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♪♪♪♪♪♪♪♪♪ しゃべるならベトナム語 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪
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♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪  第四号  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
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【しゃべるならベトナム語】Vol.4 12/12/97 by べベット
     88人のしゃべったらベトナム人の方にお送りしています。

             ♪ ♪ ♪

新茶を隔晩!“しゃべるならベトナム語”の時間です。

この時間は大阪淀川区東中島のアジア図書館語学センターのベトナ
ム語受講生がお送りいたします。
ご意見、ご感想、ご質問等、あるいは間違いがございましたら、ご
連絡、ご指摘していただけるとたいへん嬉しいです。

今日は、約束した通りアクセントについてお話ししましょう。

             ♪ ♪ ♪

アクセントは中国語のように音節(=漢字)ごとにあります。アク
セントと言わずに中国語同様、声調と言っています。しかも、中国
語では四声といって4種類なのにたいして、六声とベトナム語の方
が多くて、中国語をやっている人に差をつけられます。

さて、この六声の出し方なんですが、これがどうも各社さまざまみ
たいで、それも仕方ないなって思うのは、僕が滞在したことのある
ハノイとフエ、ホーチミンでも初心者にも分かるくらいに発音が違っ
ていたからです。

僕のベースにはホーチミン大学の学生の Le` Duy Quang 君との二日
間の発音訓練があります。半月独学した時点でベトナムに行き、帰っ
てから僕はテキストと別売りのテープで一年間は勉強したのですが、
それでもある程度通じるベトナム語になったのは、結局のところ 
quo^'c ngu'~ クウォック ングウと呼ばれるベトナム語表音表記の
アルファベットから自分で見当をつけて発音できるようになってい
たからです。
Ca'm o'n em Quang ! [感恩] 、クワン君。

             ♪ ♪ ♪

さあ、六声順番にいきましょう。


1.da^'u ngang   平調     ma   おばけ  
  ザウ↑ ンガン        マー

da^'u がアクセント、ngang は水平な、という意味。
音楽で発声練習するときみたいに音階を保って、自分の話すときの
中心となる音階で言ってみてください。

ベトナムのおばけはあまり怖くなさそうですね。


2.da^'u sa('c   鋭調     ma'   お母さん
  ザウ↑ サッ↑ク       マア↑

sa('c は鋭い、という意味。
マーより少し高いところから入って、さらに少し上げる。

♪ マアるいマアるいまん丸い 盆のような月が
   ̄ ̄   ̄ ̄
という唄の下線部のところと同じ発音です。

ASCII表記では、シングル・クウォート『’』の半角『'』を使いま
す。


3.da^'u huye^`n 垂調     ma`   しかし【接続詞】
  ザウ↑ フイェ↓ン      まあ

huye^`n は垂れ下がる、という意味。
普通に「あら、まあ。」というときより、もう少しどうでもいいっ
て感じを出していただけるとよろしいかと思います。ただし、「あ
らま。」と短くなってしまわないこと。

ASCII表記では、バック・クウォート『`』の半角『`』を使います。


4.da^'u ho?i  問調     ma?   墓
  ザウ↑ ホォイ        まぁあ

ho?i は尋ねる、質問する、という意味です。
一つ前の声調で、「まあ」が、「あら、まあ。そうなの。」って調
子なのにたいして、この声調では、

「あら、そぉお? ほんとかしら。」
     ̄ ̄ ̄ ̄
というときの、「そぉお?」のように言います。
垂調と比べて高いところから入って、途中ちからなく下がり、最後
のところで誰かに問いかけるようにほんのちょっと上げるといいで
す。強くあげすぎると多分、変です。
逆に最後の部分で、聞いて分かる程度には上がらないくらいで発音
されるときもありますが、入りの高さと下がりきらずに終わること
で聞き分けることができます。

ASCII表記では、半角のクエスチョンマーク『?』を使います。
これって紛らわしいなってみなさんお感じになっていたのではない
でしょうか? アクセントの ? なのか、疑問の ? なのか区別でき
るように、僕は疑問のときには『?』の前に、半角スペース『 』を
入れて区別できるようにしています。


5.da^'u nga~  転調     ma~   馬
  ザウ↑ ンガア!       マあ!

