貴州省旅行記
2日目 昆明から六盤水へ
今日はテンケン鉄道に乗って六盤水までの汽車の旅である。テン(サンズイに眞)は雲南省の略称、ケン(黔)は貴州省の略称で、テンケン鉄道は雲南省の首府昆明と貴州省の首府貴陽を結んでいる。
8時5分ホテルを出発、昆明南駅に向かう。南駅からは北京、上海、広州などへ行く列車が出ている。我々は昆明-武昌間を走る列車に六盤水まで8時間乗ることになる。
通り 自転車の群れ
バスが南駅に近づくと道路が渋滞していて駐車場に入るのに10分以上もかかってしまった。南駅は文革前にできたままで階段が多く通路が狭いので来年建て替えられるという。昆明にはほかに北駅があるが、この駅はハノイまで行く国際列車の駅で、この線路建設するのに68,000人の中国人が亡くなったという。狭軌のため平均時速は20kmしか出ないという。
南駅前
混雑した駅構内の通路を通り抜け、各車両の入り口に1人ずついる女性の車掌の検札を受けて車内に乗り込む。
検札
我々の座席は硬臥で、日本の3等寝台車に相当する。この席は1つのコンパートメントに3段ベッドが向かい合わせについていて定員は6人だが、我々は4人で使用したので、下のベッドに座って景色を眺めたり上のベッドに寝て休んだりすることができる。通路には簡単な椅子と台があって景色を見ながら過ごすことができる。
座席 通路
9時20分定刻に列車は発車した。この列車は2台の電気機関車で引かれていて、線路はカーブが緩やかで、列車はほぼ一定のスピードで走っているのでなかなか乗り心地がよい。
電気機関車
町の中を20分ほど走ると農村地帯になり車窓から緑豊かな畑や農民、土壁の民家などが次々と見え退屈しない。
車窓の風景
車窓の風景
ときどき車内販売員がお土産物や菓子などをトレーに載せて売りに来る。12時近くに食堂車から昼食が運ばれてきた。メニューはチンゲン采、青菜、豚肉とニンニクの芽、魚の炒め物とご飯、スープであった。ご飯はパサパサだったが、おかずはおいしかった。
車内販売 昼食
車窓の風景も見飽きてきたので14時頃に上のベッドに登って1時間ほど昼寝をして起きると、列車は山の中を走っていて段々畑が山の上の方まで続いている。トンネルが多くなりすばやく写真を撮らないとトンネルの中に入ってしまう。
段々畑
山間の平地に大勢の人が集まっていた。市場が開かれているのだろう。このあたりから馬車が目に付くようになってきた。
市場 馬車
16時頃貴州省に入る。相変わらず段々畑が続いている。30分ほどするとカルスト地帯になりスリ鉢型の石灰岩の山の間を走る。トンネルが非常に多く、トンネルを抜けるとすぐまたトンネルに入るようになる。このような岩だらけの土地にも段々畑が造られていて農民の苦労がしのばれる。
カルスト地帯 段々畑
17時15分、定刻より5分早く六盤水駅に到着した。六盤水市は六枝区、盤県、水城県を統合した都市で、面積は9,914平方キロメートル、人口は255万人である。石炭、鉄鉱、電力、建材を生産する重工業都市で、石炭の生産高は中国で3番目、長江以南では1番である。
六盤水駅
現地ガイドの曾さんとドライバーの呉さんに迎えられてマイクロバスに乗り込みホテルに向かう。今日から9日間このマイクロバスで移動するので明日から毎日交代で席を替えて座ることになった。SARSの影響で参加者が2人減ったので、2人掛けの席に並んで座らずに済んだ。
15分ほどで鐘山賓館に到着した。このホテルは2星だが24時間使える風呂がついている。隣には新しくできた3星のホテルがあるが、まだ外国人使用の許可を受けていないので泊まることができない。
鐘山賓館
夕食前にホテルの周辺を散歩する。歩道でビワ、イチゴ、サクランボ、ヤマモモなど日本で見かけられる果物が売られている。日本の果物のように甘くはないが、自然な味がして身体に良さそうだ。日本の菓子は外国の菓子に比べて甘味を押えているのに、果物の甘味を増すのに一生懸命なのはおかしなことだ。
ビワ イチゴ
サクランボ ヤマモモ
コンロでジャガイモを焼いていた。おいしそうで食べたくなったが夕食前なので我慢した。
焼きジャガイモ
ぶらぶら歩いていると市場に出た。生鮮食品のほか石炭の生産地らしく練炭が売られていた。日本でも1950年代まで練炭が暖房の主力で、練炭火鉢を部屋の中においてお湯を沸かしていたものであったが、今ではまったく見られなくなってしまった。暖房や煮炊きを1日1個の練炭で済ませれば地球の温暖化もかなり防止できるであろう。
市場 練炭売り場
夕食はホテル内のレストランでとった。前菜が2品出た後に9品の料理とご飯、チャーハン、スープが運ばれた。油でぎらぎらしたカロリーたっぷりの料理ばかりだが、ダイエットのことを忘れて大食いしてしまった。
料理(6人分)
食後ホテルの近くの理髪店に行きマッサージをしてもらった。中国では美容・美髪の看板を出している理髪店でマッサージをしていることが多くホテルの半額以下でマッサージをしてもらうことができる。その店では1時間半近くもかけて丁寧に揉んでくれたが、料金はわずか30元(450円)だった。あまりに安いのでチップに10元を渡そうとしたら受け取らなかった。貴州省は青海省に次いで中国で2番目に貧しい省だというが、おかげで金の価値が出る。