
悪魔の紹介・その他・サ行
スケディム(Schedim)
ヘブライ伝承において悪魔をあらわす一般名称。
ある古代伝承によれば、スケディムとマジキムとは、エバが離れさせられていた百年の間に、アダムとリリスがもうけた子供たちであるという。
別の伝承によると、マジキムは創造の六日目が終わろうとする頃、神によって直接作られたという。
神は仕事をし終える時間がなかったため、マジキムは半人半霊のままとなった。
天使ではないので、彼らを他のタイプの悪魔どものように堕天使と呼ぶのは誤りである。
ここの名前をもった多くの悪魔と異なり、悪魔化された古代の神々でもない。
彼らは自分たちの権利をもって生み出されたものたちであって、まぎれもない邪悪な性質を備えている。
スコット(Scot)
レギナルド・スコット(1538?〜1599)はイギリスの学者で、一時期ニューロムニーの下院議員を務め、魔女の力と悪魔の実在を整然と否定する英語での最初の優れた書物、『妖術の暴露』を著した。
妖術信仰の特定の様相のたわいなさを批判しようと決心したのは、1582年にケントのセント・オシスで魔女の大量処刑が行われたことによるものらしい。
この批判は現代でさえ知性的には健全とみなされる信念に根ざすものであった。
すなわち、妖術とは魔女を自称する者たちのペテンから生じる幻想か、あるいはそれを見る者の偏見ないしは精神錯乱から生じる妄想なのである。
スコットは妖術に関わる著述家や裁判官といった「権威」の詐欺師たちや、一般庶民、ことに頻繁に妖術の嫌疑をかけられた人々の軽信を暴露することによって、主題を詳しく述べることを選んだ。
魔女に対するスコットの態度は悪魔論にも及んだが、スコットの著書を通読すると、風刺と報告が区別しがたいこともある。
本分は読みやすく、緻密で、ユーモアに富み、皮肉のこもる余談や興味深い挿絵にあふれているほか、同時にスコットは過去の著述家の書き残した、妖術伝承や悪魔学伝承の多くを保存することに成功している。
悪魔学者にとってとりわけ興味深いのは、スコットが第15巻2章であげている悪魔のリストであり、これは「デヴィルや霊の名前、姿、力、支配、作用、数種の記号、位階、読むに値する不思議な談話」からなっている。
69名の悪魔のリストは明らかに『レメゲトン』に由来しており、これらはすべてその名前や属性がソロモンの霊72人の誰かに関係しているが、異なった綴りや異称が用いられている。
皮肉たっぷりに執筆している者なら、悪魔の名前を作り出しそうなものだし、いくつかの名前は曖昧な感じがするが、一部のものは初期の写本の伝統で知れ渡っているものである。
スコットの論文はあまりにも人気を得て、何者かが第二の書物『デヴィルと霊について』を第3版に加えた。
これはスコットの文学的特質やユーモアが欠落していないながらも、霊や悪魔の性質に関する信仰のほぼ完璧なようやくになっており、一、二の余談からは著者が熟達したオカルティストであったことがうかがえる。
注目すべき見解のなかには次のようなものがある。
…魔術師の想像力そのもの、感情が、悪の本質デヴィルを想像するのである。
天上のものであれ地獄のものであれ、彼らの望むまま、大きく膨張したり、狭い場所に収縮したりすることにある。
したがって彼らは一瞬のうちに百の世界を覆うほどに大きくなれば、突如として原子ほどの大きさにまで縮まったりもする。
まさしく怖るべきは、そう見せかけるものであれ、はっきり主張するものであれ、彼らが使い魔という霊との関係を楽しんでいることである。
はなはだ疑わしいのは、かくのごとき使い魔の全てが闇の王国に属するということだ。
というのも、かくのごとき使い魔はあまりにも親切で、死すべき人間の堕落した欲望の世話をしてくれるからである。
しかれども天使、あるいは膳にして聖なる守護者との交通が成し遂げられるものだとしても、かかるは困難なことであり、はなはだ稀なことだといわざるを得ない。
この無名の著者は7名の善なる天使もしくはダイモーンの名前を列挙し、そのうち3名の記号を挙げている。