ASCII表記では、波線『〜』の半角チルダ『~』を使います。
チルダってスペイン語とかでは、エスパニョールとかいって、N に
つけて、ナ行をニャ行に変える記号なんですが、ベトナム語では、
その波打った記号の形から、弱い短い音節と強い高い音節を組み合
わせてできたような、このアクセントの意味に使われています。

nga~ は転がり落ちるという意味です。実際の発音は上がって終わ
るのでちょっと違いますね。
日本語で似たアクセントをと言いますと、「じゃまだ。どけ!」と
いうときの「どけ!」のような音の上下のしかたが近いでしょう。
もちろんそれよりはずっとやわらかくなります。それからまた一応、
一音節であいだに子音はないですから、入りの弱い部分と後ろの強
い部分とが決して切れないようにしてください。
それでは言ってみましょう。

「マあ!」

この声調はベトナム語にドゥードゥーのようなあまーい雰囲気を持
たせているような気がします。男の人の口から聴こえてくるとあま
り気持ちはよくないかもしれませんが。でも、女の人が話すときに
この声調の言葉が耳に響くと、たとえそれが初対面の相手でも自分
が今ではこうして記憶をなくしてしまっているけれども、目の前の
その魅惑的な彼女とはかつて、そして今でもただならぬ仲であり、
彼女の声を聴けば聴くほどその記憶が呼び覚まされていくような、
そんな気分になってきます。腕に彼女がしがみついている感覚が甦っ
てきて、雨期の終わったころ二人でハロン湾の遊覧船の甲板で手す
りに背をもたれて、泳いで濡れた身体を乾かしながら、緑のサング
ラスごしに海面に突き出た岩山を眺めている、そんな記憶を取り戻
すことができるのです。こうやって言うと、そんなわけないだろっ
ておっしゃられる方もいるかもしれませんが、でもこれは本当のこ
となのです。

みなさんはベトナムには美人が多いという話を耳にしたことがある
かもしれません。でも、写真とかで見ても実際に行って見てもそれ
ほどでもないな、日本人の方が手がかかっていて平均すれば綺麗だ
なと思われた人も多いのではないでしょうか。
確かに見た目ではそうです。だからそう感じてしまうのもしかたが
ないとは思います。
しかし彼女たちと目を合わせて向かいあい、言葉を交わしていると、
彼女たちが母語にしている言葉、その調べによって織りなされる装
いによってはじめて彼女たちのあるべき本当のすがたが見えてくる
ことに気がつくことでしょう。


というとこで、そろそろ続きに戻りましょう。

6.da^'u na(.ng 調     ma.  (稲の)苗
  ザウ↑ ナン。       ま。

この声調についてはこれまでにも触れているので、もうすっかりご
存知のかたもいらっしゃるでしょう。
要するに、日本語の普通の肯定文の文末のように短く低く発音なさっ
ていただければ結構かと思います。
と、そうは言ってみましたが、昨今の変遷の激しいなか日本語ヘビー
ユーザーの中には、肯定文の文末でイントネーションを上げるタグ
を使用されるかたも多いと聞いていますので、誤解のないように申
しますと、“八墓村”での岸田今日子になったつもりで語尾を下げ
ていただければ、それ以上はもう何も言うことはありません。

ASCII表記では、ピリオド『.』の半角『.』を使います。

             ♪ ♪ ♪

さて、悪戦苦闘、悪銭とんと身につかずとも言います。
単音節で練習するだけではなくて、文としてメロディーのように身
につけていくのが、実際的かつ効率的かと思います。
そのあたり心がけてできる限りみなさんにお伝えしていきたいと、
ひねもす簿記炙るけふこのごろなり。

もうすぐお正月ですが、休みを利用してベトナムへというかたもい
らっしゃるかと思います。(うらやましい。実にうらやましい。)
そこで、語学的な勉強はひとまずおいて、年末までの2週間は、ず
うずうしいベトナム人も一瞬で(一瞬だけ?)ひるませる、実弾会
話練習を予定しています。

それではまた。

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