
98・墓碑銘
人間、死んだ後にどうなるかなんて、知ったこっちゃない、と、思う。
今が楽しければそれでいいと思う。
…なんて、そうも言ってられない事態に陥ってる俺が言えることでもないんだけど。
今が楽しければいい、なんてのは変わらない。
けど、もし、死んだ後。
そんな事を考えて何も残せなかったらきっと後悔するのだと思う。
特に、アイツは。
何だか放っておけないから。
そう言ったらきっと、
「お前の方が何をしでかすか分からない」
なあんて?しかめっ面して言うに決まってる!
まあ、そんなのはどうだって良くて、問題は俺はアイツを放っておけない。
ただそれだけが重要な。
もしも死んだら、何て不吉な事を言えばやっぱりアイツは怒るのだろうけれど。
それでも俺が死んだら。
墓なんか要らないけど、望めるなら一つのシルシ。
そこに、一つ言葉を残したいと思う。
………一つの、言葉だけ。あいつを解放するための。
俺以外にそれは出来ないと、これだけ、自惚れたいと思う。
塚リョガ。
…うちの兄貴は今を生きるだけ、で未来をあんまり見ない人。
で、見る未来って言ったらどうしても…こう。
ちなみに自分が残された場合は考えてません。
自分が先に死ぬはずだと本気で思ってる上にこの関係続くとも思ってませんこれ(苦)