■遊び方の基本理念
 本来、遊びにルールは無用。『ゼロ年代MAP』に関して言えば、MAPの制作過程こそが最大の遊びである。さらにその副産物として込み上げてくる『世界』を手中にしているかの様な万能感と、小さな箱庭世界のみにおいて有効な『世界』の命運を握っているかのような操作感は得も言われぬ危険な甘美を極めたものである。カイヨワによる4つの遊びの定義に照らしあわせてみれば、MAPの制作過程は『模倣』、つまり「ごっこ遊び」であり、それに伴う万能感は『イリンクス(めまい)』である。
参照リンク
『遊びと人間』 カイヨワ著  (『*play 児玉 哲彦の研究サイト 』内)


■ゼロ年代MAPにおける用語集
●センターコア(爆心地)
 MAPの中心には時代の象徴的な人物/現象を据える。

●トーテム(守護獣神)
 X/Y軸の各極には「知-痴」「社会派-セカイ系」を象徴する社会現象を配置する。

●トライヴ王(BOSSあるいはトライヴ・キング)
 「春爛漫/演出過剰/A級戦犯/神話創作」の各トライヴを象徴する人物。

●有効
 ゼロ年代をサヴァイブできている、あるいは象徴的な活躍をしている人物。ゼロ年代MAPに載るべき人物を<有効>と呼ぶ。

●墜落
 90年代には<有効>だったがゼロ年代をサヴァイヴできなかった人々。これといった作品を発表せずに細々とTV番組のレギュラーや雑誌連載を持っている場合が多い。パッと思い浮かぶのはGLAY・おちまさと・宮台真司あたりか……。

●欄外
 最初からお呼びでない人たち。

●マッピング
 ゼロ年代MAPのX/Y軸を考慮して人物や社会現象を配置すること。

●デッキ
『ゼロ年代MAP』上で近い位置にポジショニングされたモノ同士はデッキを組むことができる。「アストラル・デッキ」に対して「フュージョン・デッキ」とも呼ぶ。
例:京極夏彦+角川書店=『妖怪利権独占』
例文:「京極夏彦と角川書店で『妖怪利権独占』のデッキを発動!」


●アストラル・デッキ
MAP上の位置、トライヴを越えた別次元で<接続>し合っている人たちで組むことができる。
例:SMAP=
         木村拓哉(痴+セカイ系)
         香取慎吾(知+社会派)
         草薙剛 (痴+セカイ系)
         中居正広(墜落)
         稲垣吾郎(欄外)


●トランス承認
 ゼロ年代MAPは不動のものではなく、常に変化し成長を続ける。よってMAP上の人物/社会現象はその位置を変えることがある。ちなみにトランス系音楽の「恍惚」という意味ではなく「変化(transform)」や「変貌(transfiguration)」の意味。

●ドゥームズ・デイ(地殻変動)
 現行のX/Y軸が根底からくつがえされる様な社会現象が起こった瞬間を『ドゥームズ・デイ』と名付ける。いわゆる<ぼくら>のゲーム・オーバーであり、『ゼロ年代MAP』はこの時点で終局を迎え、新たなる転生を余儀なくされる。必ず訪れるであろう通過儀礼(イニシエーション)の様なもの。

●デュエル
 決闘。『ゼロ年代MAP』は世界を構築するための闘いである。

●デュエリスト
 決闘者。『ゼロ年代MAP』を作成する者、そしてゲームをプレイする者の総称。『ゼロ年代MAP』という名の世界を創りし者たち。

●自分ルール
 激しい思いこみや過ちから勝手に自分一人にしか通用しないデッキをでっちあげてしまう事。
例:池田大作 + マハトマ・ガンジー + キング牧師 + マルコムX=『世界の平和主義者』

●E−STOP(エマージェンシー・ストップ・緊急停止)
 自分ルールを発動させてしまったデュエリストに対してデュエリストやジャッジは、拳を振り上げ「ホールド!」と叫ぶことによって暴走を止めることができる。

●接続
『ゼロ年代MAP』を作成することによって新たに浮かび上がってくる世界の輪郭。それはどこからでも接続可能な超時空的なユビキタスである。あるいは<ここではないどこか>ならば自分は英雄になれるという錯覚が世界との接続を助長する。世界との接続はつまり、束の間の臨死体験に似ている。

●ユビキタス
 本来は「遍在(へんざい)する。同時に、いたるところに、存在する」という意味のラテン語を語源とする。『ゼロ年代MAP』が完成した瞬間、新たに浮かび上がってくる世界のこと。いつでもどこからでも接続可能で、しかし砂上の楼閣のようにもろい。ゼロ年代に退屈した<ぼくら>の遊び場。


■カードゲーム的バトルの提案
1・必要な道具
 MAPに登場する全人物/事象をカード化してラミネート加工するというのが望ましいが、カード化することによって逆に遊戯性が損なわれる可能性もあるので、別に<めくら将棋>のように架空の盤面で行えば良いだけの話である。

2・プレイヤー数
 基本はバトルする人間が2人いれば成立する。しかし極めて抽象的なバトルとなるため、ジャッジ(判定)する人間が一人から複数いるに越したことはない。

3・バトル
 まず先攻が一人のゼロ年代的な人物を提示する。後攻は提示された人物に関連する人物を列挙して、デッキを組み立て適当な名称を付ける。さらに先攻は同じように自分の提示した人物に関連したデッキを作成し、双方どちらがゼロ年代的に<有効>であるかをジャッジする。先攻の提示に対してまず後攻が先にデッキを作成する権利を得るのは公平を期するためである。先攻は自分自身が作成しようとしたデッキを後攻によって提示された場合、素直に投了することを余儀なくされる。あるいは相手が名付けたデッキよりも小粋な名称を付け直すことで反撃することもできる。この行程を互いに攻守交代しつつ繰り返すのである。ちなみにどれだけ多くの人物を組み込んでデッキを組み立てるか、その人数も判定基準となり得る。




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