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■N3/N4下駄を使ってOVER400MHzを目指そう!

N3下駄・N4下駄・NV4下駄の長所と欠点

 N3下駄・N4下駄・NV4下駄とは、メルコ社製CPUアクセラレータ 「HK6-MD/N3」 「HK6-MD/N4」「HK6-MS-N4」「HK6-MS-NV4」より、CPUを取り外したもののことを指します。
この下駄は、メルコ独自のクロックマルチプライヤ技術により、ベースクロックの1.5倍または2倍(ディップスイッチにて切換)のクロックをCPUに与えることが出来るというものです。これによりK6-IIIなど内部に6倍までの設定しかないCPUでも、ベースクロックの6倍以上のクロックを出すことが出来るようになります。
但し、ベースクロックを上げるものではありませんので、この下駄を使用することのメリットはあくまでもCPUのクロックを上げたものと同様になります。言い換えると、ベースクロックを上げるというリスクを犯すことなくCPUの高クロック動作を狙えるわけです。

 V166・V200・V233はベースクロックは通常66.666・・・MHz(約66MHz)ですので、ベースクロックx1.5倍で100MHz、またはベースクロックx2倍で133.333・・・MHzをCPUに与え、理論上、6倍設定を持つCPUならば800MHzものクロックを発生させることが可能になるわけです。但し、通常使用でそれだけの高クロックに耐性のあるCPUが現時点では存在しませんので、現実はCPUの持つクロック耐性が上限になっています。

 いいことずくめのようなN3/N4下駄ですが、現在のところ 「必ず動作する」 とは言い切れません。PC本機、CPU、下駄の個体差などによっては安定動作できるものと出来ないものがある、と言うことです。

N4下駄についてはアドバンストクロックマルチプライヤとなっており、安定度が上がっています。電源部、ADSタイミングの調整(後述)などが改良された模様です。(未確認)

NV4下駄については、N4下駄と設定、安定度等はほぼ同じです。コア電圧設定が変更になったことと、下駄上のチップ等の配置が若干変わっています。


N3下駄の設定

 N3下駄の設定はVRM部(下駄から垂直に立っている部分)にある2つのスイッチと、下駄裏側にある10連のスイッチによって行います。このスイッチによって変えられるものは「CPUへの供給ベースクロック」「CPUの倍率設定」「魔法機能設定」「ADSタイミング設定」の4つになります。各部の設定方法は以下の通りです。

1.CPUへの供給ベースクロック

これはCPUへ供給するクロックをベースクロックの1.5倍にするか2倍にするかの設定です。
下駄裏側の1,2,6番で切り替えます。


1.5倍・・・1-ON,2-OFF,6-OFF
2倍・・・1-OFF,2-ON,6-ON

2.CPUの倍率設定

CPUの倍率を設定します。8通りあります。2.5〜6倍とありますが、これはK6-2(新コア)、K6-IIIの設定です。CPUが違うと多少設定が変わります。VRM部1,2番、下駄裏側3番で設定します。

2.5倍・・・1-ON,2-ON,3-OFF
3倍・・・1-OFF,2-ON,3-OFF
3.5倍・・・1-OFF,2-OFF,3-OFF
4倍・・・1-ON,2-OFF,3-ON
4.5倍・・・1-ON,2-ON,3-ON
5倍・・・1-OFF,2-ON,3-ON
5.5倍・・・1-OFF,2-OFF,3-ON
6倍・・・1-ON,2-OFF,3-OFF

3.魔法機能設定

魔法機能のON、OFFを設定します。
下駄裏側5番で設定します。


魔法機能ON・・・5-ON
魔法機能OFF・・・5-OFF

4.ADSタイミング設定

ADSタイミングとは、CPUのクロックとシステムのクロックの同期を取るタイミングのことです。N3下駄はこの同期をスイッチで設定してやらないとうまく動作できません。またCPU、下駄、本機の個体差により、タイミングはそれぞれの環境で最適な設定を自分で捜さねばならないようです。動作クロックによってもこのタイミングを変えなければならないこともあるようです。
タイミングが合っていない場合、起動時の「ピポ」という音が鳴らない、メモリカウントが途中でストップする、などといった不具合がでます。その場合、設定を変えて調整してください。
下に設定方法を上げますので、それぞれが最適な設定を見つけだしてください。