これら「天使」は魔力を目当てに召喚され、召喚する者に力を授けるので、古典的な意味での悪魔だと考えなければならない。
しかし著者はこれら7名のダイモーンを7名の悪なるダイモーンと対照させており、またしてもおそらくは創造された名前だろうが、本物の悪魔の名前の断片二つを合わせることで、悪魔らしさを与えようとしている。
シェイクスピアとミドルトンがスコットの著書から採ったとおぼしい悪魔の名前と用語については、ニコルスンが『妖術の暴露』の1886年版に書きとめている。
スコット(Scott)
マイケル・スコットはスコットランドの占星術師、数学家、魔術師で、フリードリヒ二世の素晴らしい宮廷に関係し、現代の伝記作者リン・ソーンダイクによれば、「13世紀初頭の西洋における指導的な知識人」であった。
スコットの著書には、1622年に出版された錬金術関係の『太陽と月について』、1209年に執筆されて1546年に上梓された『自然の秘密について』、1500年までに20に及ぶ版で刊行された主著『序論』があり、他にも未刊行の草稿がある。
スコットの悪魔観は独創的なこともあれば、はなはだ古典的なこともある。
地獄を「我々を支える大地の中心」と位置付け、4本の河と7つの深淵があるとした。
円形の熔鉱炉もしくはオーヴンのようなものがあって、山脈と岩に取り巻かれており、入り口はただ一つだけで、そこから硫黄の匂いと煙が立ち昇る。
この苦しみの場は堕天使どもの支配化にある。
スコットの悪魔は人間らしさがなく、音楽や鳥のさえずりにも耐えることができない。
ヴェローナの闘技場で、霊や悪魔の召喚が行われていたことに触れたのは、スコットがはじめてである。
スコットはダンテによって、妖術師の一人として第八圏第四嚢に位置付けられ、未来に探りを入れたがった結果、そして正しく神の目的に向けるべきエネルギーを誤用する魔術の歪んだ性質の象徴として、頭と足を逆向きにされた。
ダンテはこの点において、スコットに対する考えを、スコットの著作というよりも民間の伝承に基づかせているわけである。
スコットの主張するところによれば、魔術というものは、「不正と悪全ての情婦であり、実践する者たちの魂をよく欺いて誘惑し、彼らの体を損なう」のである。
たとえそうであれ、スコットが魔術には悪魔を呼び出す力がないとは考えなかったとか、地獄や悪魔の力を信じてはいなかったとかいったふうに思ってはならない。
フランス最大の「降霊術師」ゲベルと教皇シルヴェステルが召喚した悪魔を使って、占星術やアストロラーベの使用法を教えてもらった話を、スコットは記しているのである。
スコット自身は召喚の力を信じて、現代の我々なら雲や嵐といった自然のものだと受け取る数多くの力の背後に、悪魔の意図を見たのであった。
もっぱら召喚で使用される悪魔の名前を列挙して、もっとも賢明な悪魔は「ある種の形を作る星たち」のなかに住むと述べている。
悪魔は大気あるいはエーテルからなる体をまとうことができる。
スコットは七つの惑星の天使を上げているが、実際には天球層のセナートル、すなわちプトレマイオスの宇宙概念のモヴィトリであって、これらは悪魔と混同されることが多い。
スコットは独創的な悪の理論をもっており、これをアストロラーベを使用する召喚の危険に触れて述べ、「星そのものには悪を働く力はないものの、その表面には才知に長けた霊がいて、ある種の悪意ある仕事を割り当てられている」ので、魔術師が星の名前を自由に使って悪を働く場合に備え、教会は正しくこのような魔術を禁ずるべきだと主張している。
マイケル・スコットはウォルター・スコットの『最後の吟遊詩人の歌』で、歴史上の人物として登場しており、魔術師の秘密の書物がウィリアム・デロレイン卿によってメルロウズ僧院のマイケル・スコットの墓から発見される。
このロマンティックな詩では、スコットが古代ブリタニアの巨人に結び付けられ、エルドンの丘を割ったり、トウィード川を石で塞いだりしたとされる。
スタンパ(Stampa)
ペトルス・アントニウス・スタンパの『サタンの遁走』は、悪魔祓いについての影響力ある論文集『怖るべき悪魔祓いと召喚の宝典』に採りこまれた。
