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●SHUFFLE!(全24話) オススメ度:6.5  二次元美少女オタク
知識  2005年7月よりWOWOW深夜枠にて2クール視聴。
 途中からR-15指定に切り替わったのは、海水浴で亜沙先輩のアレが見えちゃったからなんだろうか…。

 原作:Navel(ゲーム) 原案イラスト:西又葵・鈴平ひろ
 連載:月刊「コンプティーク」(角川コミックス・エース刊)
 監督:細田直人、シリーズ構成:鈴木雅詞
 キャラクターデザイン・総作画監督:平山英嗣
 その他、「ナデシコ」の後藤圭二氏が7話でコンテ・演出・作監を務めたり、物議を醸した19話のサイコホラー風味の演出・コンテは「GIRLS ブラボー」のあおきえい氏と、有名なアニメーターがスポット参加。

 メインアニメーション制作はアスリード。
 それにしても、よくアニメ化(しかも他のビッグタイトルを差し置いて2クール構成)になったなぁと。
 よほどNavelの戦略が上手いのか、偉い人の目に留まった理由は…?

 公式HPはこちらから。
物語  人間が住む「人間界」と神族が住む「神界」、そして魔族が住む「魔界」と3つの世界が突如つながり、人間界に「魔法」がもたらされてから10年・・・・・。
 土見稟は「国立バーベナ学園」に通う高校2年生。幼馴染みの芙蓉楓や悪友の緑葉樹らとともに楽しい学園生活を送っていた。
 そんなある日、稟のクラスに神族と魔族の美少女2人が転校してきたのだ!
 しかも彼女達はなんと・・・・・神王と魔王それぞれの王女様だった!?

感想  原作ゲームは未プレイ。西又葵氏についても、実のところ名前を聞くという程度。
 物語のスタート時から、同居する幼なじみ(芙蓉楓)は主人公の世話をすることが生きがいと言い、学園の先輩(時雨亜沙)も主人公に気のある素振り、おまけに神界と魔界からずっと主人公を想い続けてきたという姫たち(リシアンサス、ネリネ、プリムラ)がやってくるという、やりすぎなくらいのハーレム願望充足アニメ
 縞パンとかコスプレとか水着とか健康的なお色気を盛り込みつつ、主人公・土見稟モテ包囲網の徐々に狭まりゆく過程が、ゆっくり時間をかけて描かれます。

 ところが、後半は主人公を含め各キャラが思い思いに好きな相手にアタックした結果、ヒロインの一人が大暴走して、ハーレムアニメではかつて見たこともないような修羅場が展開
 ここまでヒロインの気持ちを追い込んだアニメは、『君望』ぐらいでしょうか?
 ただ、あちらはもともと三角関係が主題になっていたのに対し、こちらは当初からバリバリの願望充足系と思われていたため、それまでとのギャップに戸惑うこと必至。だからこそ先が気になります。

 主人公の稟は…作品の内外で平凡と評されていたけど、たぶん学園モノの主人公としては中の上といったルックス・性格の持ち主で、感情移入の対象としてはまずまず。
 ヒロインの気持ちに鈍感で、基本的に好意に対して受身である点を、どれくらいマイナスに捉えるかにもよりますが、良いヤツではあります。

 対して、ヒロイン5人の性格付けは、メイン格と思われるシア(リシアンサス)・ネリネ・楓が表層的に現れる行動はさておき、本質的にはいずれも変わらない、という点が特徴的。
 すなわち、主人公にベタ惚れで、主人公の喜ぶことなら何でもする!というサービス精神の持ち主であること。
 ちなみに、後半で3人ともに性格の二面性があらわれてくる展開まで同じです。
 無表情娘のプリムラも、本作におけるマスコットというか、傍観者的な扱いが多いため、あまり目立ちません。
 唯一、ハーレム生活に加わらずちょっと離れたところにあって、主人公に対して自然な態度でそれとなく好意を見せる亜沙先輩が普通に萌えたりして、いつも主人公と一緒にいる女の子たちより、ときどきしか登場しない女の子が逆に際立ってくるという不思議な構造^^;

 で、スタッフの誰が決めたかは知りませんが、主人公の本命が誰に決まるかといえばこれが亜沙先輩になるから面白いというか、意表を突かれます。
 たぶん、『SHUFFLE!』は『Kanon』『君望』『月姫』といったビッグタイトルと違って、そんな展開も許される(誰に?)作品だったのでしょう。だからといって、あるヒロインの精神が崩壊寸前まで追い込まれるのもあり、ということにはなりませんが。