大まかな「通常」「高速」切換を下駄裏側4番で設定し、微調整プラスを下駄裏側7,8番、微調整マイナスを下駄裏側9,10番で設定します。

通常・・・4-OFF
高速・・・4-ON
微調整
-3・・・7-ON,8-ON
-2・・・7-ON,8-OFF,
-1・・・7-OFF,8-ON,
0・・・7-OFF,8-OFF,9-OFF,10-OFF
+1・・・9-OFF,10-ON
+2・・・9-ON,10-OFF
+3・・・9-ON,10-ON

たとえばADS[-2]設定は7-ON,8-OFF,9-OFF,10-OFFとなります。

N3下駄には電圧設定ジャンパは存在しません。また、N3下駄はコア電圧2.2V設定がされているものと2.4V設定がされているものの2種類があります。
ただし改造により電圧変更が可能になります。電圧確認、電圧可変化改造は下駄解析改造センターに詳しく解説されていますので、そちらをご覧ください。(YUさんに感謝)

ADSタイミングが調整しきれない場合は以下の設定が有効です。

5.ADSタイミング超微調整

ADSタイミングが調整しきれない場合、上のマイナスとプラスを組み合わせて使うと有効な場合もあります。
たとえば-2[7-ON,8-OFF,9-OFF,10-OFF]で起動するが安定しない場合、-3と+1を組み合わせて7-ON,8-ON,9-OFF,10-ONにすると安定する場合があります。

それでも安定しない場合、本体マザーボードにはんだごてを当て、本体L2キャッシュを無効化してしまう、という改造があります。

改造方法は…すいません、書ける方募集中です。

 


コラム「N3下駄の新旧」
 N3下駄は、電圧設定が2種類あるのは上記の通りですが、下駄に使われているチップも2種類あります。下駄裏側のBUFFALOの文字が入ったチップの型番が、W98から始まっているものは旧型、W99で始まっているのが新型です。V3桁機など、TritonVXチップセットを使ったものは、特に新型の方が安定度が高いです。購入される方は、確認出来るなら、新型を選んで買いましょう。


コラム「N3+倍率・電圧設定下駄重ねについて」
 N3下駄のVRM部分をねじを回すドライバーを使って取り外し、その上に電圧・倍率変換下駄を重ねる「下駄重ね」(この場合CPUの倍率設定も上の下駄で行う)ですが、「ベンチマークの値が悪化した」「N3下駄単独のときに使用できたx1.5設定が下駄を重ねたら使用できなくなった」等の不具合も報告されています。簡易な方法ではありますが「確実」な方法ではないことも頭に入れておきましょう。また、V166/V200S型はN3下駄にPL-Pro/MMX下駄を重ねるとPL-Pro付属のFANがHDDに当たってしまいますのでFANの交換、HDD退避といった物理的対策も必要になってきます。


 

N4・NV4下駄の設定

N4・NV4下駄の設定は、下駄裏側の6連スイッチ2つで設定します。基盤にSW1、SW2のプリントがあります。(写真募集中)

 

1.CPUへの供給ベースクロック

これはCPUへ供給するクロックをベースクロックの1.5倍にするか2倍にするかの設定です。
SW1-2で設定します。

2倍・・・ON
1.5倍・・・OFF

2.CPUの倍率設定

CPUの倍率を設定します。8通りあります。2.5〜6倍とありますが、これはK6-2(新コア)、K6-IIIの設定です。CPUが違うと多少設定が変わります。SW2-1,2,3で設定します。新型と旧型があり、N4は新型と旧型両方があります。NV4は新型設定のみです。

新型
2.5倍・・・1-OFF,2-ON, 3-ON
3.0倍・・・1-OFF,2-ON, 3-OFF
3.5倍・・・1-OFF,2-OFF,3-OFF
4.0倍・・・1-ON, 2-OFF,3-ON
4.5倍・・・1-ON, 2-ON, 3-ON
5.0倍・・・1-ON, 2-ON, 3-OFF
5.5倍・・・1-ON, 2-OFF,3-OFF
6.0倍・・・1-OFF,2-OFF,3-ON

