かけません。
水槽付き消防ポンプ自動車


岩手県久慈地区広域行政事務組合消防本部久慈消防署大野分署配備 シャーシ:いすゞTXG10 エンジン:GD150F 水槽:1600L ポンプ:A-2級(IP-3) 製作:1973年 岩手ポンプ製作所
2線車ですが、今だ現役(1999年8月現在)のタンク車です。シングルキャブで、災害時には4名で出場する為、2名は後ろにつかまって行くそうです。とても手入れが行き届いており、きれいな車両でした。当分更新の予定はないそうですが、廃車にしてスクラップになるのにはもったいない車両でした。


静岡県清水市消防団第14分団第2部配備 シャーシ:いすゞTXG50E改 エンジン:GD150F ポンプ:A-1級(ME-7D) 水槽:3,000L 製作:1970年 森田ポンプ
いすゞTXシリーズでキャブオーバータイプの車両です。キャブのデザインは当時のいすゞの大型車であるTDシリーズに準じています。4t級シャーシながらガソリンエンジン、パワーステアリング無しという仕様です。工場地帯を管轄しているせいか、消防団に配備されている車両ながら3,000Lの水を積み、A-1級ポンプという装備です。
屈折梯子付消防自動車


山形県山形市消防本部山形市消防署北出張所配備 シャーシ:いすゞTXD53 エンジン:DA640 ブーム:2節15M(MOP-15) 製作:1977年9月 森田ポンプ
この車両は日本損害保険協会から寄贈された火災保険号です。この当時、TXDの屈折梯子車は火災保険号でかなりの数が出回っていました。トラス式のブームや幌屋根などが時代を感じさせます。ブームに水管は付いておらず、ブームに沿って、ゴム引きホースをはわせています。



新潟県栃尾市消防本部栃尾市消防署配備 シャーシいすゞTXD50 エンジン:DA640 ポンプ:A-2級(ME-5D) ブーム:2節16m 製作:1973年10月 森田ポンプ
この車両は山形の車両よりも古い車両でが、ブームは箱型の水管付の物です。大阪サイレン製の手回しサイレンなどは時代を感じます(反対側にはモーターサイレンがあります)

岩手県釜石大槌地区消防組合消防本部釜石消防署配備 シャーシ:いすゞTXD50 エンジン:DA640 ポンプ:A-2級(ME-5) ブーム:2節16m(MOP-340) 製作:1974年1月 森田ポンプ
この車両は上記の栃尾の車両とほぼ使用は同じですが、こちらの車両はシングルキャブで、ポンプ操作部後ろに対面式の座席があります。この方が地方では4名で出場する事など殆どないでしょうから、器材も積め上手な方法だと思います。岩手県内の梯子車の中では1番出動回数が多いようです。(使う事はないようですが...)このエンジン(DA640)は少し前まで工業用エンジンとして生産されており、部品もあるそうです。とても手入れが行き届いており、車体もピカピカでエンジンも快調でした。訪問した時は、ちょうど定期点検で消防署に無く、入庫先の整備工場へ出向き撮影しました。こういった、古い車両が現在も活躍している背景に署員の方々の手入れの良さと、面倒を見てくれる修理工場がある事を忘れてはいけません。
Rescue119 Home page ©Takeshi Hosoda