Becky! JIS X 0213 プラグイン

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はじめに
このプラグインは、Windows 用メールソフト Becky! Ver.2.0 で JIS X 0213 の文字を含むメールを送受信するためのものです。

JIS X 0213 とは、JIS X 0208(JIS 漢字第1水準および第2水準)に不足している漢字を補う目的で 2000 年に制定された符号化文字集合の規格のことで、JIS 漢字第3水準、第4水準とも言います。 従来の JIS X 0208 と同時に運用することを前提にしており、 特にソフトウェアがシフト JIS で組まれている場合には、 フォントさえ組み込めば JIS X 0213 を使えるようになるというのが売りです。

インターネットメールやネットニュースの場合は、 これまでは通常 ISO-2022-JP で日本語の文字をエンコードしていましたが、 JIS X 0213 の文字を含む場合は ISO-2022-JP-3 というエンコード法を使うことになります。 しかし、ISO-2022-JP-3 は従来の ISO-2022-JP とは異なるエスケープシーケンスを使用するため、 ソフトウェアのほうにも若干の修正が必要です。 まだ制定されて間もないということもあって、現時点では ISO-2022-JP-3 をサポートしている メールソフトはそれほど多くなく、Becky! も同様です。 とはいえ中にはサポートしているメールソフトもありなんとなく悔しかったのと、 JIS X 0213 の文字を使ったメールを出したいということがあって、このプラグインをつくりました。

ダウンロード
BK0213.ZIP Ver.0.13 (27kB)

最新バージョンの変更内容
2002/12/05 Ver.0.13

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使い方
インストールおよび初期設定は以下の手順で行ってください。

  1. ダウンロードしたファイルを伸張し、DLL ファイルを Becky! の PlugIns フォルダに保存します。
  2. [全般的な設定] メニューの [言語/フォント] タブをクリックしてから [追加] ボタンをクリックし、以下のような設定で言語を追加します。 フォントには JIS X 0213 に対応したものを指定してください。 フリーフォントでは Habian や Kandata がお勧めです。 これらのフォントはトップページのリンクからたどることができます。
  3. さらに [返信メールは返信元のメールの言語を引き継ぐ] にチェックを入れたり、 [言語] リストの中から「Shift_JISX0213」をクリックした状態で [メール作成時の言語とする] にチェックを入れたりすると便利かもしれません。
  4. [全般的な設定] メニューの [キーワード] タブをクリックし、 [グループ] リストの中から「半角カナ」をクリックしてから [キャラクタセット] に「Shift_JISX0213」を追加します (つまり「ISO-2022-JP,Shift_JISX0213」と指定することになります)。
上記のうち 1 と 2 は必須です。3 と 4 は設定しなくても動作します。

編集中のメールで JIS X 0213 の文字を使うときは、 メールの編集ウィンドウで、[表示] メニューの [言語] から「Shift_JISX0213」をクリックしてください。

※ この他に OS の文字コード変換テーブルを書き換えると使い勝手が向上します。 詳しくはWindows を JIS X 0213 対応にするを参照してください。

ISO-2022-JP-3 エンコード方法の設定
このプラグインは ISO-2022-JP-3 のエンコード方法を 3 種類持っています。

どれを使用するかは、[ツール] メニューの [プラグインの設定] で [Becky! JIS X 0213 プラグイン] をクリックして表示される画面で設定します。 デフォルトは ISO-2022-JP-3 です。

1 番目の ISO-2022-JP-3 の場合は、すべての文字を JIS X 0213 のエスケープシーケンスを使ってエンコードします。 そのため、JIS X 0213 に非対応のメールソフトで受信しても読める可能性はまったくありません。

一方、2 番目の ISO-2022-JP-3-Strict や 3 番目の ISO-2022-JP-3-Compatible では、JIS X 0208 で定義されている文字については JIS X 0208 と互換性のあるエスケープシーケンスでエンコードします (このような実装も JIS X 0213 で許されています)。 そのため、JIS X 0213 に非対応な大多数のメールソフトでも読める可能性があります。

では、Strict と Compatible とで何が違うのかについてですが、 JIS X 0208 と JIS X 0213 には同じ区点位置でありながら包摂規準が異なるために互換性がない文字があり、 そのような文字の扱い方が異なっています。

