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衝動コントロールの問題

[間歇性爆発障害] [盗癖] [放火癖] [病的賭博] [脱毛癖]

人間が本質的に攻撃的で性的な快感を求める衝動を持っているのは他の動物と一緒です。

このような衝動は縄張り、再生産(子孫を作る)、探索行動において進化的に重要な意味を持っています。

人間が動物と違うところは(-_-;)そのような衝動をいったん延期して、長期的な視野から目的を達して、モラルや、責任を重視できるところでしょう。

衝動をすぐに実行することは長期的に見て人間社会では成功しません。

このように衝動コントロールをする性質は、幼少児期の体験が大きく物を言うといわれています。このころに衝動性をどうコントロール出来るかによって、その子が大人になってどうなるかということがある程度予言出来るものです。もちろん多くの人は成人になるにしたがってコントロールは良くなるものです。

病気によって衝動コントロールが悪くなる場合もあります。精神的余裕が無くなるといかなる場合でも衝動的になってしまうものです。またアルコールを飲んで宴会などで、信じられないような衝動性を発揮してしまうのは皆さんよくご存知のことでしょう(-_-;)。酒の席での狼藉、性行動における失敗は、衝動コントロールが酒や薬物などによって悪くなる典型的な例です。

また脳卒中や痴呆、頭部外傷に冒された人は前の人格からは考えられないようなことをしたりします。例えば痴呆の老人が看護婦さんを襲ったり、もとは非常に徳の高い人が公衆の面前で露出したり、自慰行為に及んだりしてしまいます。

また精神障害や感情の乱れによって衝動コントロールが崩壊してしまう場合もあります。うつ病の母親がいきなり子供たちを道ずれに心中を図ったり、躁病の人が数千万の家具をいきなり購入してしまったりとかです。パラノイアの患者さん(八つ墓村など)が世間が自分を馬鹿にしていると思い込み、人々を銃などで殺害して歩いたりすることもあります。反社会性や境界例人格障害によっても向こう見ずな、反社会的で自己破壊的な衝動が見られます。

そのように基本に病気がある場合はその病気の治療が基本です。例えばアルコール依存者の場合禁酒などです。

以下に5つの衝動コントロールの崩壊する例を挙げて行きます。それらは、間歇性爆発障害、盗癖、放火狂、病的賭博、脱毛癖です。それらは症状は違っても衝動コントロールの悪さという点では共通しています。つまり衝動が頭をもたげてきてそれを押さえることができません。衝動を一時的には押さえることができても、時間が経つに連れて(秒単位、あるいは年単位)衝動が蓄積していくのです。そしてついに最悪の形で爆発してしまう場合もあります。衝動を開放するときそのものは快感や喜びが伴いますが結果として衝動をコントロールできなかった罪悪感にさいなまれてしまいます。そしてまた同じように衝動が蓄積される悪循環を繰り返します。

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間歇性爆発障害

時々不用意にかんしゃくを起こしてしまう障害です。たとえば子供が靴を揃えなかったからといって顔が腫れ上がるぐらい叩いたり、ある女性が太っているといわれたために、言った人の車に火をつけてしまったりとか、書類の不備を指摘されて上司をいきなり殴ってしまったりとかするのです。

このようなことをする人は時として、二重人格のような感じを与えることがあります。つまり日ごろは臆病で静かなのに、突然コントロールのつかない衝撃的な行動に出てしまうのです。この様な行動は全く警告なしで起こります。そしてすぐにさめてしまうのです。そのためいったん衝動が収まるとまるで自分が痴人か怪獣にでもなってしまったのかと思いひどく後悔し、他の人を傷つけたのではないかとまるで自分がやったことではないかのように心配します。

家族や同僚、友人がそうした衝動のはけ口になってしまうのが普通です。

間歇性衝動障害の診断

  • 怒りや脅迫、暴力などのコントロールを失うことがたびたびある。
  • その行動は現実の必要とはつりあわないものである。
  • アルコールや薬物、身体、精神病などの原因を持たない。

 間歇性衝動障害のみわけ方

ほとんどの暴力は精神病とは何の関わりも無いものです。しかしながら薬物や精神、身体疾患で衝動コントロールが悪くなる場合もあり、最初にそのような原因が無いか見分ける必要があります。例えば薬物依存、頭部外傷(特に前頭葉障害)、痴呆、てんかん、そう、分裂病、人格障害、パラノイアなどです。

