宴は何事もなかったかのように
日々の平穏へと還っていった
わたしは考えるのです
一瞬で弾ける
花火がなぜ綺麗なのかを
終わった後の情事を
誰も知らなかったことのように
朝になれば
小さな焼け跡が
まるで場違いなんだ
ぼくは旅人に
接木として側にいてくれと
願うことはできない
旅人がこぼした
米粒が
やがて腐り
養分になることを知っているから
ぼくは旅人の存在を忘れない
時折旅人が
近づいてくれることを知っているから
木は時々
具合の悪いフリをするんだ
そしてぼくはまた
つぶやくんだよ
ぼくには口がない代わりに
樹皮の内側では
水道がざわめき
空気と光が交差する
ぼくが見ているのは
他人なんかじゃなくて
いつも自分の中の
マテリアルたち
シロアリが
ぼくの中を荒らしても
ぼくにしか
分からないよね
ぼくは何も知らずに生まれて
自分の好きなように
枝を伸ばそうと思ったら
隣の家の敷地を侵し
枝を切られてしまい
枯葉が落ちるから
切り倒されてしまったんです
だからぼくは
生まれないように願う
死んでいたほうがいいと思う
時に素直に
バカみたいにキレイごとで
しかしそれゆえ
素直になれない掟を
自分に課してしまった
優しい人よ
ぼくが吐く息を
あなたが吸うことで
ぼくは今日の一日を
楽しく過ごせそうです
自由になれないのは
自分のせいだと
分かっているんです
他人の目が怖いんじゃない
他人の目ごときで
潰れてしまう
ぼくの目が恐ろしいんだ
差し出された
手はいくつもあるのに
それを振り払ってしまうのは
本当はぼくなんだ
疲れた旅人を
休ませてあげることなく
追い払ってしまうんだ
そのくせ
ぼくは淋しいという
何を求められているかなんて
傲慢が過ぎる考えですね
何を求めたいか
最初にそれに気づくことができない
ぼくたちは
他力本願で
どうしても
意固地になりやすいんだ
きみの部屋に
いつものルームキー
本当は
針金でだって開けれる
開けようと思えば
恋人がいても
家族がいても
友達がいても
テレビがあっても
淋しいんです
永遠の孤独を
どうしていつまでも
なぜいつまでも
感じてしまうのですか
わたしはこんなに満たされているのに
貪欲さは
わたしを殺して
喰い潰してしまいそうです
正気ですか?
偽者です。
ホントですか?
嘘でもありません。
どこに行くんですか?
どこでもいいでしょう。
ぼくも行っていいですか?
責任は持てません。
きみを愛してます。
好きではありません。
ぼくを嫌いにならないで。
ぼくなんか見ないでください。
どこにも行けません。
行く気がないんでしょう?
笑っていいですか?
平和じゃないのにですか。
きみはどこに行くの?
関係ないでしょう。
歌え歌え。感覚を歌え。
きみたちは
何を求めて
詩を書くんですか。
詩を書くことで
何を得ようというのですか。
ぼくは今更
大きなことは言えませんが
ぼくは誰かに
これだと思われたい
ぼくはぼくであり
あなたにもぼくがあるということを
ぼくは小さくて
弱すぎて悔しいから
きみの中に
入ろうとするんだ
理想を求めすぎて
ブッ潰されて
バカが夢を見る
燦然と輝く夢想に
酔いしれて
明日のことさえ
忘れてしまう
嘘偽りなく
君を問う
君の心を
疑うことなく
僕に晒せよ
森に入り込む前に
どうやら泉にはまったようです
ぼくはきみの街まで
辿りつくことができないかもしれません
きみはパンを焼き
花を飾って
ぼくを待っていることでしょう
ぼくは獣の肉も
充分な稼ぎも
きみに与えてあげることはできないけれど
きみに水の中の世界を
話して聞かせてあげることにしよう
君は嘘吐きだと思うんだけど
どう思う?
僕は引きこもりなんだけれど
君は何してるの?
青い橋が嫌いなんだけど
君は好き?
世の中のしこりに
君の笑顔と
なんかありきたりだね
すごくありきたりなんだ
ありきたりすぎて
否定も肯定もできない
エセ詩人が
見せるためだけに
綴る言葉に
浅い多数決の賞賛
嘲笑の中にたたずむ人よ
あなたの熱き思いは
同じ穴のむじなで
こだまするけれど
わたしはそれを潔いとして
賛同します
冷めた部屋に男が一人
夕暮れ時の 虚しさが鏡に映る
髭面の乞食が
どうやって10年後を想像できよう
俺はまだ生まれてなかった
今日 道を歩いていたら 唐突に
穴に落ちた
気がつくと そこは地下都市で
ねずみたちの住処であるようだ
ねずみたちは軽快に あっちでも こっちでも
フリスビーをして遊んでいる
人間のわたしでさえ 両手でやっと持てるかという
巨大な円盤を自在に操る ねずみたち
それはなんと よく見ると マンホールの蓋
これはたまげた 当たったら一たまりもないぞ
わたしは急いで 地上へと這い上がった
母性広く 包み込んでくれるのかと思いきや
余計な刺激を与えすぎると 弾けてしまう
花火のように パチパチと
そしてパリパリと
年頃って むずかしい
伸びたり縮んだりで
それで
どこにでもいる
安価な娘のくせして
月の光を抱きしめようとする少年がいた
「なにをしているの?」
ときくと
「さみしいから」
といった。
「カタチのないものを掴もうとするのは愚かなんじゃない?」
ときいたら
少年はみずうみに飛び込んだ。
「ぼくには、抱きしめるほどのひかりがみえるよ」
そういって、少年は水を掻く
つきの光がひろがっていった
真夜中にラブ星人を打ち上げる 02/12/26
(※「闇夜にラブ星人を打ち上げる」というタイトルを↑のように勘違いした) |
ラブ星人を打ち上げる
真夜中でなくても打ち上げる
ラブ星人1号が
太陽に突き刺さって
太陽と一緒に落っこちてきた
さぁ大変
太陽なくなったから
一気に真夜中に逆戻りした
さぁ、大変
もう一度ラブ星人を打ち上げる
太陽に突き刺さったままの
ラブ星人1号を打ち上げる
OK! 成功
…かと思ったら
今度は月にぶつかって
落ちてきた
太陽と
太陽に突き刺さったラブ星人1号と
ラブ星人の刺さった太陽にぶつかった月が
みんな落ちてきた
ラブ星人泣いた
ラブ星人1号は泣き喚いた
ラブラブ星に帰れずに
わんわん泣いた
あんまり滝のように泣いたから
逆噴水の原理で宙に浮いた
ラブ星人浮いた
そのまま帰った