Hubley Automatic ( Made in USA )

オートマチック・モデルガンの元祖。じつはこの時代まだ“モデルガン”という呼称がなく、少し後になってからガンモデルとかモデルガンとかいう名前が出てくる。写真のものは米国製オリジナル。最初に輸入していたのはアメ横の中田商店だったと思う。百連発と呼ばれる巻玉火薬を使う子供用の玩具で、銃身もリコイルスプリングも存在しない。フレームは左右貼り合わせのモナカ・タイプ。それをグリップ貫通のスクリューで固定する為、マガジンを入れられる構造にはまったくなっていない。このヒューブレーを元にMGCが様々な発展型を作った。
Hubley ( Copied in JAPAN )

日本製海賊版
こちらは日本製コピーで、当時800円.輸入品ヒューブレーはニッケルメッキ仕様で1000円。グリップはハンドメイドの木製。ロットごとに個体差があった。なにしろ銃身というものがどこにも存在しない構造なので、サイレンサーはスライドに直接ねじ込んだようだ。資料を提供してくれたM氏は貴重なオリジナルの紙箱まで保存している。私も昔々この製品を持っていたが、サイレンサー付きまであったとは、箱の写真を見るまで思い出さなかった。しかし、サイレンサーなどという物が一般的になるのは昭和40年代前半のことだから、この日本製コピーは意外なほど長期間製造されていたのかも知れない。
MGC 1st .BERETTA ( 1963 )

MGC ヒューブレー改造ベレッタ
まさかこれが現存するとは思いもしなかった。子供の頃、中田商店でこのモデルを触ったことがある。再びこれを見た今、まるで「タイムマシンに乗ったか、夢でも見ているか。」のような心境になった。

左右でグリップスクリューが違うところを見ると、貫通ネジではないようだ。初めてヒューブレーを紹介した少し前のページにも書いたが、このスライドストップのような部品がスライドの凸部分を押さえる構造である。
リボルバー式ダブルアクション・オンリーのハンマーをオートマチック形式のシングルに変え、トリガーとトリガー・バーを組み込み、マガジンとその関連部品を組み込み、スライド内にブロックを入れ、(発禁コマンダーなら)そこに撃針さえも組み込んであった。元にしたヒューブレーは正真正銘の子供用玩具で、現代のモデルガンとはまったく次元が違う。それをここまで進化させてしまうとは、とにかく驚異的な努力と工夫である。

約40年、長い事この銃身部分のつくりが疑問になっていた。実際はフレーム側からの突起部を残して、そこに銃身をはめ込んであった。先代のコマンダーが発売禁止になった後の製品である為、写真では分からないが、このベレッタはいたる所に切り込みや穴が開けられて、見るも無残なほどの安全対策が施されている。カートリッジもコマンダー用とは異なるようだ。私の持っている後期カートリッジの場合、プライマーを付ける穴はあっても、それが前方向に貫通していない。ベレッタということでスライド上部を切り取り、先端を絞り、刻印まで変えてある。この後にはワルサーP38まで作られた。このヒューブレー改造シリーズは、国費で博物館に保存して貰いたいくらいである。