
![]() 山林に貝が散乱する多部田貝塚 ![]() 多部田貝塚の貝層の形状 |
| 所 在 | 千葉県千葉市若葉区多部田町 |
| 立 地 | 台地上〜台地斜面 標高:21〜42m |
| 時 代 | 縄文時代早期(茅山)・前期(諸磯)・中期(加曽利E)・後期(堀之内,加曽利B2・3,曽谷,安行1・2)・晩期(安行3a・3b・3c・3d,姥山U,姥山V,前浦), 古墳(鬼高),中世,近世 |
| 形 態 | 環状貝塚第2形態 |
| 規 模 | 貝層の直径:約140m |
| 主な貝種 | イボキサゴが最も多く,ハマグリがこれに次ぐ。シオフキ,カガミガイ,アサリ,オキアサリ,マガキ,サルボウ,オオノガイ,ハイガイ,ウミニナ,ホソウミニナ,ヘナタリ,アラムシロ,ツメタガイ,イボニシ,バイ,アカニシを含む。 |
| 貝類以外の動物遺体 |
人骨 イヌ,シカ,イノシシ クロダイ |
| 遺 物 |
剥片,敲石,磨製石斧,スクレイパー,貝刃,磨石,石皿,縄文式土器,製塩土器,貝輪,土偶,石棒 土師器,須恵器,古瓦,カワラケ,陶器,火打ち石 |
| 遺 構 |
炉穴,竪穴住居址13,平地式住居1,竪穴状遺構8,土坑79,小ビット 古墳時代後期住居址7,近世溝状遺構3,中近世溝状遺構1,時期不祥土坑6・溝状遺構6 塚8基 |
| 現 状 | 山林,墓地,道路 |
| 史跡指定 | なし |
| 遺跡の特徴 |
埋め立て前の海岸線から直線距離で10qほど離れたところに形成され鹹水産貝類の巨大な貝塚であることから,誉田高田貝塚とともに海進と貝塚形成との関係を解く貝塚として注目された。しかし1970年代に蓄積されたボーリングデータで当時の海岸線から6q以上離れていたことが判明し,巨大環状貝塚がどのように形成されたのか再び謎となった。 山林だが,貝や土器の散布量が夥しいため,容易に貝塚であることが分かる。土器の量が多い点は,野呂山田貝塚,八反目台貝塚など,近くにある鹿島川流域(古鬼怒湾水系)の貝塚と共通している。 貝は個体数の80%以上がイボキサゴと,圧倒的にイボキサゴで占められているが,それに次ぐハマグリが花輪貝塚,加曽利貝塚,押本貝塚などより下流にある貝塚よりも大きく,下流の貝塚人よりも沖合の瀬でハマグリを採貝しているものと考えられる。 |
| 備 考 |
周辺一帯は墓苑(平和公園)になっているが,貝層範囲はほぼ保存されている。なお,道路整備で西側の谷戸に面した台地斜面を削平した際に,大量の遺物が散乱した。 本遺跡は縄文時代の貝塚であるだけでなく,古墳時代の集落址,近世の塚群,多部田城址を中心として広がる中世の遺跡範囲にも入った複合遺跡である。 |
| 主要参考文献 |
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