「森鴎外」の「鴎」を例に挙げると、 JIS X 0208 は左側が「区」の形のものと「區」の形のものの両方に同じ位置を与えている(包摂している)のに対し、 JIS X 0213 は両者に別の位置を与えています。 つまり、「鴎」は JIS X 0208 と JIS X 0213 とで互換性がありません。 JIS X 0213 の規格は、このような文字を JIS X 0208 互換のエスケープシーケンスで エンコードすることを禁止しています。

ISO-2022-JP-3-Strict は JIS X 0213 の規格を厳密に適用し、 禁止漢字を JIS X 0208 互換ではなく JIS X 0213 のエスケープシーケンスでエンコードします。 一方、ISO-2022-JP-3-Compatible は禁止漢字についても JIS X 0208 互換のエスケープシーケンスでエンコードします。 規格に違反する代わりに JIS X 0208 にしか対応していないメールソフトでも できるだけ読めるようにしようというわけです。

まとめると以下のようになります。 デフォルトでは ISO-2022-JP-3 が選択されますが、 JIS X 0213 がまだあまり普及していない状況を考慮すると、 ISO-2022-JP-3-Compatible を選択しておくのが無難かもしれません。

なお、JIS X 0208 の文字しか使っていない場合は、つねに ISO-2022-JP でエンコードします。

また、ISO-2022-JP-3-Strict や Compatible といった考え方は Emacs の実装 の受け売りです。この場を借りてお礼を申し上げます。 より詳しい説明はリンク先のページを参照してください。

ローカルディスクへのメールの保存形式について
本プラグインは、JIS X 0213 の文字を含むメールを Shift_JISX0213 形式で保存します。 ISO-2022-JP-3 形式のメールを受信した場合も Shift_JISX0213 にデコードしたうえで保存します。 相手にメールを送信するときは Shift_JISX0213 から ISO-2022-JP-3 にエンコードしますので、 送信済みメールだけは ISO-2022-JP-3 形式で保存されますが、 そのメールを選択して表示しようとした途端に再度 Shift_JISX0213 にデコードされます。

この動作は、受信したメールに変に手を加えることなく そのまま保存するという Becky! Ver.2 の思想に反していますが、 諸般の事情により上記のような仕様に落ち着きました。ご了承ください。

使用上の注意、既知のバグなど
このプラグインによってエンコード/デコード操作が行われたメールには、 ヘッダに X-BK0213: Ver.〜 という行が加わります。 何か変だな?と思われるメールのヘッダに X-BK0213 があったら、 変なのは私のせいかもしれません。(^_^;

ヘッダのエンコード時は 1 行 の長さをチェックしていないため、 場合によっては極端に長くなる可能性があります。

リモートメールボックスで ISO-2022-JP-3 のメールを表示しようとした場合はデコードされません。 ローカルフォルダに移動した時点でデコードされます。 これは、リモートメールボックスのメールを Becky! がデコードするタイミングが よく分からないことに起因する仕様なのですが、何とかなるようだったら何とかします。

受信メールにファイルが添付されており、そのファイル名が ISO-2022-JP-3 でエンコードされていた場合、 現在のバージョンではデコードしません。 こういうとき、本当はどうすべきなんでしょう? Shift_JISX0213 にデコードしても OS が困っちゃうような…。(^_^;

新着リスト画面で表示されるメールの内容は ISO-2022-JP-3 のままで化けてしまいます。 この画面の内容は一連の受信動作の中でもかなり最初のほうで取得したものを使っているようで、 それよりも早くデコードする方法が分かりませんでした。

その他何か問題を発見された方は連絡をいただけると嬉しいです。

Windows を JIS X 0213 対応にする
Becky! の内蔵エディタ上で JIS X 0213 の文字をコピー&ペーストすると、 大半の文字が化けてしまいます。 また、そもそも Windows NT/2000 では JIS X 0213 対応フォントをインストールしても、 そのままでは文字の表示すらできません。

これらの現象は、OS が持っている Unicode と Shift JIS との変換テーブルに JIS X 0213 の文字が含まれていないことに起因します。 そこで、この変換テーブルに JIS X 0213 の文字を追加するためのツールが イオさんのウェブで公開されています。

これを導入すれば、Becky! の内蔵エディタ上で JIS X 0213 の文字を編集したり、 Windows NT/2000 で文字を表示したりできるようになります。

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