【Affiliate─加盟する、提携する(
英和辞書)】
アフィリエイト・プログラムとは、「提携プログラム」「成果報酬型提携プログラム」などとも言われる。オンライン書店「Amazon」のプログラムが有名だが、それは「アソシエイト・プログラム」だ。

個人や企業のサイト(アフィリエイトサイト)が、バナーやテキストでECサイト(マーチャントサイト)へのリンクを貼り、サイト訪問者がそのリンクをたどってECサイトを訪れ商品を購入したり資料請求などを行うと、その成果に応じてコミッションが支払われるというものだ。
97年頃より、アメリカのECサイトで積極的に導入されてきたが、日本でもアウトドアショップ「
ナチュラム」などが、早期に導入しており、99年頃よりネット系雑誌で紹介されるようになった。2000年にアフィリエイト・ネットワークの「
Value Commerce(バリューコマース)」がサービスを開始すると、一気に広がり、それまでインターネット広告を大量投下していたECサイトを中心に、成果報酬で多くの個人・企業サイトと提携するサイトが増えた。
【提携リンク】

リンク方法には、いろいろある。例えば・・・
- バナー・・・468×60、234×60、90×30、88×31ピクセルなど各種サイズ
- テキスト・・・WEBページにテキストでハイパーリンクはるもの
- 商品リンク・・・対象となる商品写真にリンクをはるもの(右記サイト参照)
- 検索ボックス・・・検索ボックスを設置し、検索結果としてジャンプ
- メールテキスト・・・メールマガジン等に挿入、3-5行の短文から中長文まで
したがって、単にページの上部や空いている場所にバナーを張るだけにとどまらず、コンテンツに組み込んだり、アフィリエイト・プログラムを使って、ショッピングコンテンツを作ったり、メールマガジンの記事中広告風に使ってみたり・・・と応用もきく。
【マーチャントとアフィリエイト】
呼び名がまだ統一しておらず、ちょっと混乱してしまいがちだが、提携する二者のうち「プログラムを実施し、リンクを貼ってもらいコミッションを支払う側(ECサイト・広告主)」をマーチャント、一方で「プログラムに参加し、リンクを貼ってコミッションを得る側」を「アフィリエイトサイト」などと呼ぶ。
| サイト | マーチャント | アフィリエイト |
| バリューコマース | ECサイト | パートナーサイト |
| A8.net | 広告主会員 | AS会員 |
| LinkShare | ECサイト | アフィリエイト |
| Traffic Gate | 広告主(マーチャント) | アフィリエイトサイト |
| Amazon.co.jp | − | アソシエイト・メンバー |
当サイトでは、「ECサイト・広告主」「マーチャント」、「アフィリエイトサイト」と呼ぶようにする。
それぞれの立場からのメリットを見てみよう。
■マーチャントにとって
- 広告・販促コストを成果や売上に連動させることができる(システム維持費などは別)
- 幅広い販促チャネルをインターネット上に構築できる
- 既存顧客に参加してもらうことで、ロイヤリティアップを図る
- リサーチの一環としての活用
【広告・販促コスト】
アフィリエイト・プログラムのコミッション体系は「成果連動」が基本だ。売上金額の3%、クレジットカード申込1件あたり3000円、資料請求1件あたり1000円、メルマガ会員登録1件あたり300円など、成果対象はまちまちだが、このように、コストを成果に連動させることにより、「採算のとれない新規会員募集」「粗利1000円の商品をひとつ販売するのに、3000円のコストがかかってしまった」という事態を回避する。
インターネット広告は、非常に短期の間に多数の媒体が立ち上がり、オプトインメール等も含め、新しいスタイルの広告がどんどん登場した。サイト数もインターネット人口も激増してくる中で、「利益をもたらしてくれる顧客の集客」が非常に困難になっていった。バナー広告のクリック率低下が進み、インターネット広告の「コストパフォーマンス」悪化がアフィリエイト・プログラムへの関心につながっている部分は大きい。
インターネットの特質として、「広告を見る」「クリックして広告主サイトを訪れる」「購入・資料請求などのアクションを起こす」がシームレスに行われるため、どうしても「クリック単価」「コンバージョン単価」が重視されてしまうが、広告は、クリックというアクションの手前でも商品告知・認知度アップという役割を果たしている。ブランド力のある媒体サイトは、今後も成果型のコミッション体系ではなく、インプレッション数や期間ベースの広告料金を適用していくだろう。広告とアフィリエイト・プログラム、目的毎にどのように切り分け、かつ組み合わせて展開していくかをきちんと決める必要がある。 |
【販促チャネル】
アフィリエイト・プログラムは、「ネット上の販売代理店制度、フランチャイズシステム」とも言われる。広告などにより、より多くの新規集客を自社サイトに集め、商品を紹介し販売を行うだけでなく、他のサイトに「販売代理店サイト」として、商品・サービスの紹介をしてもらい、購入・申込時に「本店サイト」にジャンプして手続きを行う、ハイパーリンクによって成り立っているインターネットならではの代理店制度と言える。ネットでのPCメーカー直販などが始まっているが、そんな現象も重なって「ネット上での販売チャネル構築」は今後ますます重要なものとなってくるだろう。
【既存顧客のロイヤリティアップ】
多くの一般個人が自分のWEBサイトを作り、運営するようになってきた。潜在アフィリエイトサイトの数は多い。アフィリエイト・プログラムは、自社サイトの既存顧客に参加をしてもらうことで、既存顧客を「お客様」から「ビジネスパートナー」へと距離を近づけることができる。アフィリエイト・プログラムにより、本人購入の際には実質的な割引にもなり、リピート購入や、「お友達紹介」「口コミ」効果も期待できる。
【リサーチの一環】
プログラムに参加するアフィリエイトサイトの分析や、それらのサイトでどういったコンテンツに組み込まれているのか、またどういったリコメンドがされているのか、は貴重なマーケティングデータとなる。アフィリエイトサイトにとっても「成果」が重要になるため、自分のサイトの訪問者に最もアピールするリンク原稿が選択されていく。アフィリエイトサイトのカテゴリやターゲットユーザによって、選択されるリンク原稿がどのように異なるのか、などを調べていくことで、広告クリエイティブ作成の参考にもなるだろう。
■アフィリエイトサイトにとって
- Webサイトやメールマガジンで収入が得られる
- 提携するマーチャントや商材を主体的に選んで、自分のサイトに掲載できる
- 自分で購入するときもコミッションがもらえる
- 手軽にオンラインショップを作ることができる
【新しい収入源】
個人WEBサイト運営者が収入を得るものとしては、クリック保証型のアド・ネットワークに参加するのが一般的で、今でも多くのサイトは、自分のサイト内でバナーをローテーション表示させている。
成果報酬型のアフィリエイト・プログラムの場合、クリック数ベースのもの以外は、実際にはなかなか成果に結ぶついていないという現実もあるが、クリック保証型のアド・ネットワークにはないメリットもある。
ひとつは、ページビューやユニークユーザ数が少ないサイトでも、明確なテーマがあり、集まってくる訪問者の嗜好性が似ている場合など、関連する商品の紹介などで高い成果が期待できる。また、やり方には注意が必要だが、発行者と読者の心理的な結びつきが強いメルマガなどでも、同様に高い効果があがっているケースがあるようだ。
【ECサイト・商材を主体的に選べる】
「自分で好きなECサイトや商材を選んで掲載できる」ことを、アフィリエイト・プログラムの利点としてあげる人も多い。広告といえども、サイトコンテンツのひとつ。どんな商品・サービスが自分のサイトには適当なのかを判断し、主体的に掲載することができるアフィリエイト・プログラムは、特にこだわりの強いWEBマスターには好評だ。(自分がアフィリエイト・プログラムを好きな理由もこれです)
【本人購入時の割引】
アフィリエイト・プログラムの大部分は「アフィリエイトサイトの運営者が自ら購入する際もコミッション対象」となっている。書籍など繰り返し購入する場合には、自分のサイトにアフィリエイトリンクを貼っておきそこから購入したり、あるいは趣味のサークルなど、グループで運営しているサイトに関連するオンラインショップのリンクを貼っておき、「メンバーはそのリンク経由で購入をし、次の飲み会の費用を貯めよう!」なんていうことも可能。もちろん、会社のイントラネットなどで利用し、貯まったコミッションを募金や飲み会費用にまわす、など、使い方はいろいろ考えられるだろう。
【手軽にオンラインショップ】
商品リンクを活用して、自分だけのオンラインショップを作ることができる。例えば、アフィリエイトINDEXに併設する形で「WEBマーケティング関連の書籍だけを集めた本屋さん」を作ったり、あるいはクリスマスやバレンタインデーなどのためのギフトを自分のセンスで集めた、特設ショップを期間限定でOPENすることも可能。これまで情報サイトとして運営していたサイトに「ショップ」を新設することで、また違った楽しみ方ができる。
アフィリエイト・ネットワークって?

