
MIROKU LIBERTY CHIEF (MADE IN JAPAN)

日本製輸出専用ハンドガン ミロク・リバティーチーフ
珍し過ぎて資料がないため、製造数も市場価格も分からない。シリアル・ナンバーは2736とある。1960年代中頃に輸出されていたようだ。
当時は一流メーカーのスナッブノーズでも60〜70ドルで買えた時代だから、ミロク製はおそらく$50以下で市場に出ていたのだろう。日本は戦前から銃を作っていたし、一部の物は大変にすぐれた表面仕上げを持っているという。しかし、このハンドガンの場合、他の銃では見られない変わった退色をしている。 30〜40年前、“MADE IN JAPAN” は安物の代名詞だったのである。
フロントサイトとグリップはS&W風、装弾数6発という点とエジェクター・ロッドがむき出しなのは昔のCOLT風という作り。購入手続きの簡単だった頃なら、低価格ということである程度売れたかも知れない。しかし、今の時代では珍しさ以外あまり魅力はない。物好きコレクターだけが買う銃という感じである。購入はガンショー、価格は$250ぐらいだった。
このミロク製ハンドガンについて情報を持っている人がいたら、いろいろ教えて頂けますか? 連絡はこちらまで。 よろしく御願い致します。
※ ヒューブレーの写真を送ってくれたK.さんから情報提供がありました。
ミロクが拳銃を作っていたのは1962〜1968年の間で、製造をやめたのはブローニングとの提携でライフル生産に追われるようになったからだそうです。リバティーチーフだけかと思ったら、じつはデリンジャー風もピースメーカー風もいろいろ作っていて、全部で5種類ほどあったようです。おそらく何処かのガンショーなどに並んでいるのでしょうけれど、そういったミロク製拳銃の存在を知らないと、ただのサタデーナイトスペシャルに見えてしまって、刻印を読んでみることさえないのだと思います。
RMI CHIEF`S SPECIAL (ZINC)

MGC 金属チーフ
円が強くなった頃からだろうか、こういう日本製モデルガンは殆ど姿を消してしまった。購入したのは15年くらい前、価格は$45だった。写真の銃はモデルチェンジ後のニュー・チーフ。
初代は1960年代中期の登場だった思う。エジェクター・ロッド先端の固定もなかった。ヨークそのものが完全に閉まらない。スプリングはピアノ線タイプで頻繁に折れる。撃つとすぐにハンマー・スパーも折れてしまうなど、問題はいろいろあった。しかし、なにしろモナカではない本格的モデルガンだったので人気が凄かった。発火式が3500円、発火しないモデルは2800円か3000円だったと記憶している。そのふたつ何が違うかというと、発火式は銃身が開いている。非発火式は根本が塞がっているというだけだった。もしかしたら、廉価版はDA.だけということでもあったのだろうか。
30年以上前の3000円は、かなりの金額だった。物価とか所得水準だけの違いではない。日本の社会資本そのものが不充分で、一般人に今ほどの可処分所得がなかった時代なのである。
RMI DEFENSIVE SPECIAL (ZINC)

MGC DETECTIVE SPECIAL (金属モデル)
これもチーフと同じく15年ほど前に買った物。しかし、RMI の倉庫から通販で直接こちらに来たのではなく、あるガンショプで日当たりの良い所に冗談半分で並べられていた物だった。店頭で長いこと外気に触れ、買ってからも部屋の飾りとして埃をかぶっていたから痛みが早かったのだろう。
これは MGC の第5作めだったと思う。最初がワルサー VPU、次が PPK 、チーフ、ブローニング380 、そしてこのディティクティブと続いたと記憶している。実際はどうだったのだろう? 同じリボルバーとしてチーフの経験があるからだろうか、こちらの方が構造も簡単で少し丈夫だった。写真から分かるようにハンマーも単純で丈夫そうな形にした。マルゴーの同型と違ってダブルアクションのみ。エジェクターも可動部分がなく、クレーンとエジェクター・ロッドは一体パーツである。汚れの激しい紙火薬しかなかった時代だから、発射後すぐに排莢して掃除しないと、カートリッジが取り出せなくなったのではないだろうか。MGC製は一般市販モデルでもスタート用雷管が使えるようになっていた。この短い銃身でスタ管を撃ったら、きっと凄まじい火が出ていたのだろう。
トリガー・ガードが極端に薄い。なんと2ミリ以下である。当時は亜鉛ダイキャストで薄いパーツを作るのが難しかったというから、どこまでできるか試してみたかったのかも知れない。シリンダーの直径や全長は実銃と同じ。昔の製品の特徴で中心部の寸法だけ正確である。グリップは少し短い。しかし、実銃 Detective も時代によってグリップはいろいろあるようだ。プラスチック・グリップの厚みが上から下まで変わらず 20mm 程度。同型実銃グリップが下に行くほど厚くなるのとは感触が大きく異なる。
銃身は当時の国内仕様と基本的に同じ。細い板状の鋼が鋳込んである。最近の輸出仕様は亜鉛だけの構造で、中に何かを入れるような手間をかけない。材質の弱い亜鉛を改造する物好きなど居ないということなのだろう。刻印は銃の右側、DEFENSIVE SPECIAL そして JAPAN とある。たとえ COLT の文字を入れなくても DETECTIVE SPECIAL では似過ぎて具合が悪かったのだろう。