*猪突盲進*




2006年9月29日

あぁあぁあぁあぁあぁ・・・!

顔がない 顔がない 顔がない
私の顔がない

右にも左にも
私の意図する顔がない

下を向いても上を向いても
私は
私の顔がない

どうして どうして どうして

どうしてだ どうしてだ
どうしてなんだ




2006年9月27日

その人は、たった一人だけの完璧な世界が欲しくて、全てのものを拒否をした。そう、たった一人だけの大きな成功のために、全てのものを拒絶した結果、その人は、全てのものから拒絶されることになった、すなわちそれは完璧な孤独という成功。

その人は、たった一つの誰でもが願う勝利のために、全てのことに勝利することを願った。すなわち勝利の呼び込む傲慢の上に、その人の虚構は勝つことができずに留まった。その人のその人でありえる最期のときを迎えるまで、あとわずか。

その人は、




2006年9月27日

そうだね、たとえば
私が間違っていたのなら謝るべきなんでしょう

だけどあなたの心の中にあるのは
悔恨なんてものじゃないよね

私はあなたの中にある
そんな無責任な人生の責任転嫁の対象になんて
されたくないよ

どうしてなのかな
ひとつ責任を取れば
責任を取らないで逃げようとするより
ずっと楽になれるのにね

もう、声を
声を掛けないでください



2006年9月27日

それは、とてつもなく大きな柱でした

どこまでも貫いていて
これは天までをも貫いているんじゃないかと思えた

だけれど
きっと宙から覗いている生き物からしてみれば
果てしなく潜っていく
永遠の下り坂なんだろう

天へ向けて
撃ち抜く

どこまでも構成のきかない人生のために
軽々しく
私の咎になっている証拠を渡そうよ

撃てば撃っただけ
弾丸が顔に向かって
降り注がれる

遠く、高く
舞った数だけ強く速く
降り注ぐ
地獄のような嘘吐きさと虚ろな

顔のない
黒い

黒い顔が笑っているようにみえる

私は





2006年9月21日

なにしてんだか。
どんな道も荊でないわけがない。
こういうとき、本当に自分の凡庸さに
腹が立つね。
それを超越できるのは、意志の力しか
ないというのに
それでも軽くいける人を目の当たりにしたら
馬鹿げてきてしまうね。
私にもきっとたくさんの、ではなく
ひとつの超越した才があれば
きっと楽しい。

あー、うるさい。




2006年9月8日

金色のバッチがあなたの勲章を照らし出す。
すいっと入り込んでいく夜舟の波に乗り
舵を取りながら進んでいこう。

辿り着けないかもしれない。
あなたの望む岸には、辿り着けないかもしれないね。
黒い水が底知れず流れていて
なにを飲み込んで見込んでいるのか
見当もほどほど大外れな、
あなたとわたしの言葉の数だけ舟が沈んでいく。

照り返す金色の月光。
わたしはあなたが汚すよりも前に
汚れたような存在で
なかなかに形を取ることができずにいた。
わたしはあなたよりもその後に
汚れて崩れてしまったのかもしれない。

ふみをしたためるときは
長くなった髪の先を、舟の縁から黒い水へ流し、
その髪が言うことを素直に指でなぞることにした。
わたしはあなたよりも嘘吐きに近いから
あなたに正直さで勝てる気がしない。
なにもかもが嘘だということは、とても素直な真実。
だからあなたとわたしは
とてもすぐ近くで水を飲み干し合っている。

あとからあとから苦しみの歌が漏れ聞こえてくる。
舟底に穴が開き
そこから歌が漏れ出て行ってしまうのだ。
わたしが歌ったことのない、とても惨めな、
自己主張の歌。
愛を愛と呼べないものが、
愛を偽装するまでに流した
大きな大きな欲望の塊が、
今、こうしてさもしい歌と成り果てている。
それでも彼らは
美しい歌を奏で続けるために
大き過ぎた欲望の塊だけを
丸め続けるのだ。
らんらんと、歌が奏で続けられるよ。

さもしい。とても、さもしい。
さもしいはさもしいだから、
さもしい以上の言葉が見つからない。
なのに嘘をついてでも詩人とするように、
舟に乗り込んで逃げて行くわたしは、
言葉の海から逆流して
小さな夜舟を浮かべて奔走する。
嘘吐きは詩人ではなくて、ただの嘘吐きなのだよ。

らんらん。
らんらん。

らんらん。

美しい、歌。とても、さもしい。



2006年9月8日

だけどもうすぐ、世界が滅びるのだとしたら
わたしは君に、何が言い伝えられるのだろう。

世界が滅びなくてもいい。
明日、わたしか君かのどちらかが
失われてしまうのだとしたら、わたしは君に
言えなかったこと、伝わらなかったことを、
どうやって処理しようか。