Amazon.co.jpのように、自社単独でアフィリエイト・プログラムを運営しているECサイトがある一方で、複数のECサイトと多数のアフィリエイトサイトを仲介する「アフィリエイト・ネットワーク」「アフィリエイト仲介サービス」と呼ばれるネットワークも登場し、多くのECサイトは、これらのアフィリエイト・ネットワークを利用して、手軽にプログラムを開始している。
アフィリエイト・ネットワークは、アフィリエイト側にとってもメリットが大きい。
- 自分のサイトにあったプログラムを、カテゴリ・条件面から検索することができる
- リンクの作成やレポートのチェックを一元管理できる
- コミッションがまとめて支払われる
- ネットワークで加算されコミッション獲得しやすい(ひとつひとつのECサイトでは「最低支払金額」に達しない場合が多い)
アフィリエイト・ネットワークについての詳細は、
こちら。
米国アフィリエイト事情
アフィリエイト先進国のアメリカでは、すでにBtoCのEC売上のうち、15%がアフィリエイト経由となっているというデータも発表されている。アフィリエイト・プログラムを販促戦略の中心に据え、専任のマネージャー&チームを設置しているECサイトも多いという。一方、アフィリエイト側も、個人だけでなく、企業サイトでも収益のかなりの割合をアフィリエイト・プログラムによって得ているところも多い。アフィリエイト・プログラムを前提としたビジネスモデルになっているところも登場している。今後、別のコーナーにて、それらのサイトをひとつずつ紹介していきたい。
【アフィリエイトネットワーク】
かなりたくさんのアフィリエイトネットワークがあるようだが、実際には寡占状態となっている。LinkShare、BeFreeのどちらか、あるいは両方に参加しているECサイトが多い。
【ディレクトリサイト】
日本でも、「ネットでお得」系サイトがたくさん登場してきた。アメリカでもアフィリエイト・プログラムをレイティングして紹介しているディレクトリサイト、情報サイトはたくさんある。
【ClickZで最新トレンドを知る】
インターネットマーケティングの専門情報サイト「ClickZ」には、「Affiliate Marketing」というコンテンツがあり、毎週、内容の濃い記事が掲載されている。登録をすれば、メールでも送られてくるので、真面目に勉強してみようと言う方で英語が苦手でなければ(私は苦手なのだが)おすすめ。
ちなみに、2002年2月15日号はこんな内容だ。
【How to Develop a Communications Strategy for Your Affiliates】
Affiliates not making money? What we may have here is a failure to communicate.
- Jason Ciment