 以下ネタバレのため、これから視聴する予定の人は読まない方が吉。







 18話で主人公の気持ちが亜沙先輩に定まると、シアやネリネがあっさり割り切って「あきらめないもん!」モードになるのはわりと簡単に予測が付いたものの、主人公の世話を自らの"生き甲斐"と宣言してはばからない楓がどう動くかは、もともと興味深いところでした。
 それまでの伏線として、過去に主人公が何らかの経緯で楓に憎まれていたという設定が仄見えていたため、その回収とストーリーへの影響も気になっていたところでした。
 そして19話『忘れ得ぬ想い』で明かされた過去とその後の展開は、それまでの観てきた美少女だらけのハーレム世界という本作への見方を一変させる衝撃的なものでした。

 10年ほど前、母親を事故で亡くして生きる気力を失いかけていた幼い楓に対し、稟が取った行動は「母親の死の原因が自分(稟)にあると嘘を付き、そのように思い込ませる」というもの。
 その結果、主人公を殺してやりたいという強い憎悪の気持ちで復活(?)した楓は、同居人となった稟を実に数年にわたり虐待し続けます
 ところが、楓はある日主人公の部屋で発見した亡き母親の手紙から、実は母親が事故にあった原因が、風邪をひいた楓が旅行先から母親を呼び戻したためであると知り、価値観が根底から覆されるほどのショックを受けます。
 稟への強烈な憎悪は同じくらい強固な贖罪の気持ちへと変わり、稟の世話を生き甲斐とする従順な幼なじみの芙蓉楓というキャラが出来た…というわけです。

 私の印象に強く残ったのは、幼い楓のそら恐ろしい稟への虐待の数々もそうですが、むしろ真実を知った時の楓に起こった、まさにパラダイム・シフトというべき考え方の転換。
 凛への憎しみ糧として生きてきた楓が、降りしきる雨の中外へ飛び出し、車道に身を投げ出して死のうとし、稟に救われてなお「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」と凛の腕の中で泣きじゃくるシーンは、声優さんの迫真に迫る演技も相まって、鳥肌モノでした。

 19話の凄味は、これだけでもお腹いっぱいになるところを、亜沙ばかりに気を取られて楓のことを見向きもしなくなった主人公(家に戻っても楓の用意したご飯を食べず、会話もろくにしない)に対し、お世話するという生き甲斐を失った楓が目に見えて壊れていく様が描かれるところ。
 正直、正視に堪えないくらい痛いです(>_<)
 虚ろな瞳で作った食事を繰り返しゴミ箱に捨てて、心配するプリムラの問いかけにも応えなくなる楓。
 キッチンでスープを作っていたかと思ったら、プリムラが見たナベの中は空っぽ。
 しまいには稟の部屋に入り込み、稟と亜沙のツーショット写真から亜沙を黒く塗りつぶすという行動を起こす楓には((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 そうまで追い詰められた楓に対し、稟はやたらと病弱さが目立つようになった亜沙に気を取られるばかりで気が回らず、まったく理解を示していなかったという点は、スタッフに対して不満のあるところ。
 もうちょっと上手くフォローしてあげても良かったような気がします。
 結局、楓も凛や亜沙を刺すような破滅的な行動は取らなかったので、「ずっと好きでいさせてください」という綺麗なオチでまとまったものの、ひとつ間違えれば明らかに血を見る展開となっていたため、このあたりのストーリー運びにはドキドキしました。

 そして、残るエンディングまでの亜沙のエピソードが、これを超えるインパクトを持っていたなら良かったのですが、これがサッパリ惹かれない話だったのが残念。
 要するに、設定としては人間の亜沙が亜沙ママから受け継いだ魔力が膨大すぎたため、開放しないとじきに氏ぬというわかったようなわからんような話ですね。
 亜沙ママがラス前に語った過去はなるほど上手いと思ったものの、亜沙が魔法を使いたくないという理由は、自分が魔法を使うことで悲しむ母親を見たくない、だけど自分が死ぬことで母親が悲しむのはいい(?)といった、理屈として破綻したものだったため、ヒネくれ者の自分には「ていうかどうせ使うんだろ」と強引な感動の前フリとしての印象しか残らず。

 なんか亜沙と楓のことばかり書いて他のヒロインに触れないのもどうかと思うのですが、客観的に観ればシアやネリネメインのエピソードもキャラの心理を深く描写するという意味では良く出来ていて…
 1クール終わるまでは間違いなくシアがメインヒロインでネリネが対抗馬だと思っていたんですよね、実は^^;
 ただ、何といってもインパクトの点では楓と亜沙の対決(…)に遠く及ばないため、感想が書きづらいところです。

