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この映画の監督トラン・アン・ユーはベトナム系フランス人で、12歳の時にベトナム戦争の戦火から逃れてフランスに渡ったそうです。フランスで映画制作を学び、この映画も全編フランス国内でセットを組んで撮影したとか。
そのせいなんでしょうか、リアルすぎないというか、セットは本当に良くできていて全然ちゃちくないんですけど、どこか お伽話のようなんですよねぇ。台詞が極端に少ないのも神秘的な雰囲気を作り出している要因でしょうか。
始まりは1951年ベトナム、サイゴン。ムイという10歳のかわいい女の子が あるお宅に女中奉公に行くんです。反物や糸を売るお店を営む家で、一日中 木魚を叩いている姑に奥様に旦那様、息子が3人と下働きのおばあさんがいます。この家は娘が まだ小さい時に病気でなくなっていて、あまり幸せじゃない奥様はムイを自分の娘のように可愛がってくれるのです。このムイちゃんが もーめちゃくちゃ可愛いです!! 小さな可愛い女の子って本当に心がなごみます。時々アリやカエルや、パパイヤをじーっと眺めたりすることもありますが働き者の善良な女の子なんです。この子が、ささやかな魔法の力が働くように幸せになっていく、安心して観ていられる きれいな映画です。
フランス国内で撮影したとのことですが 肌や髪が少しじっとりとしていてアジアらしい湿気が感じられます。懐かしい昔の夏を思い出しました。そうそう、蚊取り線香って使いかけだとポキッと折るんだよなぁとか・・。蚊帳に、お灸(なんとお灸に『せんねん』の文字が・・せんねん灸!!)、蒔絵らしき小物入れも・・。
ムイは時々顔を見せる長男の友人クェン(たぶん10歳近く年上)に憧れるのですが、その様子がまた可愛いんです!! クェンが夕食に訪れた時、水鏡に自分の姿を映してできる限りのオシャレをして、おばあさんに頼んで自分で作った料理を彼のもとに運ぶムイ。クェンが自然にこちらに目を向けるとサッと目を伏せて、でもまたチラッと見たりして・・。ああ なんて愛くるしいの・・。
10年後ムイは幸運にもクェンの家で働くことになります。お別れの時 奥様は美しい赤のアオザイと金のアクセサリーをムイにプレゼントしてくれます。まるでシンデレラのドレスと靴ですね。
大人になったムイを最初に見た時は「あれっっ。あんまり可愛くないっっ。」と思ったのですが、クェンの留守に奥様に貰ったアオザイを身に着けたムイは目の覚めるような美しさ!! すらーっとしていて きれいなんですよねー。
残念ながらクェンには婚約者がいるのですが、当然のことながら魔法がかかってムイに惹かれていくのです・・。
だってムイってば美人で慎ましい上に料理も とっても上手!! 子供の時に おばあさんに仕込まれた料理の腕は更なる進化をとげ見た目もきれいで思いやりも感じられるものに・・。まさに垂涎ものです!
「青いパパイヤ〜」は女性なら誰もが気に入る作品ではないでしょうか。
この心地よい世界に浸って幸せな気分になりましょう・・。
2001/3/28