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おれはお前が過ぎし夏にした事を
知っている !!


メン・ジンホ

目次

0.はじめに
1.長崎(佐世保)での長い夜
2.マクドナルド、きれいな女の子、そしてバカ面の2人(私とパクさん!)
3.大阪の道頓堀、東京の歌舞伎町 〜夢のような町〜
4.夜通し飲んで虎になったよ!
5.おわりに



0.はじめに

1999年蒸し暑い盛りだったある夏の日、私と友だちは高鳴る胸を押さえて9泊10日の日本旅行を始めました。
長崎をはじめにして、福岡、奈良、京都、大阪、岡山、名古屋、横浜、東京まで行きましたが、その中でも最も思い出深くて楽しかったいくつかのエピソードについてみなさんに話しましょう。


1.長崎(佐世保)での長い長い夜

私たちは初日、ハウス・テンボスへ行こうとしましたけど、佐世保駅に着いた時間がもう遅くて次の日に行くことにしました。駅の中のコインロッカーにかばんを入れておいてから、駅の周りのあちこちを見て回って、夜12時30分頃駅に戻って来ました。
駅の前に来て、私たちは本当にびっくりしました。駅のすべての扉が閉まっていたからです。
私たちのかばんの中にはお金や身分証、パスポートなどの大切なものが入れてありましたから、私たちはどこにも行けなくなりました。仕方が無くて、私たちは駅の後ろ側の長いベンチで寝ることにしました。

一日中旅をして疲れましたから、すぐ眠り込みましたが、1時間ぐらい寝たかな・・・、急に周りがうるさくなって目が覚めてしました。気がついてから状況を見ると、2人のお巡りさんが友達と何か話していました。どうしたことか友達に聞いてみると、お巡りさんが身分証とパスポートを見せてくれと言いましたが今持っていないからそれを説明していた、とのことです。
でも、私たちがどんなに説明をしてもお巡りさんには信じられなかったようで、結局、私たちはお巡りさんといっしょに交番へ行きました。

交番で夜明けの5時まで調査を受けました。お巡りさんは私たちを不法滞在者と思ったようでした。でも、思ったより本当に親切でした。お茶も入れてくれましたし、タバコもくれましたが、その時吸ってみたホープというタバコはすごくおいしかったです。そして、お巡りさんたちと日本のプロ野球とか Jリーグに進出している韓国の有名な選手について話しました。本当に楽しかったです。
韓国のお巡りさんは普通、ちょっと恐いイメージが強いですけど、私たちが会った日本のお巡りさんはぜんぜん恐くなく、かえって面白かったし、とても親切でした。
5時になって駅へ行ってから、かばんを取り出して、お巡りさんにパスポートを見せてあげてからお巡りさんに挨拶をして、まっすぐハウス・テンボスへ行きました。
生まれてから始めて交番に行ってみましたけど、とても面白かったですし、日本人の親切さに感動を受けました。


2.マクドナルド、きれいな女の子、そしてバカ面の2人(私とパクさん!)

旅行6日目、横浜へ行った時のことです。私たちはチャイナ・タウンへ行く前に日本丸メモリアル・パークへ行きました。
でも、行ったのが早すぎて、まだ入場できませんでした。それで、まず朝ご飯を食べることにして、近くのマクドナルドに入りました。

ハンバーガーなどを買おうと店員の顔を見た時、私は話すことを忘れてしまいました。 店員は20歳ぐらいの女の子でしたが、すごく可愛くてきれいでしたから、本当に一目でぞっこん惚れ込んでしまったんです。
ハンバーガーを食べながら、私と友だちはずっと彼女を見ながら、ハンバーガーが口に入るか鼻に入るかも分からなかったんです。わざわざゆっくり食べて、彼女の顔を1分でも長く見たかったですけど、もう入場時間になっていて、友達といっしょに店を出ました。
でも、入場の後、何を見ても頭の中には彼女の顔が思い出されて我慢できませんでした。

少しでも話してみたくて、私たちは昼ご飯もそこで食べることにして、またマクドナルドに行きました。
彼女は相変わらず同じ所でかわいく笑っていました。
けれども、私は朝と同じ様に 「ハンバーガーセットふたつください。」 としか言うことができませんでした。顔は赤くなって声も震えましたから、とても恥ずかしかったです。
30分ぐらいハンバーガーを食べましたが、なんの話もできないまま店を出るしかありませんでした。

それから午後5時になって今度は必ず話しかけてみようと決心してまた行きましたが、もう遅かったようです。彼女は退勤したのか、見えませんでした。
さびしい心でハンバーガーを食べてから店を出ましたけど、一日中ハンバーガーだけ食べましたから胃がもたれました。
でも、今でも彼女のかわいい顔が記憶に残ります。


3.大阪の道頓堀、東京の歌舞伎町 〜夢のような町〜

私たちは観光案内図を見て、大阪でいちばん有名な所へ行くことにして、大阪城をはじめに夜には最後に道頓堀へ行きました。
道頓堀は案内図にははっきり、いろいろな食べ物がたくさんある食道楽の天国と書いてあって、行く前からおいしいものがたくさん食べられると思って、とても楽しみになりました。道頓堀には運河もいくつかあって、大変すばらしかったです。

