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2年ぶり王座に返り咲き
◆第79回 全日本学生弓道王座決定戦(11・22,23 伊勢神宮弓道場)
晩秋の伊勢で全国の王者たちが覇権を争う王座決定戦。頂点に立ったのは中大だった。
2年ぶりの学生王座優勝。苦しかった1年を最高の形で締めくくった。大会最優秀選手賞に
は渡邊幸太(商2)、優秀選手には桑原良(商4)、佐藤裕樹(商3)が選ばれた。
伊勢弓道場に立ち並んだ姿には風格さえ漂っていた。全国で最もレベルの高いとされる東京都リー
グを制し、伊勢に乗り込んできた中大。勢い、そして何より自信がついていた。
くじ引きの結果、桜美林大、福岡大が名を連ねる最激戦区に入った。しかし、初戦、桜美林大を81中
で下すと続く、難敵・福岡大相手に85中と高的中で寄せ付けず快勝。準決勝では信州大に13本差を
つける圧勝と、試合をこなすごとに的中を上げる強さで決勝進出を果たした。
日を改めての決勝。相手は関東リーグ覇者の城西大。「最後の一歩まで来た。この一歩が大事だ。」
増田監督は選手に言い聞かせた。今季関カレ決勝で明大相手に優勢に試合を進めながら敗れ
た中大。同じ轍を踏むわけにはいかなかった。
序盤に後立、前立で連続して皆中を決め、城西大を呑みこむ。早々に差がついた。流れを完全につか
み、終わってみれば143対125。“あっけなさ”すら残る勝利で優勝を決め、念願の学生王者の称号を
手にした。
「日替わり定食」。今年のチームを増田監督は例えて言う。都リーグ戦。上條剛史(経2)、久保田亮
(理工2)の2年生コンビが大前を任され、チーム一の的中率で試合に勢いをつけた。王座では公式戦
初登場の1年生、藤井健二郎(理工1)を抜てき。堂々とした射で2回戦、準決勝で皆中を出した。上級
生の桑原、佐藤も安定感を見せた。8人の試合出場メンバーのやりくりに苦労していた例年に比べ、今
年は12人近くでレギュラーの座を争った。「組織としては一昨年より優れている」と増田監督は2年前に
四冠を成し遂げたチームを引き合いに出した。絶対的なエースはいない。しかし全員の力は他を圧倒して
いた。
渡邊は柱がいないと言われる今年のチームについて「4年生全員が柱。選手も柱。出てない皆も柱。全
員が全員で柱。」と語る。“日本一”。それは誰のおかげでもない。“中大”という一本の大きな柱で勝ちと
った栄冠だった。
大会結果 @中大 A城西大
全員で掴み取った日本一
第48回 全日本学生ライフル射撃選手権大会(10・31〜11・3 長瀞射撃場)
4日間に渡るインカレ。まさに優勝という頂きへと登りつめる戦いだった。初日は5位。出遅れた。
2日目はトップと17点差の3位。この時点で団体メンバーは6人打ち終えていた。残るは3人。点
数的には厳しい状況となった。しかし誰一人として優勝を諦めるものはいなかった。“最後には勝
てる”。優勝への気持ちは一つだった。
迎えた3日目。「神風が吹いた」(山本監督)。長瀞射撃場に乱風が吹き荒れた。吹く方向が一定では
ない自然の難敵。中大は味方につけた。屋外で行われたSFR三姿勢の別部亜希子(文4)は、他大が
軒並み風に屈する中、崩れて打ち切った。同じ日、室内で1年生の加藤由紀子(文1)がAR立射で588
点の好記録をマーク。2人の活躍で差を26点挽回し、首位へ。わずか9点のリード。全ては最終日、SF
R伏射の本井主将に託された。
「射撃歴7年間であんなに緊張したのは初めて」。優勝への、そして追われる立場という重圧がのしか
かった。普段は競技中に緊張しない本井主将の銃口が揺れ続けた。極限の精神状態の中、本井主将を
突き動かしたのは「負けたくない」という気持ちだった。そして点差は縮まらなかった。“中大優勝”。撃ち
終えた本井主将は涙が止まらなかった。
本井主将は部の団結力を高めるため、様々な努力をした。「優勝するにはみんなが一つになること」を
掲げ、部員全員でよく出かけた。河原で芋煮会も開いた。インカレへ向け、別部と高幡不動で必勝祈願し
た全員のお守りを作って渡した。「誰一人として居場所がないことはない雰囲気」(別部)を目指した。
中川廣文(経1)は「一人一人が家族のよう」と語る。「優勝は出てない部員のおかげ」とも話す山本監督
