6日目 ムルシ族の村訪問

 今日はマゴ国立公園に連泊し公園の中にあるムルシ族の村を訪問する。

 4時ころ近くの森からワンワンという鳴き声が聞こえてきた。犬が吼えているのかと思ったら狐の鳴き声だという。続いてあちこちからバイブレーションのかかったウワーウワーという鳴き声が聞こえてきた。ヒヒの鳴き声だというが鳥の声のように聞こえる。

 7時半からハイラートさんが作った朝食を食べる。メニューは卵焼きとオートミール、パン、コーヒーで朝の食事は毎回このようなものであった。 


朝食

 8時30分キャンプを出発する。起きたときは涼しかったが日が昇ると急激に暑くなる。土埃がひどく前が良く見えない。道端には砂漠のバラがアカやピンクの花を咲かせている。

 
泥道                砂漠のバラ

 平らなサバンナ地帯を1時間半ほど走った後ムルシの丘の坂道を登る。土が湿ってきて生えている木の種類が変わってきた。ドームヤシという枝分かれをする変わったヤシの木が見られた。

 
ドームヤシ

 登り始めてから30分ほどでムルシ族の住むアイルハ村に到着した。 


アイルハ村

 早速女性の写真を撮らせてもらう。右を見ても左を見ても口に皿をはめた女性がいて1ブル札がどんどん減っていく。ハエが多くて顔や首にとまり気になる。

  
ムルシ族の女(拡大) (拡大) (拡大)

 若い女性は皿をはめていない。結婚する前に唇の下を切り皿をはめるのだという。腕や胸に傷をつけ盛り上がった傷跡で体を飾っている。

 
若い女(拡大)          腕の傷跡

 村の人たちは写真を撮ってもらおうと銃を持ったり山羊を抱えたり家の前に座ったりといろいろ工夫している。

  
銃を持った女(拡大)         山羊を抱えた女(拡大)          小屋の前の女

 2人の男が雄牛の動脈に矢を放って血を採る様子を見せてくれた。ムルシ族は以前は牛の血を飲む習慣があった。これは野菜を食べられなかった彼らがビタミンをとる自然の知恵であったのだ。


矢を打って血を採る様子

 青年たちが毎年ソルガムの収穫後ドンガという儀式の様子を見せてくれた。これは長さ2mの棒で叩き会う戦いの儀式で、打ってきた棒を棒で除ける1種の剣道である。本気で打つので死者が出ることもあるという。相手の村は長老が選び1ヶ月間で5〜6の村と戦っていく。この儀式は青年たちのトレーニングであるとともに若い女性が結婚相手を見つける場にもなっている。


棒の打ち合い

 1時間ほど写真を撮ってから引き揚げる。我々にお土産物を売ろうと子供や男が追いかけてくる。皆裸足だ。凸凹の坂道なので車のスピードと変わらない速さで走っている。2kmほど走ったとき1人の男がとうとう転んでしまった。膝を打って痛そうだ。一線も売れずにこれから痛い脚を引きずって坂道を2kmも登って帰らなければならないのはなんとも気の毒だ。

 坂道を下ると道端に数人の男が立っていた。皆素裸だ。モデル代稼ぎをしているのだ。


素裸の男

 村を出てから1時間ほど走ったところの川岸で昼食をとる。ここにも素裸のムルシ族の男たちがやってきて写真を撮れ撮れと誘ってくる。

 
ムルシ族の男

 このあとテントに戻り夕食の時間まで休憩をとる。時間がもったいない気もするが雨が降れば泥沼状態になり車が動けなくなってしまうので早く着けただけ幸運なのだ。


7日目へ       日程表へ