<第38号 4月1日付>
疾風迅雷の如く
◆第39回全日本学生選手権チームロードレース大会(6・24 秋田・大潟村ソーラースポーツライン)
今年の目標、それはインカレ総合優勝だ。主力選手は残り、若手の成長も著しい。練習ではトラック班もロードとほぼ同じ距離を走り、脚力に磨きをかけている。チームロード、トラックでは東日本を制することが第一条件。主将の時田大助(経4)を先頭に、今年も全力で走り抜ける。
復讐
3年前、同大会16年ぶり4度目の優勝。それ以来、一昨年、昨年と王座を日大に譲り2位に甘んじている中大。今年はリベンジに燃えている。強豪・日大は、昨年のメンバー4人のうち学生界のトップに君臨する選手が2人抜けた。一方中大はメンバーに変化はない。サブであった選手たちも含め、ロード班の一層のレベルアップに余念がない。
昨年のインカレ、トラック競技終了時点、翌日のロードで逆転優勝も十分に可能であった。しかし終わってみると40点差もつけられ、2位。「ミーティング通りの走りができていただけに悔しい」と高島徹(商4)。課題はロード班全体のレベルアップに絞られた。昨年の悔しさが、ペダルを踏む活力に確実になっている。
2月は一日約80キロ、長いときで100キロ。平坦な道から急勾配の坂まで走りきった。3月中旬には千葉・館山で1週間の合宿を行い、今シーズンに向けて、体の仕上げに入った。合宿では1日平均200キロ、または急な上り坂を含めた160キロを走りきった。時間にして約6時間走り続ける。各選手、調子を上げてきている中、特に順調な仕上がりを見せているのが綾部勇成(文2)。昨年の同大会で1年生ながらレギュラーに抜てきされた。「(昨年は)緊張したしきつかった」と振り返る。しかしチームから切れることなく3人目でフィニッシュ。「今年は昨年の1・5倍速く走れるように頑張りたい」と抱負を語る。
開幕
チームロード制覇、それはあくまで通過点でしかない。中大が狙っているのはインカレ総合優勝。今年こそは王者日大からその座を奪取すべく、部員一同、練習に精を出す。
ロード、トラック共に9月上旬のインカレまで試合が立て続けにある。そのなか、ロードでは今大会、トラックでは強豪校が集まる東日本を制することがインカレ総合優勝へのまず第一歩。20世紀最後の年、中大の新たな幕が開こうとしている。
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チームロードアラカルト
・人数
1チーム4人で構成される。風よけのため、4人が先頭を交代しながら走る
・スタート
前年度の成績下位の大学から、1分置きにスタートする。上位6校からは2分置きにスタート。計26大学が出場する
・コース
一周31・256キロを23周、計93・768キロの平坦なコース
・ゴール
各校上位3番目の選手がゴールした時点のタイムが正式記録となる。お互いのコンディションを把握し、かつ様子を伺いながら走ることが求められるため、チームワークが勝利の要
・自転車
ロード用はタイヤの太さは20〜23ミリとちょっと細め。多くの選手はフルオーダーのマイ・自転車を使用している。高いものは約50万円もする
・選手の声
岩本晋也(文4)「狙うは優勝一本。昨年より確実にレベルは上がってきている」
高島「絶対負けねえ! 日大に3分差つける!」
鈴木涼平(文3)「チームを優勝に導きたい」
加納朋哉(商2)「ちぎれないように・・・」
松下佳代生(文2)「今年こそはメンバーに選ばれるようになりたい」
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GET YOUR DREAM
目指せシドニー五輪の星
◆第27回五輪シドニー大会(9・13〜10・1
シドニー他)
夏の暑い日。待ち焦がれたシドニー五輪が開かれる。世界のアスリートたちが昇順を合わせえるスポーツの祭典。国民の期待を背に、中大からは阿部慎之助(商4)、田中雅美(法4)、村井晋平(法5)らが候補選手に。大会まであと5ヵ月。彼らから目が離せない。
硬式野球部阿部慎之助・憧れの舞台へ向け
シドニー五輪まで、あと5ヵ月。日の丸正捕手とも期待される阿部慎之助(商4)の周辺は、にわかに騒がしくなってきた。1年時から日本代表入り。一昨年のアジア大会では社会人を押しのけて正捕手に座った。昨年9月のシドニー五輪アジア地区予選でも、見事代表の切符を手にして帰ってきた。「アトランタ五輪をテレビで見て『自分も出たい』と憧れた」という阿部。もうその夢は現実のものになろうとしている。