。本井主将を大黒柱に、部全体が一つになってお互いを支えあい戦った。「このメンバーじゃなきゃ二度と
出来ない優勝」と本井主将は誇らしげに笑みを浮かべた。
大会結果▼団体@中大A日大B明大
箱根への道 「5区の裏側では」
5区山登りで悲劇が起こった。1時間19分14秒。区間19位。総合優勝した駒大につけられた
タイム差はこの区間だけで7分。優勝争いから一転、シード圏外にまで転がり落ちてしまった。
だがその背景には、いくつもの不運が重なり合っていた。
高橋が小田原中継所に立つのが決まったのは元旦。本来10区を予定していた高橋は3日にピ
ークが来るように調整を続けていた。だが5区を予定していた中村が37度の熱を出し、走れる
状況ではなかった。
首脳陣に動揺が走った。その時点で走れるのは高橋のみ。元旦の練習後すぐさま車に乗り、
箱根を下見した。寮に帰った後、ビデオで山の特徴を研究。3年間山登りを経験した藤原主将
からアドバイスをもらい、翌日の本番を迎えた。
しかし、箱根の山は甘くない。高橋は走り始めてすぐに「ヤバイ」と認識した。走り方は
分からない。精神的重圧は余計に体力をむしばんでいく。馬場(大東大)、中井(東海大)
の好走を尻目に次々と抜かされていく。意識がもうろうとするなか、何とか芦ノ湖まで
たどり着いた。それだけで十分だった。
レース後「仕方ない」という声が多く聞かれた。高橋一人に責任を負わせないために、
復路は一丸となって総合5位に滑り込んだ。「あれはブレーキじゃない。高橋はよく
頑張ってくれた」と池上は話す。なぐさめでもフォローでもなく、5区を走らせた時点で
あの結果は覚悟していた。高橋はまだ2回、箱根を走るチャンスが残されている。
この雪辱を晴らすため、高橋にはまだまだ頑張ってもらいたい。
人生いろいろ 「大島博氏」
各界で活躍するOB・OGを訪ねる「人生いろいろ」。第18回はテノール歌手として
活躍中の大島博氏(44)です。
―――現在に至る経緯は
大島氏 学生の時は授業に出ないで混声合唱部で合唱ばかりしていました。そこで
バッハに憧れて、音楽にのめり込むようになったんです。3年の時に音楽を仕事にし
たいと思って、卒業後に芸大の声楽科に進みました。試さないままでは悔いが残る
から、挑戦しようと思ったんです。
―――ドイツ留学について
当時ミュンヘン音大に留学しました。留学中は、自分のために使える時間がすごく
多かった。ドイツ人は音楽の楽しみ方がうまい。音楽は日常生活の一部なんです。
―――のどのいたわり方は
タバコは絶対に吸いません。後はマスクをして寝たり、普段から健康に気を使ってます。
―――趣味は
私の場合、趣味と仕事は切り離せませんね。音楽の歴史的背景など、いろいろ知り
たいから本を読むことが多いですね。
―――今までの思い出は
節目ごとに素晴らしい恩師に出会えたこと。音楽を通じてその生き方を目の当たりに
して、自分の人生の宝になりました。
―――声楽の魅力は
音楽をやる喜びは2つ。声を出す肉体的な喜びと、精神的な喜び。歌った時に何百年
も前の作曲家と一緒になれる気がします。
―――これからの目標は
歌曲の世界に惹かれています。奥が深い。数年前から解説つきのコンサートを続けて
いますが、もっとその素晴らしさを伝えていきたいですね。
―――中大のスポーツについて
自分の母校だから、どういうふうに活躍するか、いつも興味をもってみています。
―――中大生に一言
学生時代は、自分を探す時間だと思う。今は外側からの声で自分を判断しがち。でも自
分の心の奥で何を欲しているのかを見つめて、自分の将来を選んでほしいですね。
声楽について全くの素人の私たちの質問にもわかり易く答えてくださった大島氏
。自分の夢に挑戦してきた大島氏の言葉から、音楽に対する熱意を感じました
大島博氏プロフィール
おおしま・ひろし 昭和33年2月23日生 中大を卒業後、東芸大に入学し声楽を
学ぶ。1991年、C・アバド指揮のベルリンフィル・ジルベスタ―コンサートに出演
したのを始め、宗教曲、とりわけバッハ作品の演奏者として、またドイツ・リート及
び日本歌曲の歌い手として数多くのコンサートに出演している。
2年連続秋2冠達成!
