一年目
今を遡ること4年、98年10月、会社の先輩の紹介で松本道弘先生の私塾、弘道館に初めて見学に訪れる。それから一ヶ月後の11月、どういういきさつで受験することになったのかははっきり覚えていないが、自分はICEEの舞台にいた。大学を卒業した頃(当時の英会話歴6ヶ月)に「英会話」に取り組みだした私の英語力といえば、TOEICで600点くらいの初級であった。しかし、不思議と自信がないわけではなかった(もちろん、あるわけでもなかった)。要は恐いもの知らずだったのである。
さてICEE最初の関門「他己紹介」だが、私自身全く覚えていない。しかし次のピーチのことは覚えている。選んだタイトルは確か“My most memorable experience”だった。ここで決定的な間違いを犯してしまう。「膝が痛い」ことを“wrong knee”と言ってしまった。ジャッジが怪訝な顔をしながら“bad knee ?”と問い直してくれた。さぞかし日本語に詳しいジャッジだったのだろう。結果はステイ。「誰も敗者ではない」というこの試験の理念は承知しているが、そんなことは関係ない。大して勉強をしているわけでもないくせに大きな挫折感を味わった。同じ時期に弘道館に見学に行った英語道場の仲間、清水知奈美さんが、見事に地検の突破を果たして「いやー、英語道場先輩の中島さんのおかげですよ」と謙遜している姿も自分の悔しさを増幅させた。
一年目の感想:「ちきしょー。悔しい。」
二年目
英語の勉強もものすごく熱心にやっていたわけではなかったが、少なくとも継続はしていた。諸先輩方に「おまえは英語が下手すぎる」と揶揄されながら、朝の6:30から45分ほどは英語の勉強にあてていた頃だと思う。
二回目の挑戦。「地検」で何を喋ったかは覚えていない。が、昼休憩時にそばを食いながら「通っててくれー!」とドキドキしながら願っている自分がいた。結果はパス。次の水検に進むことができた。この年の水圏で初めてWhy-Because GameとDiscussionを経験したのだが、なんだかよく分からないうちにここもパス。一年目から一気に飛躍してDebateをすることになった。残念ながらここでステイとなったが自分としては大満足であった(後に2級の証明書を頂く)。そもそもDebateをすることは考えていなかったのだから。しかし、諸先輩には“coincidence”だとか“too early”だとかちゃかされる。満足だったのだが、やはりどこか悔しかった。
二年目の感想:「よし来年は2級であることを証明する」
三年目
当初と比べると随分余裕が出てきた。が、会社の先輩は準優勝の翌年に「地検」で落ちたことがあるらしい。油断大敵。チャレンジャーの気持ちを忘れずに挑むことを心がける。これが意外と重要なのだ。無事に去年と同じディベートの舞台に立つことができた。「これで2級は証明できたよな?」そう自分に確認することができたとき、すこし欲を出す自分に気付く。人間そんなもんでしょ。
前年は全くなかった「Debate頑張る!」という気持ちが生まれてきた。役目は肯定側・第一反駁、否定側の立論は尊敬する先輩の一人である。立論、反対尋問を聞いて、何を言ったらいいのかモヤモヤしていたのだが、作戦タイムのときにアドバイスを頂いたことが功を奏し、「言いたいこと」が二つに絞られた。緊張して声が震えていたが、“We have already got two consensus so far. No1・・・ ”とはっきりそう言えた自分がいた。
結果はパス。パスを告げられ前に出るとき、周囲の仲間が驚きの顔で自分を見つめる。「なんであんたが?」「すごい!」今まで見たことのない風景がそこにあった。少しの優越感に浸る。この「優越感」を持った時点でこの年のICEEは終わったようである。
未知のステージ・火検・第二ラウンドの通訳は自分の能力では全く及びもしなかった。ただ時間が経つのを待つだけであった。「俺にこんなことをさせるなんてとんでもない!」と怒りにも似た感情が沸き起こっていた(世に言う「逆切れ」?)。この年は1級をもらうことができた。
三年目の感想:「二級が証明できた(はず?)。よかった。」
四年目
この年ははっきり言って目標がなかった。「去年、通訳まで行ったのだから今年もできればそこまで」くらいだろうか。しかし、通訳をする自信はなかった。無事に去年と同じ通訳まで進む。Debateが随分良かったらしい。確かに自信を持ってDebateをしていた(肯定・第一反駁)ことは記憶にあたらしい(でもこの自信というのが落とし穴。「慢心」になったときが要注意なわけ)。通訳では去年の怒りにも似た感情はすっかりなくなっており、大きな壁「通訳」に挑戦していた。
この年は結局ここでステイ。結果は前年と同じ1級だったが、周囲からの賛辞はこれまでで最高のものだった。ディベートが良かったのだ。素直に喜んだ。それと同時に「頑張れば通訳もできるようになるのでは」と自分の新たな可能性も感じだしていた。
四年目の感想:「もっと欲を出してもよいのでは?」
<まとめ>
こうして振り返ってみると、一人ではとてもできなかったプロセスをたどっていることにはたと気付きます。一緒に切磋琢磨してきた英語道場のお仲間にありがとう。そして何より、中島さんには下手くそな英語に根気よく付き合っていただいたこと、英語道場という場を与えてくれたことに謝意を表したいと思います。ありがとうございます。
英語を話すとき、聞くとき、読むとき、書くとき、自分の中でまだまだモヤモヤしたものがあります。なんだか息苦しいわけです。「交渉」に進んでも息苦しいことには変わりないのかもしれません。ただ、今よりもう少し楽に呼吸できるようになるのでは。そんなことを考えながら、日々生活しております。
参考情報:TOEIC 785点(02年5月受験)
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