大学時代最後のリーグ戦、シドニー五輪、そしてドラフト会議を迎える今年。勝負の一年を象徴するかのように、オフシーズンは多忙を極めた。「プロの雰囲気を味わって、吸収できるものはすべてできるように」と臨んだプロ・日本ハムキャンプ。2月下旬から行われた4カ国親善野球大会、3月の日本代表候補合宿にも参加してきた。
チームに戻れば、今度は主将という重責が待っている。まずは春季リーグ戦。「練習では嫌われてもいい。試合中いざという時に、みんなを楽にさせる言葉をかけられるような主将になりたい」。昨秋、初めての一部は大不振。自分自身への悔しさ、歯がゆさは人目はばからず流した悔し涙に表われていた。だからこそ、今季にかける思いも人一倍。神宮のネット裏にはプロのスカウトが集結し、阿部に熱い視線が注がれる。「天狗にならず、初心を忘れずに。プレッシャーも楽しみたい」。シドニー五輪へ、そしてドラフト会議へとつながる第一関門が、今開かれた。
阿部・リーグ戦でアピール
◆東都大学リーグ戦(4・3〜5・24 神宮球場)
シドニー五輪代表の座を確実にしたい阿部にとって、絶好のアピールの場となるリーグ戦。「昨年のようなバッティングはしない。三振するならするで思いっきり振っていく」(阿部)。昨秋、21季振りの1部も1勝 敗の最下位に終わった中大。左打者が多数を占める中大にとって、課題は昨季同様、左投手対策となる。投手陣では左肩の故障からの復活を期す古岡基紀(商2)を筆頭に、橋本祥嵩(商3)、芦川武弘(商2)らのエース争いに注目。2月中旬から行った米キャンプ、オープン戦での仕上がりも順調。静かに今、雪辱の時を迎える。
◆あべ・しんのすけ◆
昭和54年3月20日生 千葉県出身 安田学園高卒 180センチ・83キロ O型 好きな食べ物 キムチ
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水泳部田中雅美・大舞台で最高の泳ぎを
◆第76回日本水泳選手権8(4・18〜23 辰巳国際水泳場)
ついに決戦の時が来た。田中雅美(法4)が狙うのは百b平泳ぎ三連覇、二百b五連覇。そして、シドニー五輪代表の切符。9月のシドニー五輪選考会も兼ねる今大会。特別な調整法はない。「自分を信じて、一日一日確実にやるだけ」。
今大会が持つ意味の重要さは身にしみてわかっている。他の候補選手より実績の上で一歩も二歩もリードしていることも間違いない。しかし、第一人者ゆえに味合わなければならない連覇への期待、記録更新の重圧。「自分の納得いく泳ぎができればいい。周りの声に惑わせられないように」。その言葉は不安を振り払うために、自分自身へ言い聞かせたものでもある。
前回のアトランタ五輪から4年。高校3年だった当時からの一番の変化は、中大水泳部に入部したこと。記録の上での成長も著しいが、それより大きいのが精神面での変化。中大水泳部に女子部員一号として飛び込んだこと、「チームとしての団結力、一人一人がいなければという雰囲気」の中で泳いだこと。そして日本一の水泳部にいるという誇り。それは田中に水泳に対する貪欲さを植え付けていった。
「今まで10年以上も水泳をやってきて、最高の泳ぎをシドニーという大舞台で出せたら」。堂々のメダル候補として臨む、競技生活最後の五輪。メインプールとなるシドニー国際水泳場は昨年のパンパソフィックですでに経験済み。田中の思い描くシドニー五輪はすでに始まっている。
◆たなか・まさみ◆
昭和54年1月5日生 北海道出身 八王子高卒 165センチ・?キロ B型 小さい頃の将来の夢は保母さん
4姉妹で活躍を
中大4姉妹の中で一番シドニー五輪での金メダルに近いといわれているのが、背泳ぎの中村真衣(法3)。「日本代表になることも難しい。その意味で日本選手権は五輪と同じくらい重要な大会。」(中村)。昨年は左薬指の骨折により、シーズンの半分を棒に振った自由型の源純夏(法3)、年間を通して不調だった平泳ぎの磯田順子(法2)も密かに闘志を燃やしている。
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漕艇部村井晋平・代表候補に名乗り
◆世界選手権大会(8・2〜6 クロアチア・ザグレブ)