私たちは一日中歩き回ってかなり足が痛かったですから、しばらく橋の上で休んでいましたが、いきなりある若い女の人2人が私たちの所に来て、急に私たちと腕を組んで何か書いてある紙をくれました。
つい、うっかり紙をもらって見ると、「1時間基本5千円! 最高のサービス、ビール2びん無料、幻想的で立派なショー」 などの言葉が書いてありました。
私たちは少なからず面食らって、「すみませんが、私たちはぜんぜん関心がないです。」 と言いながら紙を返しましたけど、2人の女の人は諦らめなくて、そのまま私たちをつかまえて 「一応一回行ってみましょう。気に入らなければ出てもいいです。」 と言いました。どうすればいいか、よく分からなくて本当に困りました。
そんな女性たちがまわりに大勢いたので、10メートルに一回ずつぐらい新しい女性につかまって、その時ごとに 「私たち、お金もなくて、外国人ですし、忙しいからだめです。」 と言いながら本当に苦労しました。
後で知ることになりましたけど、道頓堀は食道楽だけじゃなくて歓楽街でもかなり有名な所でした。

そして、東京へ行った時は歌舞伎町と言う日本で最も有名で代表的な歓楽街へ行ってみました。
歌舞伎町はやはり派手でにぎやかな所でした。
夜食の後、居酒屋の前でタバコを吸いながら友達とこれからの計画について話しているとき、いきなりサングラスをかけて黒い洋服を着ている一人の黒人が私たちのところに来ました。
彼は小さい名刺のような物を私たちにくれました。でも、それは名刺ではなくて道頓堀で女の子がくれたのとほとんど同じ内容が書いてある物でした。
その黒人は日本語が下手でしたけど、何かを説明しようとたいへん頑張っていました。私たちは彼がどんな話をしたがっているのかをよく知っていましたから、彼の話を終わりまで聞かないで、逃げるようにそこから他の所に行きました。

それで、ある劇場の前に着きました。そこには大勢人が集まっていました。
私たちがタバコを吸いながらしばらく休んでいた時、急に誰かが私の背中を強く押しました。びっくりして振り返った私は、もっと面食らったんです。
若い女の子が赤いパンティをはいて、首には四角いボール紙をかけて、私ばかりでなく周りのほかの人にも同じように背中をぶちながら笑っていました。でも、みんなまったく怒らなくて、かえって面白がっていました。
どうして彼女がそんな行動をするのか、よく分からなかったんですけど、みんな楽しがっていましたから、私もただ笑ってしまいました。

とにかく偶然な切っ掛けでしたけど、日本の歓楽街でいろいろな人に会って、たくさんの物も見られて本当にいい勉強になりました。


4.夜通し飲んで虎になったよ!

旅行の最後の日、東京から博多まで新幹線に乗って帰りました。
博多に着いたばかりの時、駅の近くのグリーンホテルに泊まることにしてから、友達とお酒を飲みに行きました。
博多ではお酒を飲んだことがなかったので、どこがいいかよく知らなくて、ただ目についたきれいな店に入りました。
その店は雰囲気もいいし、私たちのような若者も大勢いましたから、とても気に入りました。でも、私は次の日韓国へ帰って2日後、まっすぐ軍隊へ行かなければならなかったので、心が少し重かったです。男性ならだれも行くはずのところで、まったく恐がったり心配したりする必要はないと思っていましたけど、はたして時間が近づいてくると気持ちがすごく微妙になりました。

それでちょっと憂鬱な気持ちでお酒を飲んでいましたが、その時となりの席の男の人が私たちに話しかけました。
彼は恋人と2人でお酒を飲みに来ていて、年は20歳で私たちより1歳下でした。年の違いも少なくて、話もよく通じ合って、私たちはすぐ親しくなりました。
お互いに差しつ差されつ、すごく楽しくお酒を飲みました。彼とはサッカー、野球などのスポーツについての話から、北朝鮮についての話もしながら、本当に時間が経つのも知らないで夜通し飲んで、いつからかは知らないけど、かなり酔っ払って4時半頃ホテルに戻りました。

ホテルでお風呂に入ることも忘れて、すぐ眠りました。
どれほど寝たか、窓からの光がまぶしくて、目を開けて時計を見てたいへんびっくりしました。飛行機の時間は12時30分でしたけど、その時もう12時5分だったんです。
顔も洗わないまま急いで荷物を取りまとめてから、タクシーに乗って空港に行きました。飲み過ぎでまだ頭も痛くて眩しかったですけど、空港に着いてすぐ、まるで飛ぶように階段を上がって、ようやく飛行機の時間に間に合いましたが、万一その時遅れて飛行機に乗ることが出来なかったら、私たちはお金もあまり持っていなかったですから、どうなったか今思っても本当にハラハラします。


5.おわりに

ここまでが私たちの旅行のエピソードですけど、ほかの人が見るとちょっとバカのようで、情けない感じがするかも知れません。
でも、私たちには日本での9泊10日がいつも楽しかったのではありません。

日本の高い物価のせいでお金を惜しんでほとんど6日ぐらいは公園とか駅の中で野宿しましたし、朝には駅のトイレで歯を磨いて顔も洗いました。そして、食事もいつもラーメン、うどん、弁当などを食べて、韓国に帰った時ほんとうに痩せていました。
その代わり、有名な所へ行った時は入場料がいくら高くても構わずに、すべて入ってみました。それで、後悔はまったくないです。

お金をたくさん持って行って、いい食べ物も食べて、立派なホテルに泊まるのもいいですけど、若い時には私たちのように苦労しながら旅行するのもこれからの人生にいい経験になって、役に立つと思います。

今までお読みくださいまして、どうもありがとうございました。