♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪                 ♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪ しゃべるならベトナム語 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪         ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪  第三十号  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪       ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪    ♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪   ♪♪♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪  ♪♪♪♪♪♪  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪♪♪  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
【しゃべるならベトナム語】Vol.30 24/7/98 by べベット
     368人のしゃべったらベトナム人の方にお送りしています。

             ♪ ♪ ♪

新茶を隔晩!“しゃべるならベトナム語”の時間です。

この時間は大阪淀川区東中島のアジア図書館語学センターのベトナ
ム語受講生がお送りいたします。
ご意見、ご感想、ご質問等、あるいは間違いがございましたら、ご
連絡、ご指摘していただけるとたいへん嬉しいです。

             ♪ ♪ ♪

‘ウィークリーまぐまぐ’の解除を希望されるかたがけっこういる
ということが判ったのでウェブに解除フォームを付けました。
僕のところにメールしていただいても解除いたします。

             ♪ ♪ ♪

 無数のバイクの音が、重たくくっつきあって路上を埋めていた。
風にあたって涼めるほどに走り抜けることはなかなかできなかった。
人差し指を立ててハンドルを握る少年の右手がぐにゃぐにゃと動き、
シフトペダルはたえずかちゃかちゃと鳴っていた。
 信号待ちのとき希乃は、どこに向かっているの、と訊いた。
「船着き場」
 半分振り返りながら彼は言った。
「船着き場に何かある?」
「ココナツを飲むんだ」
 横に停まっているバイクの後ろにはベトナム人の女の子が乗って
いて、日本語のやり取りが注意を惹いたのか、希乃たちのほうをじっ
と見ていた。女の子はまっすぐな姿勢で横座りしてコンパクトを持っ
た手を膝の上に置いていた。とても若そうに見えるのに化粧は厚い。
希乃と目が合いそうになると、彼女は斜め上を見やるようにして知
らないふりを装った。その子の前では華奢なベトナムの男の子がハン
ドルを握っていたが、少年のほうは身じろぎもせず前のバイクが動
き出すのを見つめているようだった。音合わせでも始めるかのよう
にエンジンの唸る音が急に高くなる。前のほうから少しずつ動き出
しているみたいだった。しばらくして希乃たちのバイクも走り出し、
ようやく自転車くらいのスピードにはなった。密集はほとんどほぐ
れていない。横のバイクの女の子はコンパクトを悠々と開いて睫毛
を触っていた。しかしよく見ていると、希乃の前でバイクを操る少
年をちらちらと横目で見ているのが分かった。
 ロータリーに近づいてきたところで、ビービーとホーンを鳴らし
ながら道をほとんど直角に横切ろうとしているバイクがあった。そ
れを避けるように流れは大きく左にうねった。少年は右手に抜けて
いくつもりだったみたいで、希乃たちのバイクはそのうねりへの反
応が遅れた。横のバイクに吸い寄せられ、ベトナムの女の子の膝が
希乃の前の少年の脚に接触しそうになった。希乃は危険を感じてとっ
さに少年の腰に手をかけた。ところが彼は接触を避けようとするど
ころか横を見ながら右手をハンドルから放した。彼は左手一本でバ
イクをぶつからないよう併走させながら、すぐ横に迫った女の子の
もものあいだに手を滑り込ませた。女の子が身体を固くするのが希
乃にも分かった。強くはさみこまれた手がさらに奧へと押し込まれ
ると今度はするりと抜けた。手はそこからシルクの上を腹をつたっ
てすうっと胸まで撫でさするようにして上がっていき、最後に小さ
なあごを確かめるように小さくつまんでからようやくハンドルに戻っ
た。希乃たちのバイクはほとんど止まるくらいに減速すると向きを
変えた。

             ♪ ♪ ♪

第二十六号で紹介したベトナムからの手紙の続きです。
だんだんに気持ちがたかぶってきているのがすごく伝わります。

Ba.n cu?a  anh  ra^'t vui   ti'nh ,
晩。喰ぅわ アン ラッ?ヴーイティン?
あなたの友だちはとても陽気な人で、

 anh a^'y  ra^'t gio?i  tie^'ng   vie^.t ,
 アンオイ?ラッ?ぞぉい ティエン?ヴィエッ。
 ベトナム語もよくできて、

 anh a^'y  dda~  giu'p   em  di.ch   thu+  cu?a   anh
 アンオイ?だあ?ずっプ?エムじっく。トゥー喰ぅわ アン
 ra^'t hay .
 ラッ?ハイ
 私があなたの手紙を訳すとき手伝ってくれてとても助かりました。