きっと。
いつでも取り返しがつくと思っている間は、
取り返すことができなくて、ただ困ってばかり。
そうしてそのうち、無責任にも忘れてしまうでしょう。
そして、取り返しが効かなくなったときに
時が足りないことや、過ぎてしまったことを悔やみ、
悲しくなってしまうんでしょう。

でもまた同じチャンスが来たときには、
やはり困ってしまったり、
意地悪なことばかりを言い放ってしまったり、
考えたりして、
さらりとそのチャンスを、逃してしまうんでしょう。




2006年9月7日

お姫様は、林檎に恋して林檎に殺されたの。
林檎に恋したお姫様の、頬が高潮して、
林檎のお顔よりも紅くなってしまったから
林檎がそれに嫉妬したんだって。
林檎はお姫様の喉に飛び込んで、
お姫様を窒息死させたのだそうよ。

イタズラ好きなトビウオはね、
おいたが過ぎて、お空から落とされたの。
天使たちの大事な翼の羽を2枚も抜いたから。
大天使様に怒られて海に落っことされた。
大海原に落ちたトビウオは、その2枚の羽で
一生懸命お空に帰ろうとするんだけど
2枚の羽だけでは体が重すぎて、
うまく飛び立てないの。
かわいそうなトビウオさん。

王子様は西に行くと呪われるから
まず南へ行って、木の根もとの仔リスに
キスをしなくてはいけない。
そうしないと、
今朝飲んだぶどう酒に混ぜられた毒が
全身に回って、死んでしまうよ。






2006年8月26日

漏れ出す音が
大きければ大きいほど
私はあなたへ
あなたの近くへ
旅立てるのです

どうか私を忘れさせてください
誰のためにも
誰のことも
演じてきたわけではありませんでしたが

私ははじめから、産まれたときから
私という名前と
私という身体との
呪いにかけられ
あなたという呪いと
対峙していくことを
宿命づけられた
私は
あなたの名の元に
私です。

言葉が足りない
私は私を表すだけの
言葉という技術を知らない

音が足りない
私は
私という形のないものを形成できるだけの
技術を知らない

私が私になれずに
朽ち果てていく



***



音楽室のドアは、固く閉ざされていた。
夏の木漏れ日はきっと、桜の青葉から影絵のようにピアノの足元に伸びているに違いない。

上履きの床を叩く音でさえ、似つかわしくない雑音のようだった。
身体から、ここには似つかわしくない音ばかりが立っていく。
私は必死に身体を押さえ、私から何も漏れ出していかないように自分を制した。

音楽を奏でたい。
私は音楽室に迎え入れられたい。
ピアノの旋律に軽々しく浮かれることが出来るような、身軽な身体を持って、桜の花びらのように音階で踊り明かしたい。

毟り取られる黄金色の羽の一枚一枚が、ふわり夕凪に置いていかれる。
私はまだ何も、真実を知らないので真実以上の大きな空想を広げることができずに、私はただ沈んでいくのみで、古い旋律に嘲笑われて構成するエチュードのようだ。

音楽室に嘘を吐かれた。
音楽室は嘘吐き。
私を幻想の虜の住人だと欺いた。
こんなにも不自由な身体の範疇で飛躍することも出来ずに何も確信すらできない。
私はなによりも無駄だという囁きの後ろ側の空白の台詞に心を奪われたの。
記号ばかりで会話が進むデジタル社会の晩餐会に私は何も口を挟むことができずにただ呆然とする。
ルールを無視するよりも前に、そのルールが分からない。
無視できるルールすら分からずに、私ははみ出すことも出来やしない。

音楽室はきっと。
偉人の肖像画が右から左へと並べ飾り立てられていて、そのどれもが冷たく見据えている。
同じ顔の偉人たちが、造作を変えて並んだり並ばなかったり。
生まれては死ぬ。だけれど言い伝えられることはいつも同じことばかり。
とんだ昔話の餌食だよね、所詮私たちは童話にすら相手にされない悲しくもない身の上の持ち主だよね。

話しかけてみてよバッハ。音楽じゃなくて言葉で。
私たちに音じゃなくて言葉を伝えてよシューベルト。
モーツァルト、私はあんたなんか知らない。私は言葉以上の技術を知らない。私にも言葉以上の技術を感じさせられる音階をくださいベート−ヴェン。

雑音じゃない音楽が、どこに存在するというの。
隣のアパートで「禁じられた遊び」を掻き鳴らす青年ギタリストも、渋谷の駅前で友情を歌い上げる二人組も、壁を蹴るリズム音も、あなたの呼吸も、全てがうるさくて耳に障る。怒声となんら変わらず耳にざらついた感触を残す美しくない悲鳴。

わけのわからないジャンルの音楽を、レベル100の音量でただ頭に流し込む。
たったひとつの大きな雑音のために、私は心安らかに音楽室へ向かうことが出来るよ先生。
とても固いドアに手をかける。
とても固いドアの隙間に身体を押し込む。
とても固いドアの向こう側に見える幻想。