刑法犯にはアルコールなどの薬物がかかわっているものが半分ぐらいであるという話もあります。薬物を使用した場合には、攻撃的行動は通常(人口の2%)の約10倍になるという報告もあります。またパラノイアや感情的にかなり追いつめられている場合約3倍になるといわれています。

大体において人間は弱肉強食の社会の頂点に立つものであって、攻撃などの衝動は本質的なものであると言っても良いでしょう。

ほとんどの攻撃は目的を持った行動、例えば正当防衛、商売、復讐、または社会的家庭的に優位に立つこと、戦争、政治、などに発揮されます。そのような場合如何に攻撃が激しいものであっても目的に沿うものであれば、異常とは言えないでしょう。

間歇性衝動障害の場合はそのような衝動が目的とかけ離れていると思われる場合です。

男性の生来の衝動は人間の基本的な動機となるといってもよいでしょう。私たちが様々なスポーツ、プロ野球、ラグビー、空手、柔道などの社会的に衝動を受け入れられやすい活動に、興味を持つのはそのような衝動を開放するためであるといえるかもしれません。

間歇性衝動障害の場合、離婚、逮捕、失職などの社会的な不都合に追い込まれ、うまく衝動をコントロール出来ないような事態が起きます。

治療

まず衝動を開放したことにより起きた事柄に責任を取ることが大事です。またそれにより治療の目的意識がつくでしょう。

衝動のきっかけが何だったかを知る洞察には心理療法が役立つこともあります。

この場合衝動を言語化(言葉にする)のが大事です。それが衝動を開放することにもなります。例えばなぜ腹がたったのかなどを口に出して言ってみます。

注意を他にそらすこと(息こらえ、手をつねる、物に当たる(-_-;)、冷水に顔手を突っ込むなど、熱いお風呂につかるんど)も役立ちます。つまり衝動が時間切れになるのを待つわけです。このようなことは簡単なことですが衝動をコントロールするのにはとても役に立つのです。

とにかくやってみるという治療の動機づけが必要なのは言うまでも無いですが(-_-;)。

薬物治療としては、向精神薬、βブロッカー、抗てんかん薬、抗うつ薬、気分調整薬(リーマスなど)は攻撃的衝動をコントロールするのに役立ちます。

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盗癖

盗みは人間だけでなく動物にもありふれた現象です。つまり価値のある物を労無くして手に入れるというわけです。もし捕まらないのであれば泥棒、株式(インサイダー)投資家、脱税者、職業的窃盗団、偽美術品商、密輸入業、麻薬密売人などほど割のいい商売はないでしょう。

なぜ銀行強盗をするのか?それは“そこにお金があるから”です。ある登山家が山に登るのはそこに山があるからであるといったのは有名な話です。

暴力団やギャングなどに入るために通化儀式、試験として、泥棒をすることが求められる場合もあります。

つまり盗みは精神疾患とは何の関係も無い場合が多いわけです。私たちがここで精神疾患としてあげる盗癖は、そのように目的が無いにもかかわらず盗むのを止められないというような場合に限られます。

すなわち10億円の資産を持っているのに、50円のガムをするのが止められない人がいたとしましょう。この人はそのものの価値を求めているのではなく、それをすることによるスリル、ストレスの解消が目的になっているわけです。ときにはそのガムを食べることも無く捨ててしまうこともあるでしょう。店に返してしまう場合もあります。

大した価値も無いものに人生をかけてしまうわけです。捕まってもあほな泥棒(大金持の)ということで世間の笑い者になってしまうでしょう。

盗癖のある人はある状況(スーパーマーケット、百貨店)などにある場合がきっかけとなり、すりなどに及びます。

この衝動は一日の内、あるいは季節、月経周期などによっても変動します。そして暇だったり(小人閑居して悪事をなす?)ストレスが溜まったりすると行動に出る場合もあります。行動は単独で、秘密裏に、衝動的に行われ、職業的な泥棒の持つようなセンスが無いのが普通です。そのため捕まってから、どう考えても不必要な窃盗行動、つまり盗癖であると見られて精神科医の診察に至ることが多いわけです。

盗癖の診断基準

  • 金銭的な価値や人生における価値を考えた場合全く盗む必要の無いものを盗んでしまう
  • 窃盗に及ぶ直前に、緊張が高まり、窃盗を行ったことにより喜びや快感を覚える
  • 攻撃心や復讐、金銭的目標のために実施しているのではない