Ma^'y  ho^m nay  nhu+ng l'uc    ra?nh   ro^~i
マイ?ホームない ニュン ルック?ラァン、ロォイ?
近頃は、時間があいたときなんかに

 em   thu+o+`ng mang thu+   anh  ra   ddo.c 
 エム トゥォン、まん トゥー アン ラー どぅ(プ)。
 いつもあなたの手紙を持って外に出て読んで、

 va`     ca?m  tha^'y trong  lo`ng vui    va`    a^'m a'p ,
 ヴァー、カァムたい? ちょん ロン、ヴーイ ヴァー、オム?アッ?
 心の中で嬉しい気持ちや暖まる気持ちになっているのに、

 em  kho^ng bie^'t dde^'n bao gio+`
 エム こん ビエッ?でん?バオざぁ、
 わたしには、あなたがいつになったら

 anh mo+'i   tro+?   la.i  Vie^.t    Nam  tha(m em
 アンモァイ?ちょぁ、ライ、ヴィエッ。ナム  たむ エム
 ベトナムに戻ってきてすぐに私を訪ねてきてくれて

 dde^? chu'ng  ta   la.i   co'   di.p
 でぇ、ちゅん?ター ライ、コオ?ズィップ。
 ga(.p   nhau  ta^m su+. vo+'i     nhau   nhie^`u ho+n .
 ガップ。にゃうタムスゥ。ヴォァイ?にゃう にえう、ほん
 二人がもう一度、お互いの本当の気持ちをもっといっぱい伝えあう
 機会がもてるのか分かりません。

Sao    anh kho^ng ke^?  ve^`   anh  cho  em   bie^'t ?
シャオ アン こん  ケェ ヴェー、アン チョ エム ビエッ?
どうしてあなたは自分のことをわたしに話してくれないの?

Em   muo^'n hie^?u   ve^`   anh  nhie^`u ho+n
エム 無音? ひぇう、ヴェー、アン にえう、ほん
わたしはあなたのことをもっといっぱい理解したいです。

 ( co^ng vie^.c   va`    gia ddi`nh ) .
   コンヴィエッ。ヴァー、ヤーディン、
 (仕事のこととか家族のこととか)

ba.n      友だち
cu?a      〜の(英語の of )
ra^'t     とても
vui ti'nh 陽気な
gio?i     よくできる
tie^'ng vie^.t  ベトナム語   cf. tie^'ng nha^.t  日本語
dda~    (完了をあらわす助動詞)
giu'p     手伝う、助ける
di.ch     訳す
thu+      手紙
hay       うまく、上手に
ma^'y ho^m nay  近頃は
nhu+ng    しかし、〜だけれども(英語の but ないしは though )
l'uc      時
ra?nh ro^~i  暇な
thu+o+`ng いつも
mang      持っていく、運ぶ
ra        出る
ddo.c     読む
va`       〜と(英語の and )
ca?m tha^'y  感じる
trong     〜の中で(英語の in )
lo`ng     心
vui       嬉しい
a^'m a'p  暖かい、気持ちがいい
kho^ng  (否定を表す(英語の not ))
bie^'t    知る
dde^'n    〜までに、〜に
bao gio+` いつ
mo+'i +【動詞】  〜したばかりである
tro+? la.i  戻る
Vie^.t Nam  ベトナム
tha(m     訪問する
dde^?     〜のために、〜するために
chu'ng ta わたしたち(読み手を含む)
          cf. chu'ng ta わたしたち(読み手を含まない)
la.i      ふたたび
co'       〜がある、〜を持つ
di.p      機会
ga(.p nhau  出会う、遭遇する
ta^m su+.[心事]気持ち、真意
vo+'i     〜と、〜とともに(英語の with )
nhau      お互いに
nhie^`u   たくさん
ho+n      よりいっそう(比較表現で用いる)
sao       なぜ
ke^?      物語る
ve^`      〜について(英語の about )
cho       〜のために
muo^'n    〜したい(助動詞)
hie^?u    理解する
co^ng vie^.c  仕事
gia ddi`nh  家族

             ♪ ♪ ♪

最近はアジア関係のMLの人に読んでもらっていたりすることが増
えて、初めの頃みたいに感じていた闇夜の海にぷかぷか浮かんで独
り言をつぶやいている感覚はなくなってしまっているはずなのです
が、でもときどき自分でも誰かほかの人がべるベトを書いてくれて
いるかのような気がしています。そして感想やなんかはそのほかの
誰かのところに届いているような、そういう感じがときどきするの
です。こういうふうに自己意識とアイデンティティとの乖離という
か、リアリティの喪失感というのは女の人より男の人のほうが多い
ように思いますが、あなたはこの頃どうですか?

それではまた来週。
He.n ga(.p la.i tua^`n sau .

        Copyright © 1998 べベット All rights reserved.
          Tu es le/la e lecteur/lectrice.