ベトナム旅行記

 4日目 イェンミンからドンバンへ

 今日はサフィン村の金曜市や中国系の人たちが住んでいるフォーバン村、ロロ族のスンラ村を訪れながらドンバンまで移動する。ホテルの近くの食堂でフォーを食べ、7時にイェンミンを出発する。道には民族衣装を着た少数民族の人が歩いており、周りの田では水牛を使って耕している風景が見られる。

 
田を耕す農民

 やがて道は石灰岩の山の中に入る。岩だらけの山肌だが、トウモロコシが所狭しと植えられている。下から岩の間に土を運んできて山形に盛って種を植えるのだから大変な手間である。トウモロコシは8月上旬から中旬にかけて収穫され、10月から4月までは雨が降らないのでその間は保存したトウモロコシしか食べるものがない。2001年は大豊作だったが、保存法が悪くてず80%を腐らせてしまい、餓死者が出たという。


岩の間に植えられたトウモロコシ

 やがて道は谷の上に出た。この谷はルンカム谷と呼ばれ東北ベトナムで一番美しいと言われている。このあたりは崖が崩れやすく道を造るのに大変苦労したという。私たちが通ったときも道の真中に大きな岩が転がっていた。


ルンカム谷(拡大)

 7時50分峠を越す。手元の高度計は1510mを示している。このあたりから歩いて市場に向かう白モン族の人たちの姿を見かけるようになる。彼らは週6日働き、週1日は買い物をしたりおいしいものを食べたりするのが楽しみで10kmも歩いて市場へやってくるのだ。


市場へ向かう白モン族の人たち

 8時20分サフィン村に到着した。現地ガイドのスーさんが警察の許可を受けに行ったので、できたばかりの小学校の校庭で待つ。小学校の玄関にはベトナムと日本の国旗と日本の援助で造られたと彫られたプレートがはめ込まれている。

 
サフィン村            金曜市全景

 警察の許可を受けたので市場に入る。既に大変な人出であるが、後から後から白モン族の人たちがやってくる。白モン族の女性の正式の民族衣装は白なのだが、白は汚れやすいので普段は色のついたシャツと青や緑の縞を入れた黒いスカートをはいている。

 
金曜市会場        市場に着いた白モン族の女性

 市場では買い物の交渉をする場面やか久しぶりに会った人たちが話し合っている姿も見かけられる。

 
買い物の交渉         おしゃべり

 市場には食堂がもうけられ、日ごろトウモロコシしか食べていない人たちが週1回のご馳走を食べる場になっている。市場のはずれには家畜の売り場があり黒い服を着た男たちが品定めをしている。

 
食堂         家畜売り場

 市場の近くにはモン族の王の別荘だった建物がある。現地の人が歩いていたが、外国人は中に入ることができない。


モン族の王の別荘跡

 来た道を引き返し、今度は中国系の人たちが住んでいるフォーバン村に行く。この村は中国との国境から4kmしか離れてなく、中越戦争のときは砲撃で廃墟になってしまった。その後戻ってきた人たちが家を建て直してもとの姿を取り戻した。中国系の人の家らしく家の入り口には漢字が書かれており、中国で人気のある眉尾鳥のさえずり声も聞かれた。 

 
フォーバン村の通り          家の入り口

 マンさんの知り合いの家に入れてもらう。仏壇の上部にはホーチミンの肖像が飾られている。ホーチミンの没後ホーチミンの肖像を仏壇の真上に飾ることが法律で定められた。今はこの法律はなくなったが、ホーチミンは多くの人に尊敬されているのでそのいまま飾られていることが多い。


ホーチミンの肖像と仏壇

 フォーバン村は中国系の人が住む村だが、白モン族の人たちもよく歩いている。


白モン族の少女

 村のはずれに石垣があった。フランス軍が作った城壁の跡だという。


城壁の跡

 フォーバン村の食堂で昼食をとった後、今度はプペオ(PUPEO)族の住む村を訪れる。プペオ族はベトナムで一番数の少ない少数民族で、全部で380人しかいない。プペオ族は子供を10人まで生んでよく、大勢生むと褒賞金が出されるという。家の中に入れてもらうと仏壇に漢字の札がたくさん貼ってあった。ベトナムはかっては漢字を使っていたので今でも宗教関係では漢字が使われている。

 
プペオ族の家        仏壇

 家の主人から水煙草をすすめられたが、日ごろ煙草を吸わないし、きついというので辞退した。

 
水煙草               プペオ族の民族衣装

 次にロロ(LOLO)族が住んでいるスンラ村を訪れる。ロロ族は全人口が3,100人余りで、民族衣装はベトナムで最も美しいと言われている。4人の娘さんにお願いして着てもらったが、あいにく強い雨が降っていて背景の良いところで写せずせっかくの衣装が引き立たないのは残念だった。


ロロ族の娘さん(拡大)

 最後に白モン族の村を訪問する。とんがった石灰岩の山の間に段々畑を作って暮らしており、子供が日本の子供に良く似ていてすごく可愛かった。日本人のルーツは中国の雲南地方にあるという説があるが、モン族は雲南地方から移動してきたので先祖の血がつながっているのかもしれない。

 
白モン族の村            畑


白モン族の少女

 これで今日の観光は終わり、16時30分ドンバンに到着、町の中をぐるっと周る。小さな町なのであっという間に1周してしまったが、町の中央部にレンガ造りの建物があった。フランス統治時代に造られた建物で市場の会場になっている。

 
ドンバンのメインストリート         市場の建物

 このあとドンバン・ゲストハウスにチェックインする。ベトナムのホテルはチェックインの際にパスポートを出さなければならないが、このホテルはさらに警察の許可証を示さないと泊まれない。こういう秘境を旅するにはガイドと一緒でないと難しい。

 客室には洋式トイレとシャワーがついていたが、蚊が出るのでベッドの上には蚊帳が付いていた。着いたときは停電になっていて、いつ回復するかわからないと言われた。カメラの電池を充電できななくなると心配したが1時間ほどして回復したのでほっとした。

 
ドンバン・ゲストハウス          客室

 一休みした後、市場のそばにある食堂で夕食をとる。メニューは牛肉の油炒め、揚げ豆腐、肉野菜炒め、瓜のスープ、ご飯で合計12,000ドン(100円)だった。


夕食
 
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