10月に行われたシドニー五輪アジア予選。村井晋平(法5)は兄・啓介氏(平6卒)と舵手なしペアに出場。見事優勝し、アジア代表としてシドニー行きを決めた。日本勢は計6種目で出場権を獲得。しかし、”オリンピックで日の丸を”をスローガンにした日本ボート協会は世界で戦えるクルーを派遣する方針を固め、計3種目で出場を見送る。無常にも村井兄弟が獲得した舵手なしペアも含まれていた。「ダブルスでは世界に通用しないから仕方ない」。村井は気持ちを軽量級舵手なしペアでの出場に切り替えた。現段階でフォアのメンバーはすべて白紙。出場権を獲得した佐藤寛弥(平10卒)ら4人に村井を加えた計8人が代表候補として名乗りをあげている。世界選手権にはこの8人がエイトで出場。それが選考対象となり、結果以上に個人の能力が問われることになる。選考委員は阿部日本代表コーチら。
「今は4人。(補漕2人)を誰にするか全て決まっていない。もちろん(村井)シンペイにもチャンスはある」(阿部コーチ)。
「自分をレベルアップさせるいい機会だから出てみたい」(村井)。昨年の日本代表の経験が世界と戦う自信にもなった。「Aファイナル(6位以内)には残りたい」。最年少代表候補は、冷静に世界を分析し、必至にその扉を開こうとしている。
◆むらい・しんぺい◆
昭和52年10月26日生 石川県出身 小松高卒 179センチ・70キロ O型 尊敬する人・坂本竜馬
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剣士王国再生へ
◆全日本学生剣道選手権大会(7・2 日本武道館)
ついに“古豪中大”完全復活のときが来た。昨年は全日本団体戦2位と、まずまずの成績を収めたが、その結果は決して満足いくものではなかった.今年こそは全大学の頂点に。まずは個人戦で個々の力を見せつけ、団体戦では6年ぶり13回目の栄冠を狙う。
衝撃走る
部に衝撃が走った。名誉部長・高木総長の突然の訃報。それは部員たちの心に大きな黒い影を落とした。しかし、「悲しんでばかりはいられない」(繁松大介主務・商4)。部員たちは「総長のためにも」(繁松主務)全日本で優勝することを誓った。「今年こそは日本一に」。最高学年となった木和田大起副将(法4)は4年間の集大成への意気込みを語る。
弔い試合
全日本団体戦で歴代1位の優勝回数を誇る名門も、第42回大会以来優勝はない。
昨年は関東団体戦で、まさかの4回戦敗退.。続く全日本団体戦では準優勝するが「勝てる試合だった」(木和田副将)と満足はしていない。目標はあくまでも優勝。今年は昨年の全日本団体戦に出場したメンバーが残っているため、「チーム力も昨年以上」(木和田副将)。“古豪”という肩書きだけが一人歩きすることへの憤(いきどお)り。高木総長への弔い試合でもある全日本団体戦.。剣士王国再建へ。準備は着実に進んでいる。
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漕艇部 無敵艦隊シバルリーエイト
◆ 第78回全日本選手権大会(6・1〜4 戸田ボートコース)
春の到来とともに幕を開けるボートシーズン。中大シバルリーのスタートは4月1、2日のお花見レガッタから始まる。例年以上に激化するシート争いもいよいよ大詰め。ミレニアムシバルリーは今年、何大会を制覇するのか。まずは前半のヤマ場、全日本を3年ぶりに優勝することから始まる。
主将危機
「主将だからといって、オレが乗れる保証はない」。例年以上に厳しさを増すシート争いが高橋和宏主将(経4)に危機感を覚えさせる。“とにかく勝つ”。毎年課せられる中大シバルリーエイトへの課題。それを実現しつづける最強軍団。そこに存在する一つの共通認識。「実績があってもなくても関係ない。その時強い奴が乗って勝てばいい」。この認識が常にチーム全体に緊張感を与えた。それが、オフの間に行われたエルゴ大会での好成績へとつながった。
完全制覇
今年のテーマは、“出場するレース全て勝つこと”。全日本、全日本軽量級、インカレと続く今シーズン。勢いをつけるためにもお花見レガッタ、グリーンレガッタ(4・29)で結果を残したいところ。3年間優勝から遠ざかっている全日本を獲る為に「一戦一戦ミスが出ないキメ細かいレースをする」(高橋主将)。そして今年は「NTT東京にひと泡ふかせる」(村井晋平・法5)レースで水上の完全制覇に挑む。
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ハコネ2区の裏では