旧型
2.5倍・・・1-ON, 2-ON, 3-OFF
3.0倍・・・1-OFF,2-ON, 3-OFF
3.5倍・・・1-OFF,2-OFF,3-OFF
4.0倍・・・1-ON, 2-OFF,3-ON
4.5倍・・・1-ON, 2-ON, 3-ON
5.0倍・・・1-OFF,2-ON, 3-ON
6.0倍・・・1-ON, 2-OFF,3-OFF

 

3.魔法機能設定

魔法機能のON、OFFを設定します。
SW1-1で設定します。

魔法機能ON・・・ON
魔法機能OFF・・・OFF

#A20ライン制御と、L2制御を同時にこのスイッチで切り替えているようです。

4.ADSタイミング設定

ADSタイミング(上記)設定です。
微調整プラスをSW1-3,4、微調整マイナスをSW1-5,6で設定します。

-3・・・5-ON,6-ON
-2・・・5-ON,6-OFF,
-1・・・5-OFF,6-ON,
0・・・3-OFF,4-OFF,5-OFF,6-OFF
+1・・・3-OFF,4-ON
+2・・・3-ON,4-OFF
+3・・・3-ON,4-ON

たとえばADS[-2]設定は3-OFF,4-OFF,5-ON,6-OFFとなります。

5.電圧調整

N4下駄のコア電圧は、無改造の場合2.375V固定です。

NV4下駄のコア電圧は、無改造の場合2.2V付近です。

電圧可変化改造は下駄解析改造センターに詳しく解説されていますので、そちらをご覧ください。(YUさんに感謝)

 

SW2-4・2-5スイッチの設定については現在までのところ不明です。情報をお持ちの方は是非当マニュアル掲示板までご一報ください。

なおSW2-6はターミネータのON,OFFを設定するもの、との情報がありました。(未確認)
通常はONの設定でかまいません


コラム「N3/N4下駄でのBIOSリセット」
 不具合が起きたらBIOSリセット(ESC+HELP+9を押しながら電源オン)。PC-9821使いの常識ですね(笑)。ですがN3下駄でのBIOSリセットは不具合が治らないという報告が届いています。BIOSリセットをする場合は
必ず元のCPUに戻して行いましょう。
 N4下駄のBIOSリセットによる不具合はまだ報告がありませんが、念のため同様に元のCPUに戻して行うことをお勧めします。


N3下駄・N4下駄・NV4下駄動作状況

x1.5設定についてはx2.0設定より個体差選別がきびしいようです。特に表記していない場合はx2.0設定を指します。

なお、N4下駄とNV4下駄については、V3桁機では挙動がほとんど同じため、同一と見なして記載しています。

なお、N3下駄は新型と旧型で安定性が違いますが(N3下駄設定の下のコラム参照)、大抵の報告は新旧に記載がないため一緒くたに扱っています。m(__)m
新型の方が安定度は高いですが、割合等は不明です。

K6-III系とは、K6-III、K6-2+、K6-IIIE+のCPUを指します。これらのCPUは挙動がほぼ同じため、同一と見なして扱いました。
K6-2とK6-2+は挙動が全く異なりますので注意。

 

1.CPU、機種別実績と安定化傾向(流=流星、青=青札、S=デスクトップ、M=タワーを表しています)

1-A K6-2

N3--流S、青S、流M、青M・・・安定、不安定両例あり。S型の方が安定化傾向にある。S型で安定7割、M型で安定5割ぐらい?(流星・青札の差はなさそうです)

N4--流S、青S・・・動作保証機種。全例安定。x1.5設定・x2.0設定のどちらかだけ安定しない機体が1割ほど
--流M、青M・・・全例安定。ただしx1.5設定は流・青とも玉砕例があります。率は不明。

1-B K6-III系

N3--流S、青S・・・安定例、不安定例両方あり。旧型下駄で安定した例は若干しかありません。。S型安定6割?(こちらも流星・青札の差はほとんどないようです)
--流M・・・安定1割?L2カットでも完全には安定しない例が1件ありました。x1.5設定が特に不安定な例が多し。
--青M・・・安定5割?