ステュクス(Styx)
古代のハーデースにおける河の一つ。
暗い河であるが、この言葉の語源のギリシア語stugeinは「憎むこと」を意味しており、おそらくそのためにミルトンは地獄の河を列挙するとき、「激しい憎悪にみなぎる忌まわしいステュクス」と記したのだろう。
スピナ(Spina)
アルフォンスス・デ・スピナはフランチェスコ会の修道士たちによってユダヤ教から改宗させられた悪魔学者で、妖術の問題を議論する最初の刊本を著した。
10種類の悪魔、すなわち運命の三女神、ポルターガイスト、インクブスとスクブス、行進する軍勢、ファミリアレス、ナイトメア、精液の悪魔、惑わすもの、清澄な悪魔、そしてブルクサエ・デーモンと呼ばれるものである。
アルフォンスス・デ・スピナは、堕天したのが天使の三分の一であるという意見を持ち出し、その数を正確に13330666人とかぞえた著作家として、現代の「オカルト」書によく引用される。
一般的な数秘術を使えばこの数字が9になることと、9階級の天使と悪魔がいると考えられることとは、偶然の一致なのかもしれない。
アルフォンススはときにバルトロメオ・スピナと混同されることがある。
スピナ(Spina)
バリトロメオ・スピナ(1475?ー1546)は神学者として重要人物であり、教皇からトレント公会議の意味を考察せよと命じられたほどである。
妖術幻想の偉大な支持者であって、重要な『魔女考』を著し、悪魔の憑依、デヴィルとの性交、夜の飛行といったものを信じるとともに、いわゆる妖術や悪魔の憑依などにまつわる話を数多く広め、これらが悪魔にまつわる民間伝承にとりこまれた。
ときに同時代人のアルフォンスス・デ・スピナと混同されることがある。
スピリトゥス・メンダキオルム
(Spiritus mendaciorum)
『天使の魔術論』で「邪悪な悪魔の位階」の一つとしてあげられている邪霊の階級。
ラテン語の名称を翻訳すると、「嘘をつく霊」である。
嘘吐きだと考えられたピュートーンが君主になっているのは、託宣、占い、予言の全てが嘘に基づくと考えられたためだろう。
しかし古代世界では、ピュートネスと呼ばれる巫女がアポロあるいは神秘的な地霊と直接の関係をもち、もっとも誠実な予言者とみなされていた。
スプリ(Sprite)
霊をあらわす古風な言葉だが、フェアリイ(妖精)、ノーム、ホブゴブリンといった四元の霊を指して使われる。
セケト=アアル(Sekhet-aaru)
エジプト神話において、アメンティの支配地の一つである<葦の場>に与えられた名前。
一部の権威はアアルをバビロニアの「アラル」に結び付けている。
占星術のデーモン(Astrogical demons)
悪魔学文書には、惑星、黄道12宮、星座、そして28宿に対する支配権を与えられている悪魔のリストが数多くある。
以下にかかげたものが今残っている主要な伝統であり、最初のものは28宿に関わり、次のものは惑星、3番目のものは黄道12宮に関わるものである。
惑星の悪魔に関して、悪魔の名前は様々異なった伝承にのこっており、そのうちの2つは天球層の支配者とオリュンピアの霊であるらしく、それらの名前や記号が召喚の際によく使用される。
次の9人の霊の名前のリストは、一部の悪魔学ないしは天使・魔術に関わる文書にあるもので、9つの天球層に対応しており、もちろん7つの惑星を含んでいる。
このリストも「天使」という一般名称のもとに示されてあるが、悪魔学の伝統においては、「天使」という言葉はしばしば悪魔の階級に属する生物を指して用いられる。
中世以後のグリモアや天使に関わる文書において、28宿の28人の支配者に、もっぱらヘブライの名前が与えられている。
しかし最も初期のリストは、28宿と10分角のリストは12宮図を10度角の弓形に分かつ区分に由来しており、ローマ、バビロニアに源を発する悪魔の名前が与えられている。
これら初期のリストの一部はノウォトにイトキルヒャーが記録してくれている。
しかし下記のものは、天使のリストの中で最も頻繁に用いられるものとして、ヨーロッパの伝統をまとめたものである。
