ヤウ.モウの世界

<その1.飲茶レストランの席はヤウ.モウ?>

ホンコンはよくヤウ(ある)のに、モウ(もう)と言われることがある、、。

多分、中国大陸を旅するバックパッカーたちのほとんどが経験すると言う、ドミトリーのメイヨー(没有)攻撃、これを浴びせるおねえさんたちの血を十分にひいているのだろう。(広東人、北京人、上海人と言ったって、同じ中国人、そう言うところはよく似ているのだ。)

ホテルのレストランで、今日も飲茶をしようと、レセプションのお姉さんの前に立って、「リャンコ、(二人ね。)」とVサインを出すと、お姉さんはあっさりと一言、

「モウ。」

満員で予約待ちと言うのは美味しい飲茶レストランにはつきものなので、番号札をもらって待とうとすると、ツーリスト風の日本人の女の子二人が、スーっと来て、

「ツー。」

と、Vサインを出す。すると、ここはホテルなので、ツーリスト優先なのだろう、「こちらへ。」と、案内されてゆくではありませんか!

「ちょっと待ったアー。」

私はそのお姉さんが案内からもどってくると、即座に文句を言った。「なんで、今の二人は席があって、私らの席はないのかね?」

「ア、あの人たちは予約されていますから、。」

と、しどろもどだ。ツツー、と額に汗が流れている。

「予約だったら、ふつう『お名前は?』と聞くでしょーが。あんたは今聞かなかったよ。聞かないで、彼女ら、バックパッカーの二人を案内したよ。」

すると、その受け付けのおねえさんは、

「ヤウ!」

と、言って我々を案内し出したのだ。私が、日本人だとわかったせいなのか、めんどうくさい客だと思ったのか、いやに丁寧な口調になって、テーブルにつかせてくれたのだった。

言うときは言う、あるものはあるのだ、どうにかなってしまうのが、ホンコンである。




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