N4系--流S、青S・・・動作保証機種。x1.5も安定。ほぼ全例安定
--流M・・・安定9割7分くらい?。x1.5設定、x2.0設定のどちらかのみは安定しない例もあり。
--青M・・・ほぼ全例安定。若干安定度の悪い個体がまれに見られますが、冷却が甘かっただけかも?
N4・NV4下駄+K6-III系で、外気温が上がったため熱暴走が発生するケースが増えています。標準状態の冷却が甘いという話もあり、冷却強化が必要な場合もあります。と言うか、冷却強化をおすすめします。

1-C MMX-Pentium (魔法機能OFFで動作します)

N3--全例安定。300MHzぐらいで動くものもありました。不安定例がないのは、報告がないためかやった人が少ないためか判別がつきません。(件数3〜4件…不明確ですいません)

N4系--安定。(1例のみ)

1-D MII

N3--流M・・・不安定動作。(1例のみ)

N4系--報告なし。

1-E mP6

N3-流M・・・動作せず。(1例のみ)

N4系--報告なし。

どこまで安定を求めるか、どこまで安定のために検証する(手を加える)かは個人差があるため、傾向(割合)については参考程度にとどめてください。

2.ADSタイミング

ADSタイミングを誤るとWin破壊・レジストリ破壊などの症状が出ることがあります。調整(搭載)前にバックアップをとっておくことを強くお勧めします。

2-A N3下駄

現在までのところ個体差はあるものの、「通常」「-1〜-3」での動作がほとんどです。
「高速」での動作例はまだ1例もありません。
特殊例として、同一マシン同一環境(流S)で「通常」「-2」と「通常」「+2」どちらでも安定という例がありました。

マザーボード交換によってADSタイミングが変化し、安定しなくなったという例が1例(流S)ありました。
電源換装にて、今まで「通常」「-2」で動いていたものが電源換装後その設定では安定せず、「通常」「-3+1」にしたら安定というものが1例(流S)ありました。

2-B N4下駄・NV4下駄

安定性が増したためか、ADSタイミングはマイナス、プラス両方の動作報告があります。同環境にて安定するADS設定が2つあるという例もありました。

3.個体差

個体差(ADSタイミングを変化させる要因)の原因は、現在報告があるだけでも
・マザーボード
・電源
・N3/N4/NV4下駄自体
・PCIボード
・CPU
と、多岐にわたっています。これらのものを変更しただけでADSタイミングの調整を余儀なくされることもありますので、ご注意を。
また、どうしても動かない方は、上に挙げたパーツを変更してみるのも手です。


コラム「N3/N4下駄にどのCPUを載せるか」
 N3/N4下駄はCPUのみを高速動作させる下駄であるため、CPUと同じくロックで動作するL2キャッシュがCPUに封入されているK6-III系CPUが、もっともこの下駄の特性を生かし切れるCPUであるといえます。ただし、N3下駄では2.4V版K6-III(K6-IIIAHX)の450MHz動作などでは電流許容量が足りずに不安定・下駄破損のおそれがあるのでご注意を。


おまけ

下駄の耐性 (強制空冷による通常使用範囲での下駄の耐性報告をまとめてあります)

N3下駄 K6-2は問題なし。K6-IIIはコア2.4V駆動の場合、450MHzは危険ゾーン。K6-2+、K6-IIIE+はコア2.0V駆動なら問題なし。2.2V駆動については上限がどの辺かは不明です。
N4・NV4下駄は、特に下駄の耐性限界まで届いたという情報はありません。


最後に

 CPU換装の注意点などもありますので、CPU編もあわせてご覧ください。

 VxxxにおいてN3/N4下駄を搭載してみた方は、可能な限りマニュアルに反映させて行くつもりですので、是非とも当マニュアル掲示板までご一報をお願いいたします。
CPUを問わず安定、不安定報告心よりお待ちいたしております。

 


N3/N4下駄を使ってOVER400MHzを目指そう!
執筆:たーぼ  編集:たーぼ、しぶや@自宅  (順不同、敬称略)


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