◆東都大学準硬式野球秋季リーグ戦 (9・3〜10・23 八王子市民球場他)
9月に代が替わり、新チームとなった中大。自信を深めるため、新戦力台頭の見極
めなど、初の公式試合は大きな意味のある大会となった。リーグ前半こそややもた
ついたが、後半に巻き返し、2年連続で秋季リーグを制した。攻守に大活躍の冨田
亮主将(法3)がMVPを獲得。代が替わっても中大の強さは変わらなかった。
9月に新チームに移行し、初めて迎える公式戦。主力選手が残り、戦力低下がなかったこと、
昨年の秋季リーグを制したこともあって「普通にやればできる」(冨田主将)。そんな気持ち
が選手たちに広がっていた。
しかし、いざリーグ戦が始まると適時打が出ず「投手陣に頼る試合が続いてしまった」(鈴木
達也・経2)。それに伴って、投手陣の集中力も切れ始めるという悪循環。打順を組替える、
投手二本柱の一人・吉岡伸之(商2)を休ませるなどの策を講ずるも、なかなかチームは
波に乗れない。日大に連敗し勝ち点を落とすと、早くも中大は追い込まれてしまった。
しかし、ここから中大の快進撃は始まった。「(優勝の可能性が低くなって)一戦一戦を勝つ
ことだけに集中できた」(冨田主将)。1試合を勝つために繰り返されるミーティング。全員が
完全に同じ方向を向いた。打線はつながり、投手陣も本来の実力を取り戻した。その結果、
勝ち星を重ね、気がつけば優勝が狙える位置まで勝ち点を稼いでいる。
首位攻防、勝った方が優勝という緊迫した試合となった東海大との最終戦。この試合は
中大の1戦にかける高い集中力を象徴する試合となった。
互いに譲らず0対0で迎えた7回表、主砲・鈴木がファウルボールを追いフェンスに激突。首を
捻挫し担架で運び込まれた。「あのプレーには全く後悔していない。勝ちたくて、1つでもアウト
が欲しくて出たプレーだから」(鈴木)。8回裏にはその鈴木の代役・村上剛志(商2)が劇的な
決勝適時打。1対0で東海大を振り切った。鈴木のプレー、村上が示した控え選手の準備の良さ
、無失点で抑えたバッテリーなど、この試合での中大はまったくスキがなかった。
個性豊かな選手たち。「全員の気持ちをひとつにするのは難しい」と冨田主将は言うが、
全員の力がまとまった時は手がつけられないほど強い。このチームにとってリーグ戦は「通過点」
でしかない。昨年8月の全日ではまさかの初戦敗退。「全日の借りは全日で返す」。試合を重ねる
ごとに強くなるその想い。その気持ちをチームが一つになった時、中大は最強軍団となる。
大会結果 @中大 A東海大 B日大