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Broadbill - Birdwatcher's site

茨木の里山の鳥


センダイムシクイ

茨木市は京都と大阪の中間に位置しています。辯天宗の総本山茨木弁天、茨木カンツリークラブ、万博記念公園が東西に並ぶこの地域は大阪の郊外とは思えないほど広い緑地帯が広がっています。ここは私が15年以上も鳥を見続けてきた場所です。 

 茨木の里山のベストシーズンはおそらく春でしょう。桜が咲き始める頃、ヒレンジャク、ウソなど、山地性の冬鳥たちが短期間ですが、通過していくことがあります。花見の季節が終わる頃、夏鳥たちが春の雑木林に続々とやってきます。先陣として渡ってくるのは、センダイムシクイとヤブサメです。ようやく暖かくなった雑木林の中から、センダイムシクイの声が聞こえると春の訪れを感じます。彼らの声が聞こえるようになると、私は早起きをして林を訪ねるようにしています。ミツバツツジが咲くようになると、オオルリキビタキアカハラ、コルリ、コマドリなどの声や姿を見聞きするようになります。この頃、まだ森には冬鳥が残っていて、アトリ、マヒワ(写真下左)、シメ、カシラダカ、ミヤマホオジロ、アオジ(写真上左)たちもすっかり衣替えをして、聞き慣れない囀りを聞かせてくれます。彼ら冬鳥の中でも、ツグミとシロハラは夏鳥のクロツグミやアカハラに声が似ており、「もうアカハラが来たのか!」と毎年のように驚かされます。

 ゴールデンウィークは茨木の里山でも文字通りゴールデンウィークです。この頃、私が毎年注意して探すのはノジコです。ノジコは大抵4月25日を過ぎてから、落葉広葉樹の林に渡来します。右の写真のように、樹上で昆虫を探したり、木の花を食べながら、時々陽気な囀りを聞かせてくれます。数は少ないものの、ゴールデンウィークの頃には、時々、ツツドリ、ジュウイチ、ノゴマムギマキマミジロ、マミチャジナイといった鳥たちも通過していきます。子供の日の前後、メボソムシクイが渡ってくると、里山の春の渡りも終わりを迎えます。やがて山は虫たちの世界へと変わっていきます。

 夏の間、標高が低い茨木の里山では鳥影はぐっと少なくなります。しかし、夏の終わりから秋の渡りは始まっています。9月になると、セミの鳴き声もかなりおさまり、コサメビタキエゾビタキの姿を見かけるようになります。青い空をバックに、時々飛び立っては虫を追いかけています。シジュウカラやヤマガラの群れに混じって、メボソムシクイの姿も時々見られます。メボソムシクイの秋の渡りは遅く、11月頃まで里山に残っていることがあります。

 シベリア寒気団は秋の終わりを教えるだけじゃなく、冬鳥の到来を告げてくれます。ツグミやジョウビタキの細い声が冷え込んだ朝に聞こえるようになります。この頃、里山ではアオジやビンズイがひっそりと帰ってきています。春の渡去前と異なり、藪の中からなかなか出てきてくれません。

 紅葉の頃、カシラダカやミヤマホオジロがやってきます。残念ながら、近年ミヤマホオジロの数がぐっと少なくなりました。マヒワ(写真左)、アトリ、キクイタダキ(写真下右)らは皆、里山では遅い冬鳥です。師走の慌しい頃、ようやく山から下りてきて、松林の上をせわしなく飛び回っています。ルリビタキもこの頃やってきて、雑木林内の木洩れ日のあたるようなところで、残った木の実を食べています。

 冬の寒さの厳しい年には、カヤクグリ、ヤマドリ、ベニマシコといった鳥たちが見られたこともあります。

 里山の探鳥では、珍しい鳥に出会って、驚かされることはめったにありません。それでも、毎年のようにやってくる冬鳥や通過で林を訪れる夏鳥たちの姿を見に、ついつい林を訪れてしまいます。家の近くに雑木林や緑地公園があったら、一度、散歩がてらに双眼鏡を持って行ってみましょう。春ならひょっとしたら、オオルリやキビタキのような小鳥たちとの出会いがあるかもしれませんよ。 


茨木の里山の観察リスト(そのうち日本語にします。しばらくのご勘弁を):

 Little Grebe Grey-headed Lapwing Winter Wren Varied Tit
Grey Heron Little Ringed Plover Japanese Accentor Long-tailed Tit
Large Egret Whimbrel Japanese Robin Japanese White-eye
Intermediate Egret Common Sandpiper Siberian Rubythroat Siberian Meadow Bunting
Cattle Egret Common Black-headed Gull Siberian Blue Robin Rustic Bunting
Striated (Little) Heron Little Tern Orange-flanked Bush Robin Yellow-throated Bunting
Black-crowned Night Heron Oriental Turtle Dove Daurian Redstart Japanese Yellow Bunting
Black Kite White-bellied Green Pigeon Stonechat Black-faced Bunting
Japanese Sparrowhawk Hodgson's Hawk-Cuckoo Siberian Ground Thrush Grey Bunting
Sparrowhawk Oriental Cuckoo Japanese Grey Thrush Brambling
Northern Goshawk Little Cuckoo Brown Thrush Siskin
Kestrel Long-eared Owl Pale Thrush Oriental Greenfinch
Mandarin Duck Ural Owl Eye-browed Thrush Long-tailed Rosefinch
Wigeon Grey Nightjar Dusky Thrush Bullfinch
Falcated Teal Pacific Swift Short-tailed Bush Warbler Hawfinch
Green-winged Teal Common Kingfisher Japanese Bush Warbler Japanese Grosbeak
Gadwall Ruddy Kingfisher Oriental Reed Warbler Russet Sparrow
Mallard Japanese Pygmy Woodpecker Arctic Warbler Eurasian Tree Sparrow
Spot-billed Duck Great Spotted Woodpecker Eastern Crowned Warbler Chestnut-cheeked Starling
Pintail Skylark Pale-legged Warbler Grey Starling
Northern Shoveler Barn Swallow Goldcrest Jay
Pochard Red-backed Swallow Narcissus Flycatcher Carrion Crow
Baer's Pochard Grey Wagtail Mugimaki Flycatcher Large-billed Crow
Tufted Duck White (Black-backed) Wagtail Blue-and-white Flycatcher
Common Goldeneye Japanese Pied Wagtail Dark-sided Flycatcher
Smew Olive-backed Pipit Asian Brown Flycatcher
Green Pheasant Ashy Minivet Grey-spotted Flycatcher
Chinese Bamboo Partridge Bull-headed Shrike Black Paradise Flycatcher
Moorhen Bohemian Waxwing Coal Tit
Ruddy Crake Japanese Waxwing Great Tit
黄色: 留鳥
緑: 冬鳥
桃色: 夏鳥
水色: 旅鳥
白: 迷鳥

春の渡り鳥 秋の渡り鳥
冬の渡り鳥 南日本の鳥
茨木の里山の鳥 初夏の信州の鳥
日本のシギ・チドリ類 Field Note in Japan

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