*他サイト投稿モノ*


宴は何事もなかったかのように
日々の平穏へと還っていった

わたしは考えるのです

一瞬で弾ける
花火がなぜ綺麗なのかを

終わった後の情事を
誰も知らなかったことのように

朝になれば
小さな焼け跡が
まるで場違いなんだ

02/06/19



木 02/06/20

ぼくは旅人に
接木として側にいてくれと
願うことはできない

旅人がこぼした
米粒が
やがて腐り
養分になることを知っているから
ぼくは旅人の存在を忘れない

時折旅人が
近づいてくれることを知っているから
木は時々
具合の悪いフリをするんだ

そしてぼくはまた
つぶやくんだよ



木 02/06/20

ぼくには口がない代わりに

樹皮の内側では
水道がざわめき
空気と光が交差する

ぼくが見ているのは
他人なんかじゃなくて
いつも自分の中の
マテリアルたち

シロアリが
ぼくの中を荒らしても
ぼくにしか
分からないよね



老木 02/06/20

ぼくは何も知らずに生まれて
自分の好きなように
枝を伸ばそうと思ったら

隣の家の敷地を侵し
枝を切られてしまい

枯葉が落ちるから
切り倒されてしまったんです

だからぼくは
生まれないように願う

死んでいたほうがいいと思う

時に素直に
バカみたいにキレイごとで

しかしそれゆえ
素直になれない掟を
自分に課してしまった

優しい人よ
ぼくが吐く息を
あなたが吸うことで

ぼくは今日の一日を
楽しく過ごせそうです



自由になれないのは
自分のせいだと
分かっているんです

他人の目が怖いんじゃない
他人の目ごときで
潰れてしまう
ぼくの目が恐ろしいんだ

02/06/20



差し出された
手はいくつもあるのに
それを振り払ってしまうのは
本当はぼくなんだ

疲れた旅人を
休ませてあげることなく
追い払ってしまうんだ

そのくせ
ぼくは淋しいという

02/06/20



何を求められているかなんて
傲慢が過ぎる考えですね

何を求めたいか
最初にそれに気づくことができない

ぼくたちは
他力本願で
どうしても
意固地になりやすいんだ

きみの部屋に
いつものルームキー

本当は
針金でだって開けれる

開けようと思えば

02/06/20



恋人がいても
家族がいても
友達がいても
テレビがあっても
淋しいんです

永遠の孤独を
どうしていつまでも

なぜいつまでも
感じてしまうのですか

わたしはこんなに満たされているのに
貪欲さは

わたしを殺して
喰い潰してしまいそうです

02/06/20



正気ですか?

偽者です。

ホントですか?

嘘でもありません。

どこに行くんですか?

どこでもいいでしょう。

ぼくも行っていいですか?

責任は持てません。

きみを愛してます。

好きではありません。

ぼくを嫌いにならないで。

ぼくなんか見ないでください。

どこにも行けません。

行く気がないんでしょう?

笑っていいですか?

平和じゃないのにですか。

きみはどこに行くの?

関係ないでしょう。

02/06/20



歌え歌え。感覚を歌え。

きみたちは
何を求めて
詩を書くんですか。

詩を書くことで
何を得ようというのですか。

ぼくは今更
大きなことは言えませんが

ぼくは誰かに
これだと思われたい

ぼくはぼくであり
あなたにもぼくがあるということを

ぼくは小さくて
弱すぎて悔しいから
きみの中に
入ろうとするんだ

02/06/20



理想を求めすぎて
ブッ潰されて
バカが夢を見る
燦然と輝く夢想に
酔いしれて
明日のことさえ
忘れてしまう

02/06/20



嘘偽りなく
君を問う

君の心を

疑うことなく
僕に晒せよ

02/06/20



森に入り込む前に
どうやら泉にはまったようです

ぼくはきみの街まで
辿りつくことができないかもしれません

きみはパンを焼き
花を飾って
ぼくを待っていることでしょう

ぼくは獣の肉も
充分な稼ぎも
きみに与えてあげることはできないけれど

きみに水の中の世界を
話して聞かせてあげることにしよう

02/06/20



君は嘘吐きだと思うんだけど
どう思う?

僕は引きこもりなんだけれど
君は何してるの?

青い橋が嫌いなんだけど
君は好き?

世の中のしこりに
君の笑顔と

なんかありきたりだね

すごくありきたりなんだ

ありきたりすぎて
否定も肯定もできない

02/06/20



エセ詩人が
見せるためだけに

綴る言葉に

浅い多数決の賞賛

02/06/20



嘲笑の中にたたずむ人よ
あなたの熱き思いは
同じ穴のむじなで
こだまするけれど
わたしはそれを潔いとして
賛同します

02/06/20



冷めた部屋に男が一人
夕暮れ時の 虚しさが鏡に映る

髭面の乞食が
どうやって10年後を想像できよう

俺はまだ生まれてなかった

02/06/20



マンホール 02/06/20

今日 道を歩いていたら 唐突に


穴に落ちた


気がつくと そこは地下都市で
ねずみたちの住処であるようだ

ねずみたちは軽快に あっちでも こっちでも
フリスビーをして遊んでいる

人間のわたしでさえ 両手でやっと持てるかという
巨大な円盤を自在に操る ねずみたち

それはなんと よく見ると マンホールの蓋

これはたまげた 当たったら一たまりもないぞ

わたしは急いで 地上へと這い上がった


アルミニウムな娘 02/11/04

母性広く 包み込んでくれるのかと思いきや
余計な刺激を与えすぎると 弾けてしまう

花火のように パチパチと

そしてパリパリと

年頃って むずかしい
伸びたり縮んだりで

それで
どこにでもいる

安価な娘のくせして



月の光を抱きしめる少年 02/12/26

月の光を抱きしめようとする少年がいた

「なにをしているの?」
ときくと

「さみしいから」
といった。

「カタチのないものを掴もうとするのは愚かなんじゃない?」
ときいたら

少年はみずうみに飛び込んだ。

「ぼくには、抱きしめるほどのひかりがみえるよ」

そういって、少年は水を掻く

つきの光がひろがっていった



真夜中にラブ星人を打ち上げる 02/12/26
(※「闇夜にラブ星人を打ち上げる」というタイトルを↑のように勘違いした)

ラブ星人を打ち上げる
真夜中でなくても打ち上げる

ラブ星人1号が
太陽に突き刺さって
太陽と一緒に落っこちてきた
さぁ大変

太陽なくなったから
一気に真夜中に逆戻りした
さぁ、大変

もう一度ラブ星人を打ち上げる
太陽に突き刺さったままの
ラブ星人1号を打ち上げる

OK! 成功
…かと思ったら
今度は月にぶつかって
落ちてきた

太陽と
太陽に突き刺さったラブ星人1号と
ラブ星人の刺さった太陽にぶつかった月が
みんな落ちてきた

ラブ星人泣いた
ラブ星人1号は泣き喚いた

ラブラブ星に帰れずに
わんわん泣いた

あんまり滝のように泣いたから

逆噴水の原理で宙に浮いた
ラブ星人浮いた

そのまま帰った