 

盗癖のみわけかた

ほとんどの窃盗は精神疾患によるのではなく、犯罪行為です。ほとんどのすりは盗癖とは関係なく、単にもの欲しさでやっているわけであり、これは立派な犯罪でございます(-_-)。

まれですが精神疾患が盗癖の原因になっている場合があります、例えばそう、大うつ病、分裂病、反社会性人格障害、物質依存などです。

盗癖が他の犯罪行動と違うのは目的です。つまり物を盗むことによりストレスを開放するという衝動に耐えられないのです。

DSM4に盗癖があることがすりなどの犯罪を軽減したりするとすればそれは本末転倒です。治療は後でやるとしてしっかり社会的責任は取ってください(-_-)。

一生の中で一回も想像の中ででも物を取ろうとした、あるいはほしいと思ったことがないという人は極めて珍しいといえます。盗癖の場合比較的若いころに発症しそのスリルが忘れられず、慢性的な経過を取り、逮捕などの社会的崩壊を招くのが普通です。

治療

珍しい疾患?のために研究は進んでいません。治療の目的は、逮捕などの問題に至る前に衝動のコントロールをつけるというものでしょう。つまり禁欲的アプローチです。スーパーや百貨店などのきっかけとなる状況を避けることです。アルコール依存者が居酒屋を避けて通るのと同じです。

陰性強化(条件付け)つまり盗癖をいやなイメージと結び付ける、脱感作(盗癖につながる緊張感などをコントロール)、注意の転換(いきこらえ、つねるなど)も試されます。抗うつ薬の効果は不定です。

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放火癖

火というのはいろいろな目的で用いられます。料理はもちろんのこと、火災保険を手に入れる、復讐、公共物の破壊、政治活動(旗を燃やしたり)などで注意をひくためなどです。

江戸時代の八百屋お七さんは恋人に会いたいがために江戸八百屋町を火の海にしました。

また薬物中毒、分裂病などの妄想に伴って放火が行われる(火をつけろという幻聴によるもの)場合もあります。

放火癖の場合そうした目的が全くなく単に火が好きであるということで、建物に火をつけたりするわけです。放火をすることにより快感を得るわけです。消防士に放火癖のあるものが時として混じってしまっているのは耳にすることがあります(誤解の無い様にm(__)m)。

放火癖のある人は小さいころから火や、消防士、コンロ等に興味を持っているものです。放火に至らなくても消防の無線が聞ける受信機を手に入れて火事の現場に必ず向かうという人もいます。

また火災報知器を火事も無いのに鳴らしてその反応を楽しんだりしてしまいます。

放火癖は繰り返されるものであるために時には通常何百回にも及び著しい器物の損傷につながります。

放火癖の診断基準

  • 目的を持って、慎重に行動して放火を繰り返している。
  • 実行の直前に緊張したり、感情的に高まったりして、放火の実行後満足感、開放感、快感を得る。
  • 火や火に関係する道具、施設、職業などに興味がある。
  • 保険金入手や、政治的目的、犯罪の隠匿、また怒りや復讐の表現やまたは自分の人生を改善するなどが放火の目的ではない 

 

放火癖のみわけ方

目的が純粋に火を見たい、またはそれに対する人々の反応(マスコミなど含め)見てみたいということが目的である事が診断に必要です。

次に精神疾患ではないことを確認する必要があります。放火癖のある人を実際の精神科臨床で見ることはまれです。大体は刑務所に入っていくものでありそれが当然のことです(-_-)。

私たちは花火を見るのが好きですよね。火を見るだけで心が和むという人もいます。エネルギーの象徴でもありますし。また子供というのは大体火遊びが好きなものです。また雪の中の暖炉の火は心が和みますよね?。

しかし子供の行き過ぎた火遊びは、やけどの原因にもなりますし、後に放火癖がつく可能性は低いとしても注意して止めさせるべきです。

治療

放火癖が治るものかどうかは別としても、その悲惨な結果を考えれば、一応試してみる価値はあるでしょう。もちろん犯罪の責任はしっかり取ってからであり、放火癖の診断がついたからといって罪は免れません。

放火のきっかけになる環境、気持ち(ストレスなど)などを良く洞察させられれば効果があるのかもしれません(-_-;)。

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病的賭博

パチンコ、競馬、競輪、オートレース、麻雀、宝くじ、株式投資?サッカーくじ?などなどギャンブルはこの世にあふれかえっています。大体成人の8割は何らかのギャンブルに一回は手を染めたことがあるということです。