***



ただ、とてつもなく伝えたいことがあるとすれば
それはたった一言で簡単に済んでしまうことなので
あまりにもありふれた言葉というのは
時としてあまりにも嘘くさいので
私たちはどうしても
嘘をついてでも嘘くさい現象を避けようとしてしまう。

そうすれば現象は
嘘をつくことが
とても真実に近いような錯覚が起きて
嘘くさい真実よりも、真実の嘘のほうが
真の事実のように振舞って
飛び立って自由になっていく

過敏な人のほうが愚かな人間と同じであれる
愚かな人間は苦しみから解放された愛された人々である
賢人は苦しむことを要求された愛されなかった悲しみの愚人である
似て非なる振る舞いの
真実の嘘の中に存在する理の縛りに
呪いは私たちの身体を支配する名前という言葉

私はあなたに旅立つとき
あなたのことを
なにひとつ感じず
思い出しもしなかった

さすれば私は
あなたに最も近く
あなたから最も遠く
きっと真実でいられる
そんな確信と
そんな幻想の隙間とに出来る
音階の不自由さとに支配された
言葉

すなわちそれは
あなたの
名前







2006年8月22日

大量の蝶の群れが私を貫通してゆく
ひしめき合うその物音は大層歪み
私はくつくつと藁に縋る

湿気た羽が野原で拡がらず
私は予め知り尽くしていた情報で
もう一度蜘蛛の巣を張り巡らせ

 阿呆みたいに常識にだけ支配されて
 その実私は神がいないとひどく不安な

様々な鐘の音が鳴る
大きいものも小さいものも
深いものも浅いものも

 そのうちに阿呆にだけ鳴り響くような
 無数の奇跡がわけも分からず圧し掛かって

円(マル)は大きく展開して内包する
昆虫の節だらな足と足の間にある
私はあの時どうしても食べたい
あの人のあの味がどうしても恋しいくて
私は無数の奇跡の蜘蛛の巣に陥れられた

 とても器用に阿呆をこなす俳優と
 とても器用に天才の演技をする芸人とに
 話しかけてみて
 話はそこで終わった

私は蝶の腸(はらわた)の中へ引きずり込まれ
 あたしの今年はとても傀儡な快楽である
 あたしの愉快な仲間は全て私ひとりである

幻想を欲しがる怠惰らなこ友達
私は言葉を正しく使うためにルールを破り
羅列と配色を組み立て直し
私はとてもたらだらなこ友達と
とても怠惰らな私は
とてもたらだらなこ遊びを
とても怠惰らに擦り付け合う
とてもかあいが恥を至難でいた
あたしは私とくっつきたがるの
いいかいとても我慢して綿足首引き千切れる
るるるる

今宵と今晩
あた、あた、あたしのなかかかかの
かの、かの、かのひと
あた、あた、あたしの、なかかかかの
かの、かの、かのあたしのかのあたしの
あたしのかのひとこと、かのかのかのしの
たの、あた、しの、かの、たの、しししししししの、
ああ、ああ、ああ、
わた、わた、わた、しの、あぁ、あぁ、あぁ、
わた、し、の、あぁ、あぁ、あぁ。




2006年8月13日 R娘。歌詞

あなたの車 助手席で考えるの
明日へと続く ここはトンネルみたい
だけど 私たち
同じ出口には出られないのね

言葉に詰まると 煙草に火をつける
男の人はずるいよね でもね
あなたは知らないけれど
私だって煙草を吸うわ

喧嘩も起こらないのは
喧嘩もできないから?
少しずつ意地悪してるの
ねえお願い そろそろ気づいてよ

毎日が 楽しくてつらいの
あなたのことだけで
痩せたりなんかしないけど
なんだか あなたのために
生きてるみたいなの




2006年8月11月

もしもし?
おにいちゃん?
今なにしてるの?
なんでって。気になったから。
またお友達と飲んでるの?
早く帰らないとダメだかね



2006年8月11日

あかい花びらが散っていました
今日の午後

きいろい鎖を床にばら撒きながら泣きました
昨日の明日

天は空高くのもっと向こうに
悲しい卑猥な話を持ってきてくれると約束しました
嘘つきな神さま

集約することができない
たどたどしい




2006年8月8日、11日改

コトリ、にア焦がれていました。
できれば、アお色がイイとオモッていました。
ニワトリほどやかましくなく、控え目で、
そしてできれば従順で、アって欲しいと、
オモッていました。

夕ヤミにすッと溶けて。
ワタシはあなたがキライ?
ううん。小さく可愛く鳴くために
あなた、どれだけ努力したのカナ?
その棘が痛くて痛々しくて
あなたの小さな鳴き声は
拡がりを無くして伸びていったのね。

夜ゾラは無残なんです。
ダレもカれもが自己主張したり、カくされたりして、
でもね、ミンナみんなが燃えているのね。
とても可哀そう。
ワタシは、アイしてる。



TOP