- 原文
- Concepts of Magic: Introduction
- 著者
- Andrew Johnson
- 訳者
- o・∀・) nira.
- 投稿日
- 2002-07-09
- 更新
- 2003-06-29
Magicには可能性が無限にある。少なくとも、人間には無限と区別できないぐらいある。如何にして作戦をすすめるか。相手は何を考えていて、自分は何時動くべきか。これがチェスなら、これで終わりだ。だが、Magicではこういう戦術的な側面の裏側に、もうひとつ要素がある。
それは、運だ。
Magicは運ゲーと呼ばれる。そう思うのも無理はない。だが、運はそこまで重要だろうか?
例えば、じゃんけん。一般的に、このゲームでは運が唯一の要素だと言われている。実際、基本的にはそうなのだ。だが、世の中には80%ぐらいの確率で勝ちをたたき出すことのできる人たちがいる。もちろん5回やって4回必ず勝てるとは限らないが、沢山勝負すればするほど彼等の勝率は80%に近付いてゆくのだ。
だから、読者の常識はとりあえずそのへんの空き缶入れに捨ててきてほしい。私は、負けるのは運ではなく自分のせいだ、と思っているからだ。おやおや、不利なデッキと当たり過ぎたって? 何故メタ的に有利なデッキを選んでこなかったんだい? おっと、初手が悪すぎるって?マリガンしたらいいじゃないか。ロチェスタードラフトで、ヘイトドラフターの隣に座っちまったって? プランを変えろ!
100マッチぐらい戦うと、自分がどれくらいの確率で「運悪く」負けるか、何回ぐらい自分からミスをするか、が見えてくる。自分から、だ。だれも「いやあ、マナ事故ちゃってさぁ」などという言い訳、聞きたくないのだ。
運は無視だ。無視を決め込むんだ。そうしたら、自然と自分の欠陥が見えてくるようになるだろう。強くなれる。Magicのゲームを確定する要素は、どんどん増えてゆく。すべてを「運」のせいにする奴は、それに付いていけずに脱落だ。
「あーあ、今日は事故ったなあ」なんて言うな。思うな。気にするな。気にすることは、「どうすれば勝てたか」だ。負けたことに捕われるな。「運悪く負けた」は禁句だ。そんなことを言う暇があれば、あの時手札に合ったMight of Oaksを本当にプレイすべきだったかどうか考えよう。あの初手で本当にマリガンすべきだったのかどうか考えよう。負けたゲームの終わりには、対戦相手を見つめて「いいゲームでしたね」と言い、本当にそう思え。
つーわけで、考えておくべきことのアウトライン。
別に重要性で整理したと言うわけではないが、これらの要素はそれぞれがお互いに干渉しあっていて、数字が小さい方が他に与える影響が大きい。そういう順番だ。
さて、ここで言う「セーフティー」とは、「その瞬間にゲームに負ける確率」のこと。これは、以下の点で重要である。
セーフティーは、ライフの残り、相手側デッキ、そして局面に左右される。ライフの残りが少なければ少ないほど、相手が自分をコロヌ確率は高くなる。極端な例だが、ライフが1点しか残っていなければセーフティーはかなり下がるわけだ。どんなデッキでも,ライフを1減らすぐらいのことならできるからな。赤なら焼けるし,黒なら吸える。青ならティムを使ってくるし,緑ならトランプル付きで殴ってくる。白? プロテクションを使ってくるに決まってるじゃないか。ほら、どんな状況でも,ライフが1ならほぼ死亡だ(頼むからLichデッキのことは考えないでくれ)。
それから、相手のデッキがセーフティーに与える影響について。相手のデッキが赤なら、ボードの局面は余り意味がない…手札から圧倒的破壊力を持った火力がこれでもかと飛んでくるからだ。だから、対赤の時は他のリソースよりもライフを優先させなければならない。だが、他の色なら? ライフを犠牲として局面での挽回をはかれば、自分を勝利に導くことは余り難しくないはずだ。
セーフティーは、そんなもんなのだ。他のアドバンテージと取り替える方がいいのなら、がんがん取り替えるべきだ。たとえば、3/3四体が自分の2/2四体に襲い掛かって来るとしよう。自分はライフアドバンテージを重視し、すべてをブロックするべきか? それともボードコントロールを重視し、2/2二体で3/3一体をブロックさせるべきか?
ライフの価値は激しく変化することも頭に置いておこう。 最初の数点は余り惜しくないが、最後の数点は非常に貴重だ。考えてみそ…Deep Analysisをフラッシュバックするのは、ライフ7の時とライフ20の時どっちがいい? 後者に決まってるよな? だから、最初の数点ぐらいのライフはさっさと他のリソースに変換すべきだ。守るのは後からでもできるからな。
Cephalid Looterをずっと回してるやつと、ずっと攻撃し続けているやつが対戦していたとしよう。どっちが最終的に勝つと思う?タイミングをはずさなければ、Looterを使ってた方だ。うまいプレイヤーは、まずライフをカード等の他のアドバンテージに変換し、エンドゲームになってからカードアドバンテージをライフアドバンテージに変えてゆくのだ。
この記事は、「Magic的思考法」シリーズの最初の記事だ。後の記事は、上にあげたアウトラインに従って進めて行くこととする。次はカードアドバンテージ。これがセーフティーの概念とどう結びついているのかも詳細にレポートさせてもらうつもりだ。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。