賭博については、社会的賭博つまりときどき経済的に余裕がある範囲で行って生活に支障が無いもの、職業賭博(プロ)、つまり非常にセンスが良く賭博によって生計を立てられるもの、そしてここで問題にする病的賭博に分けられます。

日本で約100万人の人が病的賭博、すなわちギャンブルへの依存によって生活に何らかの影響が出ていると考えられています。

病的賭博は、薬物依存に良く似ています。つまり心理的耐性ができ禁断症状も出てきます。

耐性は最初は3000円ぐらいで済んでいたパチンコ代が、10万円つぎ込んでも満足できないというような形で現れます。

禁断症状はギャンブルをやってないとそのことで頭が一杯になったり、落ち込んだり感情的に不安定になったりすることにより現れます。アルコール依存症と似ていることもあって、アメリカではアルコール依存症の断酒会のようにギャンブルを止めるための自助会も誕生しています。

負けを埋めるために次から次へとお金をつぎ込んでどつぼにはまる心理状態は、良く見られるものです。

病的賭博に陥るコースは結構パターンがあります。まず家族の中にある程度の遺伝性が見られます。小さいころからギャンブルをやる環境にいて、自分は素質があるのであると感じるようになります。

ビギナーズラックで少し儲けたりして非常な快感を得てしまうと最悪です。またストレスがあったりするとそれを解消するためにギャンブルが利用されるでしょう。

ギャンブルで儲けている人はほとんどいません(-_-;)。しかし病的賭博の場合その負けこそが次から次へとお金をつぎ込む原動力になるのです。負けが込むほどお尻に火が点いたようになってしまいます。

借金が膨らんで家計は火の車のようになってしまい、ありとあらゆるサラ金から金をかり、借金を返すためにクレジットカードを限度まで使うようになるでしょう。結果として借金取りに追われ、暴力団に脅迫され、自己破産を余儀なくされてしまいます。

そこまでしても病的賭博がやまない場合があります。合法的に金を借りれず知り合いから必ず一発当てたら返すからといって、金を調達し結局負けてしまうのです。

結果は刑務所、自殺、重りをつけられて東京湾の魚のえさになる(-_-;)等の選択枝しか残らないことでしょう。

女性のギャンブラーは日ごろの寂しさなどを紛らわすためにギャンブルをやり、男性の場合興奮やスリルを味わうのを目的にするという違いが一応はあるようです。

病的賭博の診断基準

  • 賭博についてコントロールが効かない。結果として悲惨な状態を招いている。以下の最低5つに当てはまる。
  1. ギャンブルで頭がいっぱいである。
  2. 興奮を得るために賭けの金額が増え続けている。
  3. ギャンブルを止めようとしてなんかいも失敗している
  4. ギャンブルを止めたり減らそうとすると落ち着きが無くなる
  5. 絶望感、寂寥感、罪悪感等から逃れるためにギャンブルをやっている
  6. 負けを取り戻すためにお金をどんどんつぎ込む
  7. 家族、カウンセラーなどに、賭場歴(使う金額など)をかくしているかまたはうそをつく
  8. 賭けの元手を稼ぐために犯罪を犯したことがある
  9. ギャンブルのために、家族との関係や職業上の関係、教育、職業上の機会を失ったことがある。
  10. ギャンブルの借金を返済するために他人の力が必要になったことがある

病的賭博のみわけ方

病的賭博の人は自分は、人より技術の優れたプロのギャンブラーであるかまたは正常範囲内の物と主張するものです。

正常な?ギャンブルの楽しみ方は、友人や同僚と一緒に喜んで楽しむ程度のものです。終末に2.3時間ぐらいというようなものです。負けも最初に欠けると決まっている額を超えたりはしません。

大体賭けっていうのは胴元が儲かるようにできてるのです(-_-;)。ボランティアでギャンブルを提供するはずが無いでしょう?。負けるとわかっていて楽しむのならいいのですが。

病的な賭博が躁病に伴って出てくるものがあります。この場合ギャンブル以外にそうのエピソードが無いかどうかということがポイントになります。

ギャンブルの掛け金は他の遊びと一緒で、必ずかかるものである、つまり負けるものであると考え、楽しむためであると割り切る必要があります。ギャンブルで儲けようなんて無理どだい無理なんですから。