 まとめると、13話までのストーリーは女の子の縞パンに妙にこだわりがあること(?)を除けば、まず普通といっていいハーレムアニメ。
 作画は上質で(美少女アニメでは重要)、亜沙先輩メインの7話「恋愛スクランブル」や、サービス満載の9話「海水浴でサバイバル」、11話「夏のお嬢さんたち」の構成のスマートさなどは見どころですが、点数を付ければ6〜7点といったところ。
 ただし、何といっても終盤の急転直下、フリーフォールな展開は見ごたえがあり、19〜21話は9点です。

音楽  OP:『YOU』(YURIA)
 ED:『innocence』(橋本みゆき)
 ともに作曲はゲーム音楽担当のアッチョリケ…って誰やねん!(笑)

 OPのYURIAさんはアニメの中でも亜沙のお母さんの亜麻さん役で出演していますね。
 これがけっこう重要な役どころだったりするのですが^^;
 OPで個人的に好きな1カットはサビのリピート部分で神界のお姫様バージョンのシア、魔界のお姫様バージョンのネリネを写すところ。ぜひアニメの中でも実現してほしかった。
 EDはなにげにヒロインの優先順位を示していた…?^^;

ボイス
土見稟:杉田智和シア:あおきさやかネリネ:永見はるか芙蓉楓:後藤邑子
時雨亜沙:伊藤美紀プリムラ:ひと美麻弓=タイム:井上美紀カレハ:日向裕羅
緑葉樹:萩原秀樹時雨亜麻:YURIA紅薔薇撫子:竹間千ノ美
神王:小杉十郎太魔王:森川智之など。

 いろいろとツッコミどころの多いキャスティングですが、原作準拠のようなのでまずそこは良かったと。
 日向さん、普通に上手いなと思えるくらい馴染んでましたよ…。
 南お姉さん(分かる人だけ分かってクレ)はほとんど喋らないので、そのへんは残念かも。
 あとは今までカルトな人気を集めてた後藤邑子さんの株がここ一年一般投資家の間でも高騰してますが(?)、楓を演じたことでさらに人気が高まる期待感。

キャラ  性格がどうということではなく、ネリネのニックネームが「リン」であるのはややこしいです。
 文章で視覚的に判別がつくゲームならまだしも、シアは稟のことは「稟くん」ネリネのことは「リンちゃん」と呼び、亜沙先輩は稟のことを「稟ちゃん」と呼ぶため、気になって仕方がありませんでした^^;
 まあ、ネリネが「リン」と呼ばれるのにはちゃんとした理由があるのですが、彼女がメインヒロインでない以上別の名前でも良かったんじゃないかと(酷

 ところで、真面目につっこんでも仕方ないですが、このアニメって神界と魔界と繋がっている意味がほとんどないですよね(笑)。
 神王も魔王も娘に同伴するただの気のいいオジさんだし、プリムラのエピソード(15話)で魔界に行った以外、ずっと人間界で話が展開しますからね…。
 プリムラのエピソードといえば、主人公が彼女のどのへんを家族として扱っていたのか気になりますね。
 取り戻したあとも特に可愛がるでもなく、何だかんだあって家を出たのでは、あまりにプリムラの扱いが可哀想なんじゃないかと…。

作中の一言:シア「がんばるっス!」<唐突に何を(;´Д`)


●Xenosaga THE ANIMATION(全12話) オススメ度:6  中・高
知識  2005年1月よりテレ朝で放送……されたものを1年半あまり"積ん録"してました^^;
 当時あまり話題になっていなかったアニメだけに、下手すると一生お蔵入りの可能性もあったのですが、コンシューマーゲーム「ナムコ×カプコン」(NAMCO)におけるKOS-MOSの凶悪的な強さに惹かれて、そういえばと掘り起こして観ることに。

 つまりは、スパロボをプレーしてガンダムやダンバインを見るという、古くからのファンからするとしたり顔で意見を語る姿にいわれのない怒りを覚える視聴者なわけで…まあそこはそれ^^;

 原作:株式会社ナムコ(『Xenosaga エピソードT 力への意思』)
 監修:山内重保、チーフディレクター:古賀豪
 シリーズ構成/脚本/スーパーバイザー:竹田裕一郎
 キャラクターデザイン:結城信輝、総作画監督:佐藤雅将
 メカニックデザイン:大河広行、CGディレクター:宮原直樹

