「最後の読みカルタ」の著者山口泰彦氏が復元した「大局将棋」の駒の画像です。
基本的に上段が表、下段が裏になっています。
将棋の駒は「チェスカード」と同様、カード・札に大きな影響を与えています。
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山口泰彦氏のレポート
江戸期にあったと伝えられていた、国内に現存しない「大局将棋(象戯)」を平成9年に復元した。
駒の大きさは現在の小将棋の駒と同じで、縦36マス横36マスの中に片側402枚が埋め尽くされ、自陣11段は荘厳なものである。駒数総計804枚は盤上遊戯史上最大のもので、本柘植の本格品である。
この「大局将棋」については、詳しい事は未だによく判らないが、数年前関西の将棋会館内にある将棋博物館の未整理資料の中から発見された様で、駒の配置及び各駒の成り駒(裏)、駒の動き(機能)が詳しく書かれているという。堺のU氏が「世界の将棋」なる本を編纂されてはじめて知った。本には誤植が多々有るので、原本の複写をお願いし、この復元にかかった。ただ、駒の大きさが判らず、現行の「小将棋」(縦9マス横9マス、自陣3段片側20枚の総計40枚、駒の再利用あり)の駒の形状6種に準じて、各駒の機能や地位を数値化して、形状を6種に分けて作成する事にした。
そして、これに優る重要な事は、本柘植で作成出来る職人が現在いて、なおかつ作成して貰えるかだ。駒数804枚は常識を逸脱する途方もない数であり、江戸期は駒の表面に筆で書かれた程度である事は推測できるが、商業ベースでの彫り駒は作成された歴史的事実はない。駒の産地、山形の天童の職人に打診するが応えは暗い。知り合いの将棋盤製作を本職にする人に依頼し、新潟で作成しても良いと言う職人を探して貰い、予定の工期を遥かに越えて作成された。駒の間違いを再照査して1年を費やし漸く完成出来た。当初は旨くいったら、もう1組位は作成しようと意気込んでいたが、職人共々依頼したこちらまでも疲れ果てて断念した。
バラバラに袋等に入れては、配置はおろか全貌を瞬時に見れないので、画期的な収納箱を当初より検討していた。将棋盤のマス目は縦36マス横36マスであるので、自陣11段を意識してこれを9分割した、縦12マス横12マスの格子状の小箱にした。収納箱はこれの6段積みの重箱構造に依頼し、広島で作成された。これも見事なものだ。
あとは捨て駒入れと将棋盤、対局者の座る椅子だ。盤は大きさが大きさだけに組み立て構造にしたいが、組み立てでは盤は年が経てば歪むという。歪まれては困るので、これを止めるには頑健に分解不可能なものにしてしまわないと出来ないという。それでは大き過ぎて、持ち運びが出来なく、この企画は休止せざるを得なかった。あれから5年がたったが未だにそのままだ。当時は時の名人谷川浩司氏と大局将棋を1手指南を受けたいと思ったが、その後羽生善治、佐藤康光氏と名人が変わり、その情熱も薄れた。
将棋盤は作るとしたら縦120cm横110cm位の大きさになり、作ろうと依頼すれば、捨て駒入れ(箱)、対局椅子と共に作成して貰えるようにはなっているが、大きさが大きさだけに 常時置く処がないので、その後この計画は休止している。
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下の画像上段は自陣右から1マスから12マス、自陣12段の上から1段目から4段目の駒
その下はその裏
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