ミケランジェロ帰属の小型木彫、初公開
ミケランジェロに帰属される木彫磔刑像(画像)が、フィレンツェの Museo Horne にて、5月8日より初公開される。
この作品は、高さ41.3cm、幅39.7cm、菩提樹(lime wood)に彫られたもの。1945年、弱冠20歳のミケランジェロにより、修道院か、家庭用に制作されたと考えられる。図像はキリストの磔刑で、同じくミケランジェロの手によるサント・スピリト聖堂の磔刑像と似ている。十字架からは外されている。解剖学的にも完璧な描写であると、専門家は語る。
帰属は、ルネサンス美術の専門家ジャンカルロ・ジェンティリーニ Giancarlo Gentilini による。彼は、15年程前に、古美術商ジャンカルロ・ガリーノ Giancarlo Gallino の私的コレクションから、これを見出した。彼以前に、イタリア美術の権威が注意を向けたことはない。その著 Proposta per Michelangelo Giovane(若きミケランジェロのための提案) に、他のミケランジェロ作品との比較し、この帰属を論じている。
一方、ミケランジェロの専門家ウィリアム・ウォレス William Wallace 教授は、ミケランジェロの「掘り出し物」市場は非常に儲かるために、1900年以降、1、2年毎に「発見」されているが、その殆どが誤って彼に帰属されていることが証明されている、と注意を促している。
(元記事)
◆コメント◆
無銘の作品が、新たに巨匠に帰属されるニュースが頻繁に報じられるが、その際、一つの学説が定説のごとく扱われ、帰属問題の複雑な事情は、殆ど全く伝えられていない。この件に関してだって、BBC はそういう態度である。メディアの sensationalism は困ったものだ。Guardian 紙は、その点で良心的である。