釣り船に乗るということ
【本木雄介】
「餅は餅屋」との諺(ことわざ)がある。
何事にも専門家がおり、下手な素人はかなわない。という先人の教えだ。
これを「釣り船」に置きかえると、「釣りは釣り船」ということになろうが、「釣りは漁師」もっというなら「釣りは釣り専門の現役漁師」となる。
「鉄の5ヶ条」は妥協を排した釣り船選定マニュアルだ。これが絶対であるとは言いきれないが、少なくとも「釣り漁師の船長」と「素人船長」を見分けることは可能だ。海の上では船長は「釣りの先生」である。できるなら人柄も含め、「知識・手腕」の充実した先生に教わりたいものだ。また「良き船長」は我々を楽しませる術を心得ている。そして知らず知らずのうちに多くを学ばせてもらっているものだ。
我々(FLEC)のメンバーは釣り好きの集団だが、漁師の血をひく者も3名在籍している。釣りが趣味、だけではおさまらない理屈っぽい連中の集まりでもある。
釣りは自然の懐に抱かれて楽しむスポーツであり、時には情熱を燃やす勝負の場でもある。物言わぬ海原にもてあそばれる日もある。しかしそんな日でさえ、果敢にそして的確にポイントを攻め続けてくれる船長を我々は尊敬する。釣らせてやりたい、という船長の熱い想いが船中に満ちている。それに応えようとこちらも精一杯の挑戦をくり返す。結果ではない、そのプロセスに我々釣り人は感動するのではないか。
良き船長であらばこそ、その舞台を活きたものに演出しうる。そして我々の力量を導き出す名監督となる。
海原に身を置いたとき、真に信頼できる船長を選ぶのは他のだれでもない我々の責任だろう。
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