ベトナム旅行記
2日目 ハノイからハジャンへ
今日は田園風景や市場を見ながらハジャンまで350km移動する。昨日は疲れたのに寝床が変わったせいか良く眠れなかった。シャワーを浴びてからホテルの前に出る。まだオートバイの洪水は起きてなく、天秤棒や自転車で野菜を運んでいる人たちに混じってウォーキングやジョッギングをしている若い人たちがいた。暑いので上半身を裸にしている中年男もいる。マンさんに「ベトナムの女性は皆スタイルが良いですね」と言うと、肥った人も大勢いるのだが恥ずかしがって外に出ないのだという。そうなっては大変なので若い人たちが有酸素運動に励んでいるのだろう。
7時、ドライバーのタンさんの運転する4WD車に乗ってホテルを出発する。同行するのはマンさんと現地ガイドのスーさん、それにマンさんの後を引き継ぐ若い日本語ガイドのヴーさんとヒューさんである。今回周るコースはめったに観光客が来ない秘境なので、ヴーさんとヒューさんはコースを詳しく知っておこうと同行されたのである。1人の客に4人ものガイドが同行するとはなんとも贅沢な話であるが、これもSARSの影響で観光客が来ないからできたことである。
ホン川を渡りさらにロン川を渡る。2つの川は赤土地帯を流れてきたので赤い色をしている。畑に挟まれた道を走っていると畑の中に白い服を着て白い鉢巻をしている人たちが見えた。葬式をしている人たちで、このあたりでは土葬が一般的に行われている。土葬は2坪ほどの土地があればよいので1万円でできるが、火葬は高くかかるので普及していないという。葬式のとき白い服と白い鉢巻を身に付ける習慣は中国にもあるが、日本でも元々は葬式に白い服を着る習慣だったと何かの本で見た覚えがある。
このあと国道2号線に出てサパに向かう道を走る。周囲は農村地帯で、田植えや、水牛で田を耕している風景、水を水路から汲み上げている風景、家鴨を追っている風景などが見られる。このあたりは米の2毛作ができるが、米が安いので1期目には落花生を作っている。
田植え
水の汲み上げ 鍬を引く水牛
家鴨を追う農夫
9時35分ヴェトティの町に出る。この町はフランス人が造った町で、当時は小さな町だったが1990年頃から人口が増え現在は20万人が住んでいる。町に市場があったので見物する。野菜や肉、魚などが並べられている。今がライチのシーズンでライチがたくさん並んでいた。
魚売り場
道端ですだれをぶら下げて売っている店がときどき見える。すだれ工場があったので見物する。ヤシ科の木の葉を裂いて機織機のような機械で編んでいく。工場はたくさんあるが、今は農繁期なので休業中が多い。すだれは農閑期に作ってハノイで売るのだという。
すだれ工場
道端でジャックフルーツを売っていた。ジャックフルーツはドリアンに似た大きな果物で、甘くて香りが良いのベトナム中・北部の人に人気がある。
ジャックフルーツ
11時半トゥインクアンという町に入る。この町は美人の産地として名高いそうだ。この町の大衆食堂で昼食をとる。メニューは鶏肉、小エビの唐揚げ、青菜のスープ、ご飯で、食べきれないほどの量があったが合計で1万ドン(80円)だから驚くほど安い。12時15分に出発する。食堂に着いてから40分しかたっていないから個人旅行は時間の無駄がなく効率が良い。
茶畑が続く道を通った後山の中に入る。先程まで強い日差しで暑さにまいっていたのに雨が降ってきた。道は未舗装になり周りには桂林を思わせる石灰石の尖った山がたくさん見える。
石灰岩の山
食堂を出て1時間ほどするとロ川の岸辺を走る道になッた。ロ川の水は茶色い色をしている。少し前まで小ぶりだった雨は土砂降りになり、視界が悪くなってのろのろと進む。しかし山道を抜けると嘘のように雨が止み道を見ると全然濡れていない。
このあと小さな橋を渡るとハジャン省に入り、このあたりから民族衣装を着た少数民族の人たちの姿を見かけるようになる。ハイアン省は人口63万人でモン族が36%を占めている。モン族は中国から移動してきた民族で中国のミャオ族と同じで今でも言葉が通じるという。一番古いモン族はベトナムに1000年前に来ているが、ハイアン省のモン族は200年前に来ている。
ラチ族 ヌン族
16時40分からタイ族の住むタウルク村を見学する。ベトナムにはタイ語系のタイ(TAY)族とターイ(THAI)族が住んでいて、タイ族は中国から移動してきてハイアン省に住み、ターイ族はタイから移動してきてベトナム西北部に住んでいる。
村の入り口で脱穀作業をしていた。少数民族の人たちは普通脱穀を人力でしているが、この村では動力を使った脱穀機で村中の稲を脱穀していた。
脱穀作業
村の中に入ると高床式の民家が並んでいた。女の人たちは裸足で歩いている。
高床式の民家
1軒の家の中を見せてもらう。この村に限らず少数民族の人たちは知らない人に家の中を見せてくれと言われても厭な顔をしない。中に入ると大きな部屋になっていて、部屋の中央付近に仏壇があり、その後ろ側が主人の寝室、その左隣が女性の部屋になっている。部屋の隅に一段高くなった床があるが、そこはよその男が寝る場所だという。
この家の主人は70歳くらいの老人でベトナム戦争に参加したので年金をもらっている。仏壇のそばには古臭い白黒テレビが置かれていたがこれも政府からもらったものだという。
室内 仏壇
天井から四角い台が吊り下げられていた。ここにトウモロコシを保存するという。壁は編んだ竹の皮で作られているが隙間だらけなので風通しがよい。屋根はヤシ科の植物の葉で葺かれている。
トウモロコシ置き場 屋根
30分ほどして村を出発し、17時30分ハイアン省の首府ハジャン市に到着、フイ・フアン・ホテルにチェックインした。このホテルは最近完成した新しいホテルで洋式の水洗便所がついていたがバスタブはなくシャワーのみであった。
フイ・フアン・ホテル 客室
夕食は外のレストランでとった。メニューは家鴨の肉、鶏肉、卵焼き、青菜、タケノコのスープ、ご飯であった。ご飯は陸稲の米を小さな壷に入れ炭火で焚いたもので、おかずなしでも箸が進むほどおいしかった。陸稲の米は山の斜面でモン族が作り、味が良いので水稲の3,4倍の値段がする。モン族の人たちは陸稲は自分たちで食べないで売り、その金で水稲を買って食べている。
ホテルに戻った後、ホテルの構内にある店でマッサージをしてもらった。1時間で6万ドン(480円)という話であったが30分で終わってしまった。中国の街中の店と比べると若干高いが、中国のホテルでしてもらうと40分で1800円くらいとられるから断然安い。