▼第26回▼未来のエース
エントリー変更は突然だった。大会2日前の大晦日の朝、池田圭介(法2)は木下監督に2区を走るよう告げられる。
5区を走る予定だった富田善継(法3)が直前に脚の異常を訴えやむなく出場を辞退。急きょ、藤原正和(文2)が5区へ、池田が2区に変更された。「正直、驚いた」。試走どころか見たこともないコース。監督と車に乗り込み慌ただしく下見に向かった。 高校時代は福岡の強豪・大牟田高のエース。高校2年時には学年最高記録となる五千メートル14分6秒を出している。
しかし、限界まで自らの身体を追い込む長距離走者は常に故障と隣り合わせにある。池田もまた例外ではなく何度も疲労骨折をしている。
「3年の時に故障で高校駅伝を走れなかった分、大学では何としてでも1年から駅伝を走りたかった」。が、中大入学後も走れない日々は続いた。本格的に練習を始めたのは夏も過ぎてから。12月の府中ハーフで好記録をマークし、ハコネになんとかまにあわせた。
そして、2区への大抜てき。不安が無いわけではなかった。しかし1区板山学(経4)の好走が、戸塚中継所で待つ池田の闘争心に火をつけた。「やってやる」。2位集団から飛び出した順大・高橋、駒大・神屋に果敢にもついていった。ところが、7キロ付近で失速。鶴見中継所では9位でタスキをつなぐ。「もう少し…。でも消極的な走りはしたくなかった。結果はどうあれ悔いはない」と前向きに振り返る。
1年生が2区を走るのは4年連続で走った.松田和宏氏(平8卒)以来。今後の目標を「まずは故障しないこと。4年連続2区を走りたい」と語る池田。静かな口調に未来のエースの予感がした。
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第1回 野崎靖博氏(日刊スポーツ新聞社・編集委員)
「一期一会」
今号から新連載『人生いろいろ』をお送りします。各界で活躍する意外な中大OB・OGを訪問。様々な経験をうかがいます。第1回はテレビ朝日系『ニュースステーション』のスポーツコーナーでおなじみ「まゆげの野崎さん」こと野崎靖博氏(59)です。
――日刊スポーツ新聞社に入社された経緯は
野崎氏 本当はアナウンサーを志望していて、そこがダメでニッカンに入った。音楽とか映画の記事を書きたかったんだけど、野球部に配属されて。野球をよく知らなかったし、こんなに長くやるとは思わなかった。
――記者時代の逸話を
野崎氏 かけ出しの頃、三原(元監督)さんや川上(元監督)さんに野球を教わった。秋山(元大洋投手)に球を投げてもらい、打席に立ったこともある。
――記者として、印象に残っていることは
野崎氏 「黒い霧事件」とか、日本社会の激動に合わせるように野球界も揺れ動いたこと。松竹(ロビンス)も映画界とともに消えていった。
――印象に残っている選手は
野崎氏 ONはもちろんだけどイチロー(オリックス)、松阪(西武)、野茂(タイガース)。特にイチローは走攻守の三拍子揃った名選手。
――テレビの解説でもおなじみですが、苦労されたのでは
野崎氏 新聞はスポーツに興味ある人が見るけど、テレビは違う。だからより分かり易く、より興味をもたせるように。表やグラフ、そして表情も使って伝えないと。そういう視点で記事を書くようになった。
――編集委員というお仕事は
野崎氏 コラムなどで社のオピニオンを述べる。野球部で2人いる。今でも記事を書く以上、取材は必要。現場で起こっていることを実際に見聞きして読者の求めていることを書かないと。
会った人の数だけドラマがある。「一期一会」。野崎氏は色紙のサインにこの言葉を選んだ。「様々な経験をした。感動は有名な選手からも無名な選手からももらった」。野球は色々なことを教えてくれた。「野球を語れば世の中の縮図が分かる」。今年、定年を迎えるそうである。
▼野崎靖博氏プロフィール
のざき・やすひろ 昭和15年6月23日生 昭和39年中大を卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。校閲部などを経て野球部へ。大洋、巨人他多くの球団を担当する。野球部次長、野球部長を歴任し、現在編集委員。4月からテレビ朝日系『やじうまワイド』の月、土曜日にレギュラー出演
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