数字は28宿に対応し、伝統的な宿のリストと同じように、エータ・タウリからはじまっている。
| 1、ゲニエル | 2、エネディエル |
| 3、アムニキシエル | 4、アザリエル |
| 5、カビエル | 6、ディラキエル |
| 7、スケルエル | 8、アムネディエル |
| 9、バルビエル | 10、アルデシエル |
| 11、ノキエル | 12、アブドゥクエル |
| 13、ヤゼリエル | 14、エルゴディエル |
| 15、アタリエル | 16、アゼルエル |
| 17、アドリエル | 18、エギビエル |
| 19、アムティエル | 20、キリエル |
| 21、ベスネル | 22、ゲリエル |
| 23、レクティエル | 24、アブリナエル |
| 25、アジエル | 26、タグリエル |
| 27、アルホニエル | 28、アムニキシエル |
12宮をつかさどる天使は通常次のように記録されている。
白羊宮:マルキダエル
金牛宮:アスモデル
双子宮:アムブリエル
巨蟹宮:ムリエル
獅子宮:ウェルキエル
処女宮:ハマリエル
天秤宮:ズリエル
天蝎宮:バルビエル
人馬宮:アドナキエル
磨羯宮:ハナエル
宝瓶宮:ガムビエル
双魚宮:バキエル
方角が、悪魔、霊、天使に関わる占星術の伝統において、重要な役割を演じている。
ソドムとゴモラ
聖書に登場する伝説的な町の名。
その罪と退廃のために神によって滅ぼされた。
罪悪とそれに対する神の処罰の象徴。
ソラト(Sorath)
中世の悪魔学において、ソラトはダイモーンあるいはデーモンあるいは太陽であり、その魔術的な数字は666の数字をもつ「二本の角の獣」の秘儀は、1908年6月にシュタイナーがニュルンベルクで行った聖ヨハネの黙示ヴィジョンに関する11番目の講演で、思考の秘教界に関連して扱われた。
シュタイナーが示しているのは、人間の霊的存在をあらわすヘブライ語の四つの文字、サメク、ヴァウ、レシュ、タウの数字を合計すると666になり、ソラトという名前の子音が得られることである。
シュタイナーがいうには、このソラトが『黙示録』における二本の角をもつ獣で、キリストの敵なのである。
『ソロモンの鍵』(Key of Solomon, The)
このグリモアはデーモンを召喚するための文書の中で、最も広く使用されたものの一つである。
古代のものだと主張されているにもかかわらず、17世紀半ばまで印行されたことはないようだが、歴史家のウェイトがほのめかすところでは、14世紀の写本として現存しているらしい。
『鍵』の儀式は生贄を使用する黒魔術に関わり、様々な呪文や召喚をくみこんでいるために、ウェイトは本書を「おおげさなものと馬鹿げたものがグロテスクに結合したもの」と形容した。
『ソロモンの小さな鍵』は通常『レメゲトン』と呼ばれるが、はるかに質が高い。
ソロモンの霊(Spirits of Solomon)
もっともらしく聖書のソロモンの王の作とされる、通常『レメゲトン』と呼ばれるグリモアに列挙される72人のデーモンをあらわす一般用語。
伝説によれば、ソロモンが「ビレトを筆頭、ベリアルを第二位、アスモダイを第三位とする」72人の謀叛の悪魔王を集め、真鍮の容器に閉じ込めて、深い湖に投げこんだという。
バビロニア人が莫大な財宝を得ようとして、この容器を見つけ出し、これを叩き壊して悪魔どもを解き放った。
解放された悪魔のうち最も強大な者、ベリアルが崇拝され、祈りと生贄が捧げられた。
『レメゲトン』では、72人のデーモンがそれぞれの名前で別個に扱われているので、これをざっと眺めておくだけでいいだろう。
『レメゲトン』は、ごく単純な手順をとって、デーモンの名前、ごく一般的な記号、印章、文字、召喚された時の通常の外見、そしてそれぞれのデーモンがもつ様々な力を列挙している。
72は秘儀の数字で、人体における血液の流れの早さや春分点歳差に結びつくが、この場合の72の数字は魔術的なものではなく、デーモンが12宮図の72のフェイスに結び付けられた時代へ先祖返りしたものなのだろう。
