| マイライフ・アズ・ア・ドッグ |
| My Life As A Dog | Mitt Liv Som Hund |
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アントン・グランセリウス(イングマル)、メリンダ・キンナマン(サガ)、 アンキ・リデン(ママ)、トーマス・フォン・ブレムセ(グンネル叔父さん)、 マンフレド・セルネル(兄エリック)、ヨハンナ・ウデーン(カエルちゃん)、 イング=マリー・カールソン(ベリット)、クリンペン(シッカン) |
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「人工衛星に乗せられて飢え死にしたライカ犬に比べれば僕はまだマシだ!」 『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』などの作品で、今やアメリカでも確固たる地位を確立したラッセ・ハルストレム。心が浄化されるような美しい映像と、大らかな人間観で彼独自の世界を創造し、奇をてらわずに1カット1カット丁寧に撮り上げる、そんな誠意溢れる演出スタイルは世界中の映画ファンから愛されています。 そんなハルストレム監督の名を世界中に知らしめた作品が、祖国スウェーデンで85年に撮った『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』であり、彼の才能の原石というべき、瑞々しい魅力に溢れた作品です。 主人公イングマルは決して幸多き少年ではありません。 時は50年代。ソ連が人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功し、世界の注目が宇宙へと向けられていた時代。地球の片隅で12歳のイングマルは、その小さな体に受け止め切れないほどの“現実”を突き付けられていました。 南洋でバナナを出荷するパパは家族を放置したまま戻らず、兄エリックにはイジメられ、病弱なママは入院し、いずれ帰らぬ人となります。また愛犬シッカンとも別れを余儀なくされます。 死の意味を知り、不条理な現実を受け入れる。そんな誰もが一度は通過する時が余りに鮮やかにスクリーンに焼き付けられています。些細なエピソードまでもがロー・アングルで大切に大切に描かれ、国籍や時代を超えて世界中の映画ファンの共感と感動を呼びました。 大切なものを失ってしまう喪失感や愛するものを救うことのできない無力感を乗り越えて成長するイングマル、そして彼を優しく包み込む豊かな自然と一風変わった村人たち。登場人物の一人一人に深い敬意が込められ、作り手の誠意が伝わってきます。 不幸ながらも健気に生きる少年の姿を描いて感動を強要するのではなく、ユーモアを交えながら少年の一年の軌跡を淡々と綴っています。作為が感じられないからこそイングマル少年が愛しく感じられ、彼の幸せを願わずにいられなくなります。深い悲しみがあるからこそ、ラストシーンは幸福感に満たされるのでした。 |
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イングマル:ingemar@vesta.dti.ne.jp |