●農薬の有効成分と原体の関係

農薬の有効成分とは化合物をいい,原体とはその化合物の化学工業製品をいう。つまり,原体には有効成分のみならず合成時の副生物や原料や分解物などの不純物を含むことが多い。

【01/03/11作成】

たとえば,有機リン系殺虫剤であるオルトランの有効成分はアセフェートである。アセフェートとは「O,S-dimethyl acetylphosphoramidothioate」という化合物名(IUPAC名)で表せる化合物の一般名である。しかし,実際の農薬製造では純度100%のアセフェートが使われるわけではない。工業的に合成された,たとえば純度96%のアセフェートが使われる。この化学工業製品としてのアセフェートをアセフェート原体(あるいはオルトラン原体)という。従って,原体には合成時の副生物や反応しなかった原料や分解物などの不純物を含むことが多く,ときには,有効成分の分解を抑えるために加える安定剤なども含めることもある。

ちなみに,原体に含まれる成分については0.1%を超える不純物については同定,定量を求められ,ときには,0.01%の不純物さえ問題にされることがある。農薬登録のための安全性試験には原体での試験も多く,これにより,農薬の安全性は原体不純物を含めて担保されていることはいうまでもない。

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