病的賭博を自分で診断することは困難です。ほとんど性格の一部ですから。したがって自分が少しでもおかしいと思ったら、他の人を頼りにしてください。病的賭博者の家族は非常に自殺の確率が高く暴力の対象になったりすることが多いのです。家族が大事なら危ないと思ったときがチャンスです。

治療

病的賭博の治療を行わないと、結果は破産、刑務所、死など悲惨なものです。

治療の目標は禁欲、家族関係の改善、仕事などの社会的機能の回復などです。

アルコール依存者の断酒会のようにアメリカにはギャンブルANONYMOUS(自助会)があります。日本にもあるのでしたらぜひ知りたいと思っていますm(__)m。同じ悩みを持つ人たちの話を聞くことは大事です。病的賭博を否認したい気持ちが結構ありふれていることや、自分一人ではないということを知ることができるでしょう。同じ悩みを持つ人は医師などよりも時には力になるはずです。

個人的な精神療法としてはギャンブルが儲からないものであったり、なにがきっかけになっているのか洞察するということでしょう。

家族療法も家族との絆を回復する意味で大切です。

薬剤療法が有効であるデータは少ないのです。うつなどを伴っている場合は元の病気に対する投薬が有効でしょう。

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脱毛癖

これは脱毛する衝動に駆られそれに耐えられず、また脱毛することによりストレスが良くなるという場合が一つあります。もう一つは脱毛そのものを無意識のうちにやってしまうものです。そして脱毛を止めようとすると不安になってしまいます。

脱毛は生活上のストレスが強まるとひどくなるかもしれないし、逆に全く他にすることが無かったり、リラックスしたとき、例えばテレビを見ていたり、電話をしているときにする場合もあります。

脱毛は、頭、眉、まつげ、鼻毛(-_-;)などが多いのですが毛が生えているところならどこでも起こり得ます。結果として十円禿などをおこします。短い時間で何回もやったり、あるいは長時間連続的にやる場合もあります。

毛を無差別に抜くこともあれば、ある種類のもの例えば白髪などのものを丹念に調べてそれだけ抜きさらにはそれをならべて鑑賞に及ぶ場合もあります。

脱毛をするときに性的な快感かあるいはそれに匹敵するような快感を得る場合もあります。人の(自分の)白髪を見つけてそれを一本だけ抜けたときには妙に気持ちがいいものです(-_-;)。

脱毛した毛を食べる衝動がある場合、食毛症といいます。重症の場合腸閉塞をおこす場合もあるのです。

脱毛、またはその瘢そのものに羞恥心がある場合が多く、家族の前以外では行わない場合が多いのです。また隠すためにかつらを使ったり、人工まつげを使ったりします。

散髪やプール等は禿が見つかるのを恐れていきたがらない場合があります。

脱毛癖の患者さんは羞恥心が強いので治療にこられる場合はまれです。実際は結構ありふれた病気のようです。

脱毛癖の診断基準

  • 脱毛癖があり、毛の一部分が無くなってしまっている
  • 毛を抜く前は不安や、焦燥感があるが、毛を抜くことにより快感や満足感を得る

治療

時々毛を抜くことは結構ありふれた現象です。脱毛癖の診断は脱毛の量や、脱毛の回数、はげの程度、また自分や家族の心配の程度、などによって決められます。

あまりにも禿の程度がひどく社会的活動に障害があれば脱毛症といって間違いないでしょう。12歳以下の脱毛は正常な発達段階における現象とみなされます。これは指しゃぶり、爪噛みなどと一緒で1ヶ月やそこらで収まるものです。そして注意することにより良くなる場合が多いのです。それが長引く場合は治療が必要かもしれません。

ストレスによるものなら短期の探索的(問題解決的)心理療法が役立つでしょう。ストレスマネージメント(自律訓練法、自己催眠など)なども役に立つでしょう。

問題が特定のストレスなどに依らない場合は投薬、認知行動療法などの対象になります。

また脱毛癖にはSSRI(セロトニン選択的再取り込み阻害薬)が有効です。これは強迫性障害にも有効なものです。原因に似たところがあるのかもしれません。

[リンク集]

Gamblers Anonymous(病的ギャンブラーの自助組織)

Gam-Anon International Service Office、Inc.(病的ギャンブラーの家族の会)

Trichotillomania Leaning Center(脱毛癖学習センター)

 

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