 キャラデザの結城信輝氏といえば『天空のエスカフローネ』『ヒートガイJ』で見ればそれとわかるタッチの絵を描く人ですが、今回もオープニングでそれとわかるキャラクター。
 でも本編の作画はいわゆる3文字スタッフがメインで作られているために、ちょっと悲惨なことに…。
 メインアニメーション制作は東映アニメーション。

 公式HPはこちらから。
物語  T.C.4767年──発祥の地である地球を棄ててから四千年、人類は未知の存在グノーシスの出現によって、危機に瀕していた。
 技術者シオン・ウヅキが乗り込んだ星団連邦軍の巡洋艦ヴォークリンデは、ゾハルと呼ばれる謎の物体を回収する。
 だが、それはグノーシスを呼び寄せる行為に他ならなかった。
 グノーシスの襲撃により、艦隊が無惨に壊滅していく中、戦闘用アンドロイド・KOS-MOSが、誰の指令を受けることもなく、起動した。

感想  キルシュヴァッサ――――ッ!!(TДT)


 と叫ばずにはいられない最終回を観たあと、気を取り直して。(ぉぃ

 ナムコの人気SFRPGを東映アニメーションがアニメ化。
 …とはいうものの、私は「ゼノギアス」「ゼノサーガ」というシリーズのタイトルは知っていても、中身は知らないという知識ゼロの視聴者なわけで、とりあえず世界観的な話から。

 舞台は人類が地球を捨ててから4千年、数々の恒星に植民しているというえらく遠い未来の話で、主人公は星団連邦軍の巡洋艦ヴォークリンデに乗り込んだヴェクター・インダストリー所属の技官、シオン・ウヅキ。
 ガンダム試作1号機の整備のためアルヴィオンに乗り込んだアナハイム・エレクトロニクスのニナ・パープルトンに変換すれば(ごく一部の人にとって)理解は早いです。
 もっとも、戦艦ヴォークリンデ自体は1.5話ぐらいで轟沈するのですが(爆

 人類はグノーシスという謎の生命体による侵攻を受けており、シオンはそれに対抗すべく開発された戦闘用アンドロイド"KOS-MOS"の開発主任という設定。
 ストーリーは、シオンがヴォークリンデを逃れて、故郷の第二ミルチアに至るまで、様々な人々との出会いや謎めいたKOS-MOSの言動に振り回されるシオンたち、敵対する組織"ユーティック機関"との戦いなどをメインに描いています。
 見どころはシオンとKOS-MOS、レアリアン(合成人間)などの心の交流を描いた人間ドラマと、ほぼ毎回のように挿入される3DCGを駆使した戦闘シーンでしょうか。
 12話通して見た限りでは、シオンは新たな出会いがあるたびに何者かに襲われ、戦闘に巻き込まれています^^;

 登場キャラにはシオンやKOS-MOSを含め美少女(むしろ美女?)が多く配置され、アレン君など三枚目な行動を取る男性キャラがいるおかげでやや緊張感に欠けるところはありますが、基本的にはシリアスな雰囲気です。
 まあぶっちゃけて言えば、12話をかけて壮大なスペース・オペラのうちアルベドという狂った男の起こした事件を描いているだけで、登場キャラクターがやたら多く登場するわりには、結局シオンの周りにいる人物だけで事態は収拾し、物語は終わってしまうんですよね(--;

 物語の構成はそれほど複雑でないにしても、とにかく専門用語の羅列と説明ゼリフ(「○○の××であるあなたが」みたいな)がホントに多くて、それが視聴するうえで一番高いハードルだと思います^^;
 一例を5話のセリフから抜粋して挙げると、
 「ゾハルエミュレーターが全機活性化しています!」
 「アドラクト・インヒビター、出力300%。ゾハルエミュレーターへの波動を抑え切れません!」
 「マザーフレーム・ピエタに侵入警報。バリアントに置換現象を観測」
 「パラダイム汚染進行中」

 ( ゚д゚)
 ……とまあ、余裕のある場面では解説が入るものの、緊迫した場面ではそれが何なのかという説明は放置されたままストーリーが進行していきます。
 説明が入らない用語は、知らないままでいても良いところなんでしょう。たぶん。

 とにかく12話と短い作品なので、科学的な考察は抜きにして、人間関係を中心に見ていった方が面白いかもしれません。
 なんといっても、アンドロイド、サイボーグ、合成人間にクローン、人型機動兵器(エイムス)など、なんでもありな世界です。
 登場キャラのそれぞれの価値観から生まれるすれ違い、予測のつかない行動が観ていて興味深いと思います。

