
★オーバーホールの実践!!★
古い懐中時計はそこいらの時計屋さんではなかなか
修理を受けて貰えない場合が多い。
たとえ引き受けて貰えたとしても、いいかげんな仕事で
適当な修理をされたりしないか心配だし、かと言って
有名な時計師さんにお願いすると、忙しくて
エライ長い納期で待たされたりする。
気の短い人間にとっては、半年も一年も待つのは
我慢出来ないので、自分で修理出来たらどんなに
良いだろうと思う事もあるだろう。
そこで今回は、私が実際に行った素人のOHの模様を
御紹介しようと思う。
初めにお断りしておくが、これは自分でOHする事を
お薦めするものでは無く、素人が安易にOHすると
どういう事になるかをお見せするものです。
ですから、これのマネをして、高価なコレクションを
分解して壊してしまっても、私は一切責任を持ちませんので
そのつもりで御覧下さい。


写真はフランス、シェルブールの時計師 Pichon の
時計である。1780年頃の作。フレンチスタイルの
シングルケース、バージ&フュージー。
今回はコレをベースにOHの手順を御紹介しよう。

まず剣抜きで針を抜く。
エナメルのダイアルを傷付けないように注意。

次に文字盤を外す。
文字盤にはだいたい2〜3本足があるので、地板の間に
見える文字盤の足を止めている真鍮のクサビを抜く。
クサビはテーパー状になっているので、太い方向へ抜きます。
ピンセットでつまんで抜こうとしてもまず無理なので、
細い方から精密ドライバーで押し込むようにして抜きますが、
ヤットコで掴めるスペースがあるならヤットコで抜いても
いいでしょう。ただし、真鍮のクサビは意外と柔らかくて、
きつく掴むと潰れてしまったり、途中で折れたりしますので、
どうしても抜けないようなら無理をせず、
そこで諦めた方がいいです。

クサビは非常に小さく、ピンセットでつまんで飛ばしてしまうと
二度と見つからないので慎重に取り扱う事。、
初心者はピンセットでつまむ時に「必ず無くす」と
思った方がいいです。慣れた人でもなくしやすい
パーツですから。
万一飛ばして無くしてしまったら、細い針金を削るとかして
作るしかないでしょう。
抜いたクサビは簡単な図を書いて、位置を示した場所に
セロテープで止めておく。(なくさないように。)

クサビの大きさ。左上が地板止め。下がテンプの
ヒゲゼンマイ押さえ用。
初心者は必ず無くすパーツです。
十分ご注意を!!
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