占星術におけるフェイスとは5度角の円弧のことであり、12の宮の区画をそれぞれ6分割することによって得られ、したがって12宮図全体は72の区画をもつ。
現存する資料を調べてみると、この考え方の正しいことが指示されるが、本来の支配者のリストは失われているらしい。
今に残るリストの大半は、10分角のシステムに関わっており、これは12宮の区画のそれぞれを等しく3分割するものなので、支配者は36人にすぎない。
そのような8つのリストをノウォトニイが記しているが、列挙されたな前の中で西洋のデーモン伝統に採用されたものはほとんどない。
10分角のリストとソロモンの霊の間に存在すらしき対応はおそらく偶然のものだろう。
デーモンの多くは獣的な姿や魔物じみた姿で現れる。
ただゴモリ一人だけは美しい女として現れ、アスタロトとプロケルは天使として出現する。
リストが諸説統合のものである事実は、よく知られたデーモンについて広範囲な様座なものを典拠にしていることによって確認される。
聖書のベリアルはただ一人生贄を要求することで本来の性質をいくばくか保っている。
フェニックスは明らかに「甘い舌をもつアラビアの鳥」に由来する。
モラクスはおそらく神話のミーノータウロスかデーモン神モレクに発するものだろう。
ソロモンの霊がとりわけグリモアの伝統でよく知られているのは、その記号のせいであって、これらの多くはきわめて興味深く、美しくさえある。
しかし他のグリモアの霊の多くも興味深い記号をもっているので、どうしてソロモンの霊が19世紀や20世紀の自称召喚師たちからこれほど注目を受けるのか、その理由は簡単には判断しがたい。
召喚を行う者たちは、特定のデーモンの名前と記号を知ることで、そのデーモンを呼び出して仕えさせる立場にあると思われる。
しかし召喚を行うものが特別な情報や力を求めるなら、そのデーモンの特定の属性を知ることも必要なのである。
72人のデーモンのリストはそのような属性を示すものだが、明らかにデーモンの多くは召喚に成功したものに奉仕する複数の力をもっている。
一部の者は不可視性を与えるとし、大多数のものは薬草や医療的価値や霊的価値といった、大地の秘密の多くを教える。
少なくとも12人のデーモンが未来の知識を与え、10人のデーモンが召喚を行った者のために愛をかなえる役目をもっている。
デーモンのアモンが召喚師の間で人気があるのは、ただ一度の召喚でこうしたことをかなえてくれるからである。
富は召喚師が強く求めた今一つのものであり、6人のデーモンが金や富を直接にもたらし、さらに9人のデーモンが隠された財宝のありかを明かすつもりがある。
また、多くのデーモンが召喚師のために使い魔を与える用意があり、5人のデーモンはこの術の達人である。
「外国語の秘伝」をもつデーモンに要求されるものとして人気があり、5人の悪魔がこの能力を召喚師に授ける力をもつ。
ほぼ同じほど人気があるのが秘術の知識であって、錬金術や占星術も含む。
とりわけ注目すべきはオリアスで、オリアスは瞬きする間に複雑な占星術を教えてくれる。
しかし一部のデーモンはそれぞれの専門とするものをもたらす。
フェニックスは詩と文学を教え、サブナクは戦いの傷を治療する力を与え、ガミュギュンは降霊術のデーモンな中で最も人気があり、召喚師が相談したがる死者の霊を呼び出す達人である。
ウェパルは海に関わるデーモンであり、嵐や遭難や溺死を起こすために召喚されることがある。
ソロモン文献(Solomonic literature)
中世初期から数多くの悪魔学文書を聖書のソロモンに結びつけることがありふれたことになった。
13世紀にマイケル・スコットの魔術に関わる著作でふれられるものには、デーモンの働き、名前、召喚の儀式を全面的に扱った『イデア・サロモニス・エト・エントクタ』、書名にもかかわらず平然とアダムの作とされる『ソロモンの術の天使の書』、『真実在の影』がある。
しかしソロモンを引用する通俗的な文書は概して『レメゲトン』に類似する文献をとりこんでいる。
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