青海省旅行記
5日目 チクディル(久治)からダルラ(達日)へ
今日はニェンポ・ユルツェ湖を観光してからダルラに移動する。7時40分チクディルを出発、ニェンポ・ユルツェ湖へ向かう。山の中腹にはたくさんのタルチョをつけたオボが何本も立っている。坂道を登っていくと前方に薄く雪を被った岩山が見えてきた。バヤンカラ山脈の山々だ。少し走ると道路工事のため停車させられたが花の写真を撮れるので待たされることは苦にならない。
オボ バヤンカラ山脈の山々
9時少し前に4200mの峠に出た。バヤンカラの山が間近に見える。このあたりには放牧されているヤクや羊がたくさんいる。チベット人は平均50頭のヤクと200頭の羊を放牧している。
バヤンカラの山 ヤクと羊の群
9時30分ニェンポ・ユルテェ湖に到着した。湖畔には高山植物が咲き乱れ対岸にはニェンポ・ユルツェ山の氷河が白く輝き素晴らしい眺めだ。
ニェンポ・ユルツェ湖(拡大)
湖の岸にはいろいろの色のタルチョをつけたオボが立っており、その周りには経文を書いた小さな紙がたくさん撒かれている。
オボ
湖畔の草原はお花畑になっていてたくさんの高山植物が花を咲かせていて足の踏み場もないほどだ。ただ高度が4200mほどあるので写真を撮るのが大変である。しゃがんで身をかがめると浅い呼吸しかできず酸欠になって苦しいのだ。我慢できずに立ち上がると今度は立ちくらみを起こしてしまい頭がふらつく。それでも写真を撮りたいのでしばらく息を整えてからまた花に向かう。
ウスユキソウ ハハコグサ ソライロエンコサク
アズマギク リンドウ
1時間半ほど湖畔で過ごしてから出発、30分ほど走ると山の斜面に数十羽の禿鷹がとまっていた。よく見ると斜面の下にヤクの死骸があり数羽の禿鷹が突ついていた。犬が近づくと逃げたが体が大きいのでその場で飛びあがることが出来ず、跳ねながら坂を登っていき坂の上から滑空しながら飛び立っていった。
禿鷹
さらに5分ほど走ると4参百mの峠に出た。ニェンポ・ユルツェ山とはここでお別れだ。
ニェンポ・ユルツェ山
このあと黄色いケシ(メコノプシス インテグリフォリア)がたくさん見えるようになった。残念ながらこのケシも1番花が終わっている。あと半月早く来ればよかったのだ。
メコノプシス インテグリフォリア
道端の草原で昼食をとる。黄色いケシのほかにもたくさんの高山植物が花を咲かせている。
昼食場所 高山植物
13時20分に出発、5分ほど走ると峠に出た。ここからの眺めは素晴らしい。
峠の眺め
峠を下り川に沿って走っていると対岸に放牧をしている人たちのテントがたくさん見えた。テントはヤクの毛を編んで作ってあるので黒い色をしている。
放牧のテント
1時間ほど走って河原で休憩する。このあたりにはこれまでとは違った高山植物が見られる。
河原 高山植物
河原を発って5分ほど走ると前方の山の中腹にたくさんのタルチョが立っていた。上部に赤い円が見られるが太陽を表し、その下の青い色は水を表している。麓にはドー・ゴンパというニンマ派の寺があり風変わりな仏塔や目のついたネパール様式の仏塔が建っていた。
山腹のタルチョ 変わった仏塔
このあとまた峠道を登り4400mほどの高度のところに来るとブルーポピーが咲いていた。赤いケシも咲いている。ここのケシは1番花だ。高度が上がったので花が咲くのが遅いのだろう。ヤクがケシの花の傍で草を食べていたが毒があるのかケシは食べない。
メコノプシス ホリドゥラ メコノプシス プニセア ヤク
このあたりには黄色いケシが大量に生えていて山の頂上から麓まで黄色いケシだらけである。まさに一目1000本という状態で、ここまで数が多いと雑草のように見えてしまう。その間にブルーポピーの群生も見られる。「ヒマラヤの幻の花」を1度に数百株も見られるのはなんとも贅沢なことだ。
ブルーポピーの群生(拡大)
19時ダルラに到着、農牧賓館にチェックインする。果洛州の50周年記念行事のため来たお偉方が泊まるというので予約した部屋数がとれず1部屋に3人の相部屋になってしまった。中国ではホテルを予約しておいてもお偉方が来ると一方的にキャンセルされてしまうのだ。
トイレは戸外の共同トイレで中には床に幅25cm、長さ1mくらいの3本の溝があるだけで隣の溝との間に目隠しの仕切りがない。下を見ると先客たちが残した物が積もって高さ1mくらいの蟻塚のようになっている。日本人には相当抵抗のあるトイレだ。
ただ夜トイレに行ったとき見た星空は素晴らしく天の川が乳白色に光りこれまで見たこともないような数の星が見られた。