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■障害者差別禁止法 要綱案(第二次案) 2003.12.08現在
障害者政策研究全国実行委員会内 「障害者差別禁止法」作業チーム
赤字が修正、新規部分
【第U章】 障害をもつ人への差別禁止と権利に関する基本事項
U−5 情報保障とコミュニケーション
1 情報とコミュニケーションに関する権利
(1) 障害をもつ人は、自らが選択する方法により、あらゆる種類の情報を利用し、享受し、また表現する権利をもつ。その利用及び享受に際しては、必要に応じて、情報の提供形態を変換することを妨げられない。
(2) 障害をもつ人は、前項の権利の実現を図るために、国および地方公共団体に環境整備を求める権利を有する。 2 情報とコミュニケーションに関する差別禁止
前記「1 情報とコミュニケーションに関する権利」の(1)(2)の権利を、障害を理由として制限されること、あるいは次項以下の手段等の保障を怠ることは差別であり、禁止される。
3 配慮義務
(1) 国および地方公共団体は、行政施策に関わる事項の公表にあたっては、常に、以下に例示するような障害に対応した措置をとらなければならない。
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印刷物は、点字印刷および音訳での利用を可能とする。
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音声によるものは、文字への変換や手話への翻訳を行う。
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映像や画像によるものは、音声や触覚による認識も可能なようにする。
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文章によるものは、平易な用語や文体を用いた版も作成する。
(2) 前記1.〜4.の措置をとられたものの利用・入手に際しては、そうした措置がとられていないものの利用・入手に際して必要な手間・対価以上の負担を障害をもつ人に課してはならない。議会や司法機関もまた同様の義務を負う。
(3) 国および地方公共団体は、放送事業者や電気通信事業者等情報の提供や利用に関わる事業の事業者に対し、障害をもつ人が円滑に利用できるように、設備等の整備を支援しなければならない。
(4) 国および地方公共団体は、前記(3)の事業者の各事業が国および地方公共団体の免許・許可等に係るものであるときは、その免許・許可等の条件に障害をもつ人への適切な整備を含めなければならない。
(5) 国および地方公共団体は、総則9に掲げる各手段の円滑な利用及び障害をもつ人それぞれに使いやすい補償を講じなければならない。
(6) 放送事業者・電気通信事業者・出版社・新聞社等情報の提供や利用に関わる事業者は、国および地方公共団体に準じ、障害をもつ人の情報を利用・享受あるいは表現する権利の実現のために必要な対応をとらなければならない。
(7) 前記(1)〜(6)の各対応の実施要領については、国および地方公共団体と事業者の代表および障害をもつ人の代表による協議機関を設置して作成しなければならない。
(8)事業者は、総則9に掲げる各手段の円滑な利用及び障害をもつ人それぞれに使いやすい保障手段を講じなければならない。
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補足説明 
知る権利、表現する権利は、憲法や国際人権規約に保障されている基本的人権の代表的な権利です。
この権利が障害をもつ人にとっては、十全に保障されているとはとてもいえない現状があります。たとえば、テレビ番組に字幕を付けている番組は、二○○一年時点でNHK総合で二三%弱、民放キー五局では全番組のわずか六・三%に過ぎません。点字による文書はまだまだ限られたものでしか作成されていません。文章の読解に困難をもつ知的障害をもつ人たちへの対応は、まだほとんど意識されてもいません。
このような現状を変え、障害をもつ人が幅広く情報を享受・利用し、また表現することを保障する条項です。
「3 配慮義務」の(4)項は、放送事業や電気通信事業は国の免許・許可事業ですから、その仕組みを利用して、それらのユニバーサルデザイン化を進めることを国の義務とする条項です。
ところで、表現物を障害をもつ人にとって利用しやすくする場合、その表現物の媒体を適当なものに変換させたり、表現に改変を施す必要が生じる場合が多くあります。この際著作権の保護や表現の自由と軋轢を生じることが現状では少なくありません。それが障害をもつ人の情報の享受や表現の自由を制約する結果を生じさせています。そうした権利や自由と、障害をもつ人が利用する権利との調和を図る必要があります。しかもその調和は、いわゆる「お互い様」ということではなく、障害をもつ人の権利を保障することを前提としなければなりません。なぜなら見えないこと・聞こえないこと・読めないことも人間のありようであり、表現はその人間のありように沿った範囲でのみ成立するものだからです。
著作権や表現の自由にも、合理的な理由に基づく限界はあります。その「合理的な理由」に障害をもつ人の権利保障が含まれていると考えるのです。
注 ここでいう字幕は、クローズドキャプションといわれているものです。この字幕を見るためには、それに対応した機能のある文字放送受信装置が必要です(装置を内蔵したテレビもあります)。この装置は日常生活用具に指定されていますので、聴覚障害者世帯では自己負担はほとんどなしで購入できます。ただでさえ少ない字幕付き番組ですが、対応した装置がなければそれを見ることもできないのです。一方アメリカでは、一四インチ以上のテレビには字幕表示装置(デコーダー)の内蔵が義務づけられています。アメリカと日本では字幕表示の規格が違うので、一概には比較できませんが、こうした対応を日本でもメーカーはすべきです。 |
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