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『貝塚研究』第7号,pp.45−48
【短報 資料紹介】 |
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葭川流域貝塚採集の貝製品
山田 敏史 |
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【
Short Article
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The Shell Objects Collected from the Shellmounds on the Yoshi Rivers Basin in Chiba City
YAMADA Satoshi |
| 要 旨 |
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千葉市の中央部を流れる葭川流域には,草刈場貝塚,荒屋敷貝塚,台門貝塚,東寺山貝塚,廿五里南貝塚,廿五里北貝塚,殿台貝塚など,著名な巨大貝塚が並ぶ地域である。これらの貝塚を訪れると貝刃や貝輪,垂飾などの貝製品を容易に発見することができるが,正式な発掘調査例が少なかったこともあり,ごくわずかしか報告例がなく,貝製品の視点から本地域の文化的特徴や社会的行動について分析することができない状態におかれている。 そこで,基礎データ蓄積の一助とするため,2000年4月29日に園生貝塚研究会で実施した葭川流域の貝塚巡検の際に荒屋敷(西)貝塚,東寺山貝塚鹿島神社本殿脇,および殿台貝塚八幡神社境内で表面採集した貝製品を,ここで紹介することとした(Figure 1)。 |
Figure 1 Location of shellmounds where shell objects collected 貝製品を採集した貝塚の位置 1: Arayashiki-nisi Shellmound 2: Higashiterayama Shellmound 3 :Tonodai Shellmound 1:荒屋敷(西)貝塚 2:東寺山貝塚 3:殿台貝塚 |
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荒屋敷(西)貝塚の縄文前期植房式から諸磯式の貝層上から採集した有孔貝製品は,小形のTegillarca granosa(ハイガイ)を素材とし,殻頂に近い殻央部に細かな打撃で孔をあけたもので(Figure 2−1〜4),金子・忍澤(1986)の「貝製錘」に分類されるものである。南関東の貝塚地帯では貝錘に対する関心が低く,報告さえされていないケースが大半を占めているが,千葉県北部の貝塚よりしばしば大量に出土している。しかし,貝錘が多く出土するようになるのは巨大な環状貝塚が形成される加曽利E式以降で,しかもMeretrix lusoria(ハマグリ)を主な素材としており,縄文時代前期のTegillarca granosaを素材とする例はほとんど知られていない。まだデータ蓄積が無く,貝錘か否か判断できる状況にないので「有孔貝製品」とした。 東寺山貝塚の加曽利E式期の貝層から採集されたMeretrix lusoria製の貝刃は,推定殻長が67mmほどと標準的なサイズであるが(Figure 2−5),殿台貝塚の堀之内式の貝層上から採集したMeretrix lusoria製の貝刃は殻長26.5mmと,貝刃としては著しく小さく(Figure 2−6),珍しい例である。しかし,このサイズのMeretrix lusoriaは東京湾岸・古鬼怒湾岸の縄文中・後期の大型貝塚を構成するMeretrix lusoriaと共通する小ささなので,調査段階で見過ごされている可能性がある。そうした意味で殿台貝塚採集の小型Meretrix lusoria製貝刃は,今後の貝塚調査に注意を促す資料といえる。 | |
| Abstract |
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On the Yoshi Rivers basin in Chiba City, the shell objects were collected ( Figure 1 ).
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Figure 2 The perforated shell objects and the shell blades 有孔貝製品および貝刃 |