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デスモプレシン錠剤
デスモプレシンの歴史:

 現在、尿崩症の治療のために使用されているデスモプレシンは、1967年にヨーロッパの
科学者により 天然の抗利尿ホルモンのごく一部を変化させたものとして合成されました。
その後、中枢性尿崩症の一般的な治療薬として世界中で広く使用されています。
日本では、1978年に点鼻チューブによるデスモプレシン点鼻液が厚生省から認可されました。
 その後、1999年にデスモプレシンのスプレーが日本で認可され、ほとんどの患者は現在この
スプレーを使用していると思います。
 しかし、欧米各国では実のところ、日本で認可される10年以上前の1980年代後半から既に
スプレー製剤が認可され使用されていました。
点鼻チューブに比べスプレーが使用しやすいことは明確ですが、薬の内容は全く同一であるに
もかかわらず、患者が少ないなどの種々の理由はあったようですが、日本の製薬メーカーも厚
生省もスプレーの導入をこのように遅らせてしまいました。
 ところが、現在、韓国、中国などアジアを含め世界約30ヵ国では、使用が簡便であるデスモ
プレシン錠剤が認可され広く使用されています。
錠剤の使用により、保管方法(普通に部屋の中に置いておけます)、旅行時などの簡便性、
点鼻操作の煩わしさや鼻炎時などでの薬の効きバラつきがすべて軽減あるいは解消されるも
の と思います。
 錠剤に入っている内容も、今の点鼻液やスプレーと全く同じものですが、量は多くなっていま
す(経口投与は酵素分解されるのでその分多くなっています)。
米国では日本の厚生省に当たるFDAが1996年に錠剤を認可し、現在尿崩症の治療は薬を
鼻に差す時代ではなく、他のほとんどの薬と同様、錠剤として1日1〜2回程度服用することが
当たり前になっているのです。
 残念ながら日本では、米国で錠剤が認可された3年後に、ようやく一世代前のスプレーが
認可されるという状態で、患者の利便性を考えれば一日も早いデスモプレシン錠剤の日本で
の認可が待たれます。

デスモプレシン錠剤が認可されている国:

・アジア

中国、韓国、マレーシア、シンガポール  
・北米 アメリカ、カナダ  
・中南米 メキシコ、ブラジル、アンゼンチン、チリ  
・欧州 イギリス、ドイツ、フランス、デンマーク、スイス、フィンランド、オーストリア
オランダ、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド
・アフリカ 南アフリカ  
・オセアニア ニュージーランド  
・中近東 イスラエル  
     
     
1.錠剤の服用方法について
服用間隔は標準的にはデスモプレシン点鼻方法と同じで1日2回分割となります。
個人差はありますが、基本的に点鼻回数と同じです。
服用後、30分から60分の間に効果がでて、90分後には最大効果が出るとされています。
 
2.小児への使用について
現在の最小用量のデスモプレシン錠剤は100μgですから、これを分割、あるいは
粉砕するなどすれば少量投与は可能ですが、10分の1量を投与すれば10分の1の効果が
出るかと言えば他の薬も全く同様ですが、あまり少ない量では効果が数学的計算よりずっ
と弱くなります。
100μg錠には割線があり、半分には容易に分割できます。
3.製剤の移行について
およそ点鼻量の10〜20倍で錠剤と同じ効果が出ます。
それをめやすに切り替えることになります。
4.副作用について
副作用は基本的にデスモプレシン点鼻製剤と同一です。