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「対円の為替レート」のことを「クロス・レート」と呼ぶことがある。
本当は、「クロス・レート」は「対円の為替レート」に限らない。
「基軸通貨である【米ドル(USD)】に対してのレート」ではなく、「【米ドル(USD)】以外の組み合わせの通貨間の為替レート」を一般的に「クロス・レート」と呼ぶのだ。
「クロス・レート」の外国為替取引が盛んだったのは、「ユーロ(EUR)統合」以前の、ヨーロッパ通貨間においてだった。
ヨーロッパには各国の通貨があり、貿易取引や、旅行に行くなどの際に、様々な通貨間で外国為替取引が必要だった。
だから、従来のヨーロッパでは、「基軸通貨であるドル(USD)に対してのレート」ではなく、「欧州通貨の代表である【ドイツ・マルク(DEM)】に対してのレート」が成り立っていた。
例えば、
「マルク・パリ」と言えば、「ドイツ・マルク/フランス・フラン(DEM/FFR)」の為替レートだし、
「ポンド・マルク」と言えば、「英国ポンド/ドイツ・マルク(GBP/DEM)」の為替レートのことで、盛んに取引されていた。
現在の為替市場では、欧州通貨が「ユーロ」に統合されて、「ドイツ・マルク/フランス・フラン(DEM/FFR)」の為替レートは取引されていない。
だけれども、日本人にとっては、「クロス・レート」とは「対円レート」と覚えておいても、大きな誤りではないだろう。
対円レートの計算の仕方を考えてみよう。
ドル(USD)を基準として為替レートを表示する通貨は多い。
例えば「スイス・フラン(CHF)」がそうだ。
USD/CHF=1.7225−35
のように表示される。
これは、
1USD=1.7225(Bid、買値)−1.7235(Offer、売値)
CHF
「1ドルを1.7225スイス・フランで買う市場参加者がいる」
「1ドルを1.7235スイス・フランで売る市場参加者がいる」
という意味である。
円(JPY)も、ドル(USD)を基準として表示する通貨だ。
USD/JPY=121.50−60
すなわち、
1USD=121.50(Bid、買値)−121.60(Offer、売値)
JPY
「1ドルを121.50円で買う市場参加者がいる」
「1ドルを121.60円で売る市場参加者がいる」
ということである。
スイス・フランの対円レートを計算する時には、それぞれの通貨のビッド(Bid)とオファー(Offer)の組み合わせになる。
例えば、CHF/JPY(スイス円レート)を計算するばあいは、
USD/JPY レート
USD/CHF レート
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USD/JPY=121.50 − 121.60
×
USD/CHF=1.7225 − 1.7235
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CHF/JPY (Bid)
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121.50÷1.7235=70.496083
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CHF/JPY(Offer)
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121.60÷1.7225=70.595065
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CHF/JPY レート
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70.49−70.60
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上記図のように、「対ドルの為替レート」のそれぞれのビッドとオファーをクロスして組み合わせて、計算をする。
それで、「ドル以外の組み合わせの通貨間の為替レート」を「クロス・レート」と呼ぶ。
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