ピンネヒョ
Pinnekjot
冬のいちばんの楽しみです
パスタクッカーのザルを裏返しにした間に合わせの蒸し器で蒸しあがったばかりのピンネヒョ
これもルーテフィスクと同じで、もともとは保存食を美味しく食べようという企画だったと思いますが、こんな美味しい食べ方があったのかと感心してしまいます。冬になると店にラムの骨付きアバラ肉の塩漬け(それを乾燥してある。燻製したタイプもある)が出回ります。秋が屠殺のシーズンなので春に生まれたヒツジの坊ちゃん・嬢ちゃんの命もこのときまでですが、スーパーにフレッシュなラムがあふれるのにやや遅れて、このピンネヒョの季節がやって来ます。
アバラを片身ごと売ってたりすることもありますが、あんなのを買って帰ってどうするのでしょう。普通はあばら骨1本1本切り離したのを買います。このままではえらくしょっぱいので、大きな鍋で水を2−3回替えながら1昼夜かそこら塩抜きをします(冷たい場所で)。あとは、(あれば)蒸し器で2時間くらい蒸すと、油が溶け落ちて身がゆるゆるになってちょうど食べごろになります。(じゅるっ。あ、失礼、ヨダレ。)ちょっとしょっぱいのでゆでジャガをつけあわせるといいと思いますが、本式にはつぶしたポテトにミルクと日本語でなんと言うのかわからないのですが、こちらで kaalrot というアブラナ科の根菜のつぶしたのを混ぜたのを合わせるらしいです。
これはラムが嫌いでない限り、相当イケます。塩抜きを加減してややしょっぱめに仕上げるとビールによく合います。もともとはフィヨルド地方の食べ物だそうで、クリスマス料理として食べられることが多いそうです。ワタシは冬中食べちゃいますが。オスロのクリスマスはラムよりもブタが主役のようです。ブタとヒツジには、家畜として考えた場合、食生活に大きな違いがあって、ブタは芋食ったり穀物や果物食ったりで人間と食べ物が競合してしまうけど、ヒツジはそのへんに生えている人間が食わない草を食べます。したがって大雑把にいうと、ヒツジを食ってるのは環境の厳しい昔は生きていくのがやっとだったような地方が多いそうです。その点、オスロ地方は食い物にぜいたくする余裕が少しはあったということでしょうか。