日本人は生物は元素で出来ていないと考え,農薬や化学物質は「けがれ」と考えている。けがれに定量的な評価など適用出来ず,如何に少量でも摂取すべきではないとの妄想が生まれる。これらの考えの誤りを指摘し,農薬や化学物質の催奇形性・発癌性などの毒性と安全性,残留や環境中での挙動の真の姿に迫る。NHKなどの報道の誤りも指摘する。


このホームページは1999年12月4日に開設されました。
たいてい土曜日か日曜日に更新されます。(2009年10月20日に更新されました。)

このホームページは,某化学会社に勤めていた研究者(1名,ハンドルネームはグレガリナです)が日頃農薬や有機合成化学物質について考えていることをまとめたものです。所属機関は一切関与しておりません。
報道への正しい批判は,その質の向上に不可欠です。このホームページが,暮らしの手帖の商品テストのように社会に何らかの役に立てば望外の幸せです。ほとんど記憶モードで書いておりますので思い違いも多いであろうことをあらかじめお詫びします。


 巻頭閑話(4週以内) (全表題リスト) (2009年)

【09/10/20】 農相,飼料用の米作りを視察;「モミロマン」の収量は一般的な米の約2倍である。

インターネットのNHKオンラインニュース(暮らし)に「農相 飼料用の米作りを視察(10月19日 22時27分)」(動画あり)がアップロードされていた。

赤松農林水産大臣は、(一部略)大学の農場を訪れ、「モミロマン」と名付けられた飼料用の米の新しい品種の栽培状況を視察しました。(中略)主食用の一般的な米に比べておよそ2倍の収穫量があるうえ、生産にかかるコストが6分の1程度ですむといったメリットについて担当者から説明を受けていました。

このニュースを聞いて驚嘆した。2倍の収量が通常の品種改良で実現できるはずがない。独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所の「モミロマン」のページを見てその真相がわかった。[主要特性]の項目に「黄熟期の株全重による可消化養分総量(TDN)収量は1.10t/10aである。」とあった。

飼料用の米(というよりイネ)の場合は,葉や茎も飼料となるのでTDN収量が重要となるが,主食用の米なら玄米収量だけが意味を持つ。コシヒカリの反収は約600kg/10aだから,モミロマンのTDN収量1.10t/10aは「およそ2倍」となるようだ。

このような収量比較に科学的意味はないが,NHKの報道だからしょうがない。NHKに科学を求めるのは,八百屋で魚を求めるようなものである。

 

【09/10/12】 二酸化炭素25%削減;先ず隗より始めよ。

鳩山首相は二酸化炭素25%削減を国際公約したが,これは,国民生活にも影響を及ぼすようだ。では,二酸化炭素削減をいいだした鳩山首相の自宅ではどのような削減策を採るつもりだろう。そして,鳩山首相は,各官公庁に何%の二酸化炭素削減を命じるつもりなのだろうか。

環境省の「平成20年4月3日中央環境審議会地球環境部会における「低炭素社会づくりに向けて」のとりまとめについて」を読むと「政府が講じるべき手段」はあるが,「各官公庁も省エネルギーを進める。」との発想がない。むしろ,「低炭素社会づくり」のためなら,惜しみなくエネルギーを注ぎ込むべきだと考えているようだ。

現在,多くの大企業が,環境省の環境報告ガイドラインに従って「環境社会報告書」を作成し,公開している。これを,各官公庁および独立行政法人にも義務づけるべきである。

もちろん,環境社会報告書を作成すべき最初の官庁は環境省である。これで,環境省が「環境にやさしい省庁」かどうか明らかになる。

 

【09/10/10】 エコナの特定保健用食品の許可の失効届が提出された。

2009年10月08日花王はエコナの特定保健用食品の許可の失効届を提出した。販売自粛の発表は組閣の日だったが,今回は大型台風が来襲している最中であった。そのため,テレビニュースの放送時間が短く,今後は特定保健用食品ではなく「ただの食品」として販売する予定との曲解もできたが,花王のHPを見る限りその可能性はなさそうだ。また,動態試験等の要求されていた安全性試験も予定通り提出されるようだ。福島消費者担当相は何か重荷を下ろしたような表情で「花王は社会的責任を果たした。」といったが,安全性試験を提出しなければ社会的責任を果たしたとは到底いえない。その安全性試験を見るのが楽しみだ。

 

(2週以降4週以内)

【09/10/04】  八ッ場ダム

【09/10/04】 「エコナ」の安全性はラットを用いた試験で判断するのが国際的な考え方である。

【09/09/26】 「エコナ」は野生のラットを用いた試験で安全性が確認されている。


 NEW(8週以内)

●民主党の化学物質政策(1) 総論 【09/10/17】
民主党は政権与党となり,国民の健康と環境の保護に悪影響をもたらしかねない悪法を制定しようとしている。その内容は,民主党のHPの「民主党政策集INDEX2009」に記載されている。「殺虫剤等の規制等に関する法律」,「害虫等防除業の業務の適正化に関する法律」等が問題であるが,中でも,「化学物質政策基本法」が最大の問題である。民主党は「生物は元素でできていない。」と考えている文科系の人間の集団なのだろうか。

