歯に投薬し「アトピー治療」 歯科医逮捕

2002年5月30日
産経新聞

 「歯に薬を入れてアトピーを治す」と言って資格外の治療をしたとして、警視庁薬物対策課と滝野川署は29日、医師法違反の疑いで東京都北区中里、「清水歯科医院」経営の歯科医師、清水秀雄(69)と助手吉川千恵子(45)の両容疑者を逮捕した。

 調べによると、清水容疑者らは2000年6月から今年4月にかけて、アトピー性皮膚炎の神奈川県相模原市の主婦(32)ら女性7人に皮膚炎治療の免許がないのに問診、投薬などの医療行為をした疑い。

 こうした治療を受けた患者は少なくとも17人で、中には兵庫県から治療を受けに来た女性もいた。治療費は計約1400万円に上るという。

 清水容疑者は「アトピー・アレルギー・総合研究所」の名前でインターネットのホームページを開設。アトピー性皮膚炎の患者の歯に穴をあけて薬を埋めるという歯科医の資格外の診断や診療行為を宣伝し、患者から初診料5万円、1回の治療費8000円など高額の治療費を取っていた。

 専門家によると、医学的効果は全くないという。

 完治が難しいアトピー性皮膚炎は民間療法も行われているが、悩む患者に効果がない治療を持ち掛けたり、健康食品を売りつけ高額の費用を取るなど詐欺的な「アトピービジネス」が社会問題となっており、損害賠償訴訟も起きている。

 歯科医師がかかわった今回の事件に関係者は「アトピー患者の心理につけ込み極めて悪質」と話している。

http://www.sankei.co.jp/news/020530/0530sha001.htm