
小惑星とは、太陽系にある小さな天体です。広く分布していますが、特に火星と木星の軌道の間の小惑星帯と呼ばれる区域に多くあります。
新しい小惑星が発見されると、何回か太陽の周りを公転して、正確な軌道が計算されて確定するまで位置観測が続けられます。
軌道が確定すると、通し番号が確定番号としてつけられ、通常、発見者に固有名称の命名提案の優先権が与えられます。しかし、軌道が確定する前に発見者が亡くなった場合、軌道計算者に提案優先権があります。(◆一時期は、1000番単位できりのいい数字やその前後は、小惑星センターが名前を決めていたようです。)
命名権者がアメリカのスミソニアン天文台にある国際天文学連合(IAU)の小惑星センターに名前を提案し、小惑星命名委員会が承認して命名します。提案には、名前の由来を英語で説明しなければなりません。(◆英語で説明しにくいものは、提案文を作るのが大変なようです。それでなくても、英語に堪能でない人は、苦労するのでは?)
命名提案権は番号登録から10年間有効となっています。(◆10年以内に名前がつかない場合には小惑星センターが名前を決める『10年ルール』というものがあるらしいです。しかし、小惑星自体の発見も、命名の提案も、件数が多すぎて処理が追いついていないなどという話も聞いたような気がするので、はたしてどこまで適用されているのでしょうか。)
提案が認められて命名されると、正式な小惑星の名前として記録されます。命名を掲載した天文台広報冊子(MPC)が船便で各国天文台に配布されます。MPCが天文台に到着した時点で正式発表となります。(◆命名の件数があまりに多すぎて、MPCの分量が多くなってしまうので、提案文を要約して掲載する事があるそうです。その要約が命名提案者の意図を正しく伝えていないという問題も起こったりするようです。)
小惑星が発見された当初は、ギリシャ・ローマ神話の女神の名前をつけようということになっていました。しかし、意外と数が多かったので、それ以外の神話からの名前や、その他の女性の名前も使われるようになりました。それでも数が多すぎて足りなくなり、女性名詞でない言葉でも語尾にaやiaをつけて女性名詞らしくしたものも使うようになりました。特殊な軌道の星には、他と区別するために特に男性名詞をつけるようになっていました。
トロヤ群というグループの星には、トロイア戦争の関係者の名前をつける事になっています。トロヤ群とは、木星と同じような軌道という特殊な軌道にある星です。その中で木星の前にあるものはギリシャ軍側、後にあるものはトロイア軍側の名前ということになっていますが、例外が多く、このとおりにはなっていません。
現在では通常、地名や天文界の有名人の名前をつけることが多いですが、それ以外にも、ほんとうにいろいろあります。それでも、使える言葉には一応このような目安があるようです。
このあたりをくわしく知っている方は、情報をお寄せいただければうれしいです。
小惑星の名前研究所 by felicidad