●NHK-BS1(2007年6月23日)など,BSドキュメンタリー「草の根貿易が大地を守る〜バングラデシュ発最先端ファッション〜」【09/10/10】
2007年6月23日NHK-BS1にて,BSドキュメンタリー「草の根貿易が大地を守る〜バングラデシュ発最先端ファッション〜」なる番組が放送された。内容はインド系イギリス人サフィア・ミニー氏が,バングラデシュにおいてオーガニックコットンの委託栽培に奮闘し,日本ではその商品化に尽力する話である。この番組には無農薬を礼賛するNHKらしい欺瞞が満載されているが,その典型が,肥料用尿素粒を撒いていた農夫の指が爪水虫でボロボロになっていたのを,危険な化学物質を使っていたために奇病に罹ったのだと誤解させる巧みな演出である。

●環境ホルモン学会退会の勧め(2) 環境ホルモン学会は反社会的組織である。【09/10/04】
一般に,環境ホルモンの疑いのある化合物とその疑いのない化合物を比べた場合,どちらの化合物の安全性の方が高いだろうか。毒物学の素人は「環境ホルモンの疑いのない化合物の方が安全に決まっている」というだろう。しかし,ADMEと毒物学の知識のある者なら「環境ホルモンの疑いのある化合物の方が安全」と考えるだろう。たとえば,女性ホルモン(エストロゲン)に似た化学構造を有する化合物は,「環境ホルモンの疑いがある」とされる。しかし,その女性ホルモン活性はエストロゲンに比べ,大抵4桁以上低い。このような場合,女性ホルモンに似ていることは,女性ホルモンと同様の代謝経路で速やかに体外に排泄されることだけを意味する。速やかに排泄されれば,毒性(特に慢性毒性)は低くなる。
環境省は,「環境ホルモンの疑いのある安全な化合物」を規制し,「環境ホルモンの疑いのない危険な化合物」の開発を促進するための独立行政法人(もちろん,天下り先)の設立を最終目的として,環境ホルモン学会を作らせた。私が,この学会を「反社会的組織」と断ずるのはそのような理由からである。

●米軍がベトナムで散布したオレンジ剤(枯葉剤)の有効成分は2,4-Dと2,4,5-Tではない。【09/10/01】
本邦では多くの文献等に「ベトナムで使用された枯葉剤は,主にオレンジ剤とよばれる2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)と2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T)の混合剤である.」と記載され,疑問の余地のない「歴史的事実」とされている。しかし,私は,米軍が飛行機を使って枯葉剤を散布している映像を見て,オレンジ剤の有効成分は2,4-Dと2,4,5-Tではないと直感した。液体を霧状にして散布していたからである。

 NEW 誤解編小ネタ集(農薬についてよく聞く誤り)


 インデックス


時事編
目次
要点

最近の報道機関の誤報などを具体的な記事や放送について論評する。食品添加物やダイオキシンなどの農薬以外の報道は「巻頭閑話」に載せている。

社会編
目次
要約

社会の農薬に対する対応に影響を与えている思想や宗教観を考える。なぜ,日本人は生物は元素で出来ていないと考え,農薬や化学物質は「けがれ」と考えているのだろう。

報道編
目次
要約

農薬等に対する個々の話題と報道機関の対応について論評する。旧聞に属するものも多い。

誤解編
大ネタ集
目次
要約

巷間に流布されている農薬についての大きな誤った考えを指弾する。「ベトちゃん,ドクちゃん」や「CNPの胆嚢癌多発原因説」などが対象である。

誤解編
小ネタ集
目次

 

人口に膾炙されている農薬についての小さな誤解を解く。

基礎編1
目次
要約

農薬の定義と使われ方

基礎編2
目次
要約

農薬の毒性と安全性

基礎編3
目次
要約

農薬の代謝と残留

基礎編4
目次
要約

農薬の環境化学

基礎編5
目次
要約

農薬の活性


巻頭閑話
全リスト

食品添加物やダイオキシンなどの農薬以外の報道や時事ネタを載せている。

トップ


 お勧め

初めてこのホームページを訪問された方は,まずこの4つをご覧下さい。といっても,未作成なのは無理ですね。
●農薬とその製剤,有効成分の関係【00/08/13】
●農薬や化学物質を「けがれ」とみることが本当の安全性を損なっている。【近日アップロード予定】
●農薬に関する報道は,外国の新聞の「日本人,幼児を誘拐」の類である。【99/12/18】
●発癌物質を農薬としてはならないのか。【99/12/18】

 リンク

用語などの解説は西田立樹さんのHP(農薬ネット)や愛知県の病害虫防除情報を参照して下さい。他のリンクについては作成中です。

 中毒についての緊急問い合わせは

●つくば中毒110番 0990‐52‐9899(9〜17時)
●大阪中毒110番 0990‐50‐2499(24時間)
農薬に限りません。有料です。
万一農薬によって中毒を起こした場合は、先ず速やかに医師に診察してもらうことである。医師に連絡する場合には、中毒した人の年齢、どういう農薬を飲んだのか、吸入したのか、目に入ったのかというようなこと、そしてどのような症状なのかをはっきりと知らせることが大切である。

 プロフィール

グレガリナについて(一部追加【09/10/01】)グレガリナ金言集です。


 

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このホームページは2004年4月10日以来,回訪問されました。


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