 アンドロイドのKOS-MOSは、ひと目見れば覚えられるような"美少女"の外見でありつつも、中身は開発者のシオンも知りえないブラックボックスがあり、ときどき予測のつかない行動を取ります。
 またその思考は常に論理的解決を優先し、任務遂行のためには時として味方すらも容赦なく巻き込んで攻撃することも。
 その冷徹な行動やトリッキーさが魅力となっているとも言えて、最終兵器彼女なロボ子萌えというものでしょうか<違う

 シオンはかつて憧れの先輩でもあった同僚を、暴走したKOS-MOSに殺害された(その結果KOS-MOSのオリジナルはシオンに頭部を破壊された)というハードな過去を持っており、KOS-MOSにも人間的な感情を芽生えさせたいと願いつつ、兵器として扱わなければならないという複雑な立場に置かれていて、そのへんの葛藤も作品のテーマになっています。

 この作品では、たくさんのキャラクターが一度に同じ場面に登場し、複雑に人間関係が絡み合っているように見えますが、それぞれのキャラクターが抱える物語は、ミルチア紛争という「始まり」を同じくするだけで、別個に捉えられると思います。
 シオンとKOS-MOS、Jrとアルベド、ヨアキムとMOMO&キルシュヴァッサーといったキャラクターたちにそれぞれの物語があり、それが12話でアルベドが共通の「敵」となることで、ひとまず収束していると思われるのです。

 私の印象に残ったのは、百式観測レアリアン(グノーシスを"観測"するための合成人間ver.100という意味らしい)のMOMOと、彼女に複雑な想いを抱くキルシュヴァッサーの物語でした。
 百式-として完成されたMOMOと、その完成にいたるまでに捨てられていった数々の合成人間の最後の生き残りであるキルシュヴァッサー。
 というか、ラス2話で圧倒的にキルシュ萌えになりましたが何か?(爆

 なにやらオリジナル・ゾハルを入手するためのカギを握っているらしく、あちこちから狙われているMOMOも可哀想ではありますが、キルシュのたどってきた壮絶な人生の前には霞んでしまいます。
 実験体としてモルモットにされかかったところを白馬の騎士のようなアルベドに救われた…と思いきや、アヒャヒャなアルベドの人形としての待遇に耐えかねて逃亡し、百式観測レアリアンのふりをしてでも懸命に生きようとしたキルシュ。
 その過程はサイドエピソード的なものと判断されたためか、アニメの中では断片しか語られなかったのが残念です。
 第一話で、人間とレアリアンを分け隔てなく接しようとするシオンと出会って、これからようやく新しい人生が…思ったらまたもアルベドにさらわれ、放置プレイの末にあんな役割を担わされることになろうとは。悲惨です。

 おかげで、アルベドが何でシメオンやら「天の車」といった兵器を入手できたのかとか、キルシュがいくら頑張ったってプラントのパージに成功できたのはご都合的すぎるだろとか、細かい設定に文句を付けたくもなりましたよ。
 それぞれの登場キャラに背負わされた「役割」というものが目に付きすぎて、展開的にはややあざとい印象が残りました。
 もっとも、思っていたよりわけの分からない作品ではなかったので、アニメ化としてはまずまずの成功ではなかったかと。
 オススメ度は6点です。

音楽  音楽:山下康介、選曲:佐藤恭野
 ED:「in this serenity」(Vo:Mayumi Gojo)
 ちなみに歌詞は全部英語ですよ。

 オープニングは「ルールールールルルルルー」と始まる何やら荘厳なコーラスで、これがホントのスペースオペラかと(違う
 まあ映像の半分は本編の使い回しでしたが^^;
 しかし今見ても、わずか1分の間に20人も登場するんだから、覚える気が失せるなぁ…。

ボイス
シオン:前田 愛KOS-MOS:鈴木麻里子ジギー:江原正士
モモ:宍戸留美ケイオス:保志総一朗Jr:川崎恵理子
アレン:平田広明アルベド・ピアソラ:山寺宏一キルシュヴァッサー:広橋涼

 原作どおりのキャスティング?青二プロダクションプロモートなんですな。
 アルベドは演じる人によっては視聴者に不快感を与えかねないキャラクターでしたが、ベテランの山寺さんが演じたことで上手く毒を抑えていたような気がします。
 その他には、やはりKOS-MOS役の鈴木麻里子さんの抑揚を抑えた強い口調が印象的。

キャラ  バージル中尉は原作と違った扱いのようですが、なかなかいい味を出していたと思います。
 第1話の登場シーンは最悪の印象でしたが、Bパートの展開から8話にいたるまで、徐々に良い人化→戦死のフラグを立てられていったのが印象的でした(ぉ

作中の一言:KOS-MOS「了解です、シオン」


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