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カリンの大阪弁講座
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その5 「〜やん」を使いこなそう
「さて、今回も始まりました。カリンの大阪弁講座。先生の鶴原花鈴です」
「私が生徒の喜多見遥です。そして何故か園児服です!」
「似おてるで」
「あははははっ!」
「ほんなら早速やけど、今日の講義内容はこれです」

「〜やん」を使いこなそう

「『ちゃう』の時みたいに、『〜やん』にも横浜の『〜じゃん』以外の意味があるのかな?」
「そうやねん。
 ただ、どうやら横浜の『〜じゃん』より愛知県の三河地域や静岡県で使われてる『〜じゃん』に
 近いみたいやねん」
「ん?横浜以外でも『〜じゃん』って使うの?」
「『〜じゃん』は元々中部地方の言葉で、それが神奈川県を経由して関東地方に入ってきてんで。
 ちなみに、三河・静岡から入ってきたゆう説と山梨から入ってきたゆう説があるらしいわ」
「そうだったんだ…『〜じゃん』は横浜が元祖だと思ってたのに…ちょっとショック」
「そやけど、現在全国に知られてる『〜じゃん』の使い方は、横浜流の使い方のはずやで」
「そっか。じゃあ、自信を持たなくちゃね」
「ほんで、『〜やん』についてやねんけど、
 まずは、横浜の『〜じゃん』と同じで『〜じゃないか』の意味があんねん」
「『そこにあるじゃん』が『そこにあるやん』とかって事よね?」
「うん、そうや。ただ、『〜やん』には、
 横浜の『〜じゃん』にある『あいつもそう思ってんじゃん?』てゆうような
 当て推量の使い方はあれへんねん。 
 これは三河や静岡の『〜じゃん』にも共通するらしいで」
「横浜独特の『〜じゃん』もあるにはあるのね。なんか、いい感じじゃん」
「遥ぁ、『〜じゃん』やなしに『〜やん』の話さしてぇな」
「ごめんごめん。『〜やん』には他にどんな使い方があるの?」
「例えば、『昨日遥とお風呂入ってんやん、そしたら急に停電なってん』とか」
「何そんなプライベートな事、さらっと言ってんのよ!
 …あ、この『〜やん』は確かに『〜じゃないか』とは違うわね」
「この『〜やん』は繋ぎの『〜やん』やねん。
 東京圏の言葉に訳すとしたら『〜けどね』くらいの意味合いになるんかな。
 こういう時の『〜けど』には逆接の意味はあれへんやろ?
 それとおんなじで、この『〜やん』には『〜じゃないか』みたいな確認の意味はあれへんねん」
「『昨日花鈴とお風呂に入ったんだけどね、そしたら急に停電になったの』
 …うーん、まぁ納得かな」
「これは三河や静岡、そして名古屋の若年層での『〜じゃん』や
 博多の『〜っちゃん』にも使われてる用法らしいで?」
「なるほど。この点が、『〜やん』が横浜より東海地方の『〜じゃん』に近いって理由なわけね」
「そやねん。以上を表にまとめるとこうなります」

「〜やん」は「〜じゃないか」の他に、
会話を繋ぐための「〜けどね」のような働きをすることがある
これは東海地域の「〜じゃん」にも言えることである。

「今回は結構簡単じゃん?」
「遥ぁ、それ『じゃん』言いたけだけやろ〜。あ、もう終わりの時間やて。
 みなさん。ほんなら、また見たってなぁ」
「じゃあ、またね」
カリンの大阪弁講座 その5