「マインドコントロール」という言葉は今では、「世間と考えのずれた危険な人間を作る」もので、それを受けた人間を差別するような意味合いも持つようになってしまいました。しかし、それは誤解です。「マインドコントロール」とは、元々人間の心理が持っている性質を使用して、「これは自分で選択した」と思わせながら、実は「特定の人物や組織の利益に寄与するように選択の方向を操作し行動させる」と言うのがふさわしい定義のようです。(資料が手元にないので正確な引用ではありませんが、意味合いはあっているはずです。) |
多少理屈っぽいかもしれませんが、ご笑覧いただければ幸いです。 私は、ケーススタディに挙げたたとえ話を含めて、この種のお話は「これから傷つかないため」の 知識を広めるというより、「すでに傷ついた方」に向けてしているつもりです。 私は、この治療者に限らず、悪意を持った自称治療者に意図的に巻き込まれ、傷つけられ、なお何 が起こったかわからず自分を責めている方にはどうしても情報が必要と考えます。何が起きたか理解 し、自分を責める必要がないことを知ることが、絶対に必要だと思うのです。 なぜなら、このようなやり方で傷つけられると、「信じる力」を傷つけられるからです。何となく 無意識に、常識的に信じていたことに裏切られ、信じる勇気をくじかれるからです。何も信じないで 生きていける人はいません。もう一度、誰かを信じ、助けを求め、安心して話せる人を捜し・・・そ して、自分の困難と向き合うために何が起こったかきちんと知ることは、そういう方々にとって、と ても大切なことだと私は考えています。 【参考文献】「影響力の武器」ロバート・B・チャルディーニ著/誠信書房(1991) 「マインド・コントロールとは何か」西田 公昭